バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

無意味なエア作業

2021年05月04日 15時04分49秒 | 仕分け作業(夜勤)
2〜3ヵ月前からか… 出勤直後の朝礼と、仕分け作業終了後に行われる“トラックへ荷物を渡すための作業”の前に、全員がソーシャルディスタンスを保ったまま集まって簡単なストレッチと“エア作業”を行うようになった。まぁ、ストレッチはともかくとして、エア作業(=床面に置かれた段ボール箱の持ち上げ方と、その後の体の向きの変え方)については、いつも嫌々やりながら「なんじゃこりゃ?」と思っている。どうやら、それは私だけではないようだ。

1、直立。2、左足を前へ出す。3、右膝を床につき、左膝を立てた状態でしゃがむ。4、目の前の段ボール箱(仮想)に手を添えて、重量と重心を確認する。5、段ボール箱の底面に指を入れて、胸の高さまで持ち上げる。6、背筋を伸ばしたまま立ち上がる。7、前に出していた左足を元に戻す。8、体の向きを変える時は、爪先と踵を使ってターンする(左を向く時には左足の踵と右足の爪先を軸に、右を向く時には右足の踵と左足の爪先を軸にターンするものと思われる)。「腰を曲げない、捻らない」というのが理由だそうなのだが… ねぇ…

しかし、そんな動作で段ボール箱を持ち上げたりターンしたりしている人を見たことがない(もちろん、私もやってない)。実際のところ、床面(またはそれに近い高さ)に置かれている段ボール箱を持ち上げる場面は比較的少ないし… 「そんな“大昔のロボットのような動き”でモタモタやっていられない」というのが本音である。もっと言えば… 立てた左膝の前に置かれている段ボール箱を持ち上げるなんて、その箱が軽くなければできないのだ(重い箱もあるのに…)。さらに言えば… 逆に、段ボール箱を床面に置く場合については何の指導もない。ま、あっても困るけどね。アハ…

“トラックへ荷物を渡すための作業”では… 仕分け用の大きな箱の中に入らない“大きな段ボール箱”や“重い段ボール箱”などを、“重量物専用の置き場所”から一つ一つ探し出さなければならない。ザックリ説明するために、その置き場所が2m×2mの広さと仮定、段ボール箱のサイズが1m×1mと仮定して… 床面には4つの段ボール箱(手前に2つ、奥に2つ)を置くことができる。が、もっとたくさんの段ボール箱が流れてくるので、その上にどんどん積み重ねて置くしかなく… 2m以上の高さにまで積み上げられるなんて日常茶飯事である。

さて、段ボール箱の流れてくる順番と取り出す順番には何の関連もないので、一つずつ探し出すのも一苦労… 最初に取り出すべき段ボール箱が、重量物置き場の“奥の一番下”にあることも珍しくない。そのような場合… 実際には、置き場所の手前に積み上げられている段ボール箱を一つずつ脇に避けて、その高さが腰くらいになったら、腰を曲げて前屈みになって奥から取り出している。が、「そんなやり方は駄目だ(エア作業のようにやれ)」と言われたことはないし、これからも言われないだろう。そこで“エア作業”のようにやっていたら、いつ終わるか分からないからである。

もしも、そこで「駄目だ」と言われたら… 置き場所の手前に積み上げられている段ボール箱を一つずつ脇に避けて避けて避けて… 膝よりも低い位置に積んである段ボール箱を、一つずつ“エア作業”でやっているように持ち上げて避けて、持ち上げて避けて、持ち上げて避けて… その後、お目当ての“奥の一番下にある荷物”を持ち上げて… と、やるしかない。ま、結局のところ、彼らも上から言われて仕方なく… なのだ。万が一、指導せずに怪我人が出たら責任を取らされるから… なのだ。その時「私は指導してました。が、本人がやっていませんでした」と抵抗したいもんねぇ〜 分かりますよ、その気持ち! ハハハ…