墓参り 朝の中にと 言う顔は いそいそと咲く 黄色いルピナス
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【膨張する水事業に盲点はないか】
海水淡水化
10月29日に富士経済が、水ビジネス市場の展望を
発表。2015年度時点の日本国内市場・日系メーカ
の海外実績は、2008年度比 172%の8,700億円にな
ると予測。その他、水処理膜などの「素材」排水
処理設備などの「プラント」、上下水道維持管理
などの「サービス」の三分野について市場予測や
注目すべき分野などをまとめた。
成長分野は、国内市場→下水道包括維持管理サー
ビスが同285%の600億円。海外市場→MBR(膜分
離活性汚泥法)用の膜ユニットが同194%の520億
円。海水淡水化装置・プラントが同 156%の 1兆
3,200億円。その他にも、バラスト水処理システム
や、地下水利用、汚泥処理用の高分子凝集剤とい
った様々な分野で成長予測。
例えば、東レはアルジェリアで、2011年に稼働す
る海水の淡水化プラントに、海水ろ過のための逆
浸透膜を納入。旭化成は今年6月、フィリピンの
水道水浄化プラント向けの水処理膜を受注。一方、
プラントの設計・建設や、運転管理・メンテナン
スなどの面で日本企業は後発。設備の設計からそ
の運用まで、一括したサービスを提供しているい
わゆる「水メジャー」と呼ばれるのが、仏スエズ、
仏ヴェオリア、英テムズで、この3社が世界市場を
独占。
2025年には、100 兆円規模になると見込まれ世界
の水ビジネス市場(→90兆円は設備の運転管理な
どのサービス事業)。日本企業が世界の水ビジネ
ス市場に切り込んでいくために、サービス事業を
強化する必要があると予測。日本国内では、自治
体が下水道維持管理に関して、包括的な民間委託
を徐々に拡大している。
広島市西部浄化センタ
上下水道の民間開放で生まれる120兆円市場水ビ
ジネスが人々の生活、産業活動に不可欠な“水”。
この水を巡って世界では、ウォーターメジャーの
巨大企業が熾烈な争奪戦を繰り広げている。日本
でも下水道事業の民間委託が進められてきたが、
2001年の水道法改正で水道事業の民間委託も可能
になった。そんな中で2006年に巨大外資の一角が
広島で下水道事業の包括委託事業を受託。日本の
上下水道の維持管理・更新需要は120兆円とも言
われ、その巨大市場の本格的な幕開けが訪れよう
としている。
※ 「沸騰する水ビジネス」The Globe
※ 「水ビジネス今」エコロジーエクスプレス
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Maude Barlow
そんな水ビジネスの膨張に盲点はないか?「Water
Should Be a Human Right」(090706/「Wired Science」)
で、非営利団体の「Food and Water Watch」が発表
した報告によると、水道の私営化は、米国でも開
発途上国でも大きな失敗になっているという。国
連総会議長の水問題に関する上級アドバイザーを
務めるMaude Barlow氏は、昨年発表された小論の
中で、「このモデルは失敗であることがわかった
」と述べている。「水道民営化が残した負の遺産
には、貧しい人々への供給停止、高い水道料金、
サービス低下、約束不履行、そして汚染などがあ
げられる」と。
※「世界の水問題と水道民営化の実態」
「ウォーター・ビジネス――世界の水
資源水道民営化・水処理技術・ボト
ルウォーターをめぐる壮絶なる戦い」
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こうしてみると、水道事業の民営化が理想通りに
いかないので、公営化(国営化)に逆戻りするの
かという不安を抱かせるが、ガバナンス(運用統
治)をうまく働かせるのには、(1)ユニバーサ
リティ(普遍性)の確保(2)安全・継続(3)
環境保全、省エネ(4)住民参加、参加型流域管
理(5)ユニバーサリティの再定義→世論の喚起
の確保が公共性を担保する視点が重要だと。
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【民間 vs. 民営】
近江鉄道
54年5ヵ月ぶりの新駅
高度資本主義社会段階で「資本主義」と「社会主
義」の垣根は限りなく低くなる。鉄道経営をみる
とわかりやすく、近くでは近江鉄道で、単体事業
では赤字体質だがプール制→西部ホールディング
スとして埋め込まれる。鉄道経営は関連自治体の
支援を受けない存続できない或いは、住民のニー
ズで継続する。企業連合体が赤字に陥ったとき或
いは単体事業の赤字が逓増したとき欠損処理され
る。このときが、「民間」(→資本主義的経営)
として本体から切り離されるか、別の方策を模索
して本体に存続されるかで「民営」(→社会主義
的経営≠国営・公営)との分水嶺として顕れる。
「水道民営化」とは厳密にいえば「水道或いは水
道事業の危機分散策」の別名に他ならない。その
意味において結果がすべて(≠単年度主義)とい
うことに尽きる。
※ H19年「株式会社西部HD」事業報告
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【Episod Ⅰ】
個人的な体験から水事業(用廃水)は少なからず
関わってる。折しも、中国プラント建設従事を終
え、カラーテレビの電子管の一貫生産工程を学ん
だ経験を生かし、シャドウマスク全生産工程見直
し用廃水の節水を切り口にし仕事を行い、相当金
額の経費削減を行った。そこから学んだことは、
(1)幅広い生産(製造)技術に精通する戦略的・
複眼的思考。(2)常識にとらわれない柔軟な思
考。(3)生産工程改善のキーポイントを現場・
現物・現実主義に徹し発見し解決する戦術思考の
3つだ。特に3つめに疎いと、生産ライン及びス
タッフから罵倒される。尤も、直接的な成果にな
らなくとも多くの不明な改良点が見え応用展開が
図れる(短気は損気)。
【Episod Ⅱ】
半導体及び液晶パネルの製造装置の洗浄装置(→
全工程の4割を占める)のウエット洗浄装置の開
発の経験から学んだことは、ユーザの利益指向(
勿論、安全設計含む)を一貫することでだが(1)
ユーザの企業技術(Know-how)を迅速に共有し、
(2)それを上回る技術を模索・検証し(3)ユ
ーザに提案するというスタイルの確立だ。半導体
では大量の洗浄用にフッ酸を使用するが、使用量
削減のため希薄濃度化が進んでいるが、従来の光
学式では測定できないため(1)従来型の測定限
界を見極め(→1桁低い濃度までの検出が可能な
ことを検証)(2)%の千分の1桁まで検出でき
る耐食性の高い非接液型導電率計を開発(3)そ
の経験を踏まえ、洗浄装置から薬品の非回収排出
量の極小化設計の提案を行った。
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【3割成長のミネラルウォータ】
とはいえ、昨年一年間のミネラルウォーターの販
売量は輸入、国産含めて史上最大の2353トン。前
年と比べるとじつに28%以上の高い伸びを示し、
清涼飲料のなかに占める比率も12%を超えている。
もはや、ミネラルウォーターは日本人にとってな
くてはならない存在となった。そんななかで好調
に出荷量を伸ばしているのがサントリーだ。「天
然水」の売上げは大きい。これはミネラル成分を
ふんだんに含んだ地下水をろ過、沈殿、過熱殺菌
以外の処理をすることなく飲料にした最も“自然
に近い水”である。現代人の健康志向にマッチし
て大ブレーク、これを裏付けるように同社が行っ
たアンケート調査でも、回答者の9割が「水を飲む
ことは健康によい」と思っており、さらに2人に
1人がミネラルウォーターを飲む理由に「おいし
いから」と答えている。
オフィスや病院などをターゲットにした法人向け
のウォーターサーバー事業も好調だ。同社のサー
バーは冷蔵庫内に10リットル入りの天然水を収容、
蛇口から冷水と温水が注げる。独自に開発した雑
菌の繁殖を抑える「オートクリーンシステム」も
人気の理由。深夜等、サーバーを使用しない時間、
内部に自動的に温水を循環させ、クリーンな状態
に保つことができる。都市部を対象に新規顧客開
拓に力を入れている。わたし(たち)が、ミネラ
ルウォータやお茶のビジネス化の可能性を語り始
めたのが85年ごろだからその感性は間違いなかっ
たのだが本業が忙しかったので、乗り出すことは
なかったというのがその「Episod Ⅲ」だ^^;。
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ルピナス(英:lupin)はマメ科の一つ。ルピナスの
名はオオカミに由来し、吸肥力が非常に強い特徴
を貪欲な狼にたとえたものである。和名はハウチ
ワマメ(葉団扇豆)。根生葉が掌状複葉であるこ
とから付けられた。また、花の様子がフジに似て
いるのでノボリフジ(昇藤)とも呼ばれる。耐寒
性または半耐寒性の一年草または多年草、
朝からお墓に行ってくれないかという。仕方がな
いので仕事を切り上げ車を走らせ仏花を替え掃除
をして帰ってくると髪を染めた彼女が嬉しそうに
訳のわからないことを喋り掛けくるが少々鬱陶し
と歌う。地中海沿岸地方と南北アメリカ、南アフ
リカなどに 200 種以上が分布している。葉には長
い柄があり、春から初夏にかけ蝶形花を多数咲か
せる。切り花で黄色の「ルピナス」。花言葉は、
「母性愛」「幸福」。
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