携帯の 機種を買い換え データ入れ まかせ打ち込む 窓に梅もどき
田子の浦ゆ うち出でて見れば ま白にそ 富士の高嶺に雪は降りける
山部赤人
ウメモドキとはモチノキ科の植物の一種(学名 Ilex
serrata)。本州、四国、九州に分布する落葉小高木。
雌雄異株で5~7月頃、淡紫色の花を咲かせる。果実
は9月頃から赤く熟し 12月頃に落葉しても枝に残っ
ている。庭木、鉢植、盆栽、活け花に使われるが、
鑑賞の対象は花より果実である。携帯電話の電池が
切れやすくなりドコモショップにふたりで立ち寄る。
係員の男性が2年程度で交換が必要だと言われ納得。
この際だから、海外で使え、表示の大きく操作がし
易く、機能を絞った最新機種と交換。家に帰り彼女
に任せ立ち上げてもらっている間、風邪薬でぼやっ
とした頭の状態でブログを打ち込んでいるそんな昼
下がりの一時を歌にする。落葉低木の「ウメモドキ
」。花言葉は「明朗」。
■
【新経済成長戦略『双頭の狗鷲』とは】
退職前、懇意にしていた化成品商社マンと打ち合わ
せが終わり、若い井之上崇正にもうこの国の政治体
制はもたないから政権交代させてはどうかと雑談し
ていたが、不安ですねというので明治維新の頃の話
しを語り、君達の選択だよと最後に念を押した記憶
が残っている。あれから早や1年半過ぎたが、今年
の流行語大賞にも選ばれた。ブログの1年を振り返
り、新政権に対する期待を込めて、この国の成長戦
略を素描してみる。
■ 規制緩和
小泉改革が破綻したが、在任中彼は、財政規律優先
と経済成長の両立は難しいから、財政規律優先→経
済成長という路線をとったのは旧福田派(旧大蔵官
僚閥)であったことも影響しているのだろうが、
結果、小泉が成功しているように見えたのは「アメ
リカのバブル経済によってもたらされた外需拡大に
完全に依存したものだったからです」という萱野稔
人(『トベラと消えた成長モデル』)の指摘通りだ。
財政規律ばかりに目を奪われていると、経済成長ば
かりに目を奪われているとその双方とも現実とのギ
ャップが深まるということに帰着する。
※参考「成長力底上げ戦略(基本構想)」
■
Michael.E. Mann
「PSU investigates 'Climategate'」
世の中は激変している、それをリードしているのが
(1)先端技術本位制(『デジタル革命』と『新弥
生時代』)(2)環境リスク本位制(3)高度消費
社会の3つだと考える。(1)(2)については、
オイルショックの経験を踏まえ、独自に考えてきた
世界的政治経済の幻想基軸を想定したものでわが国
の基本政策に係わる生命線。それを間違えると、竹
下登政権時の土地本位制政策の愚を犯すことになり、
ドバイショックが象徴する米国流の行き過ぎた住宅
資本主義と米英金融資本主義による不動産投機不況
を生み出だすことになる。(2)は、いまなお地球
温暖化の原因をめぐる暗闘(「温暖化は捏造」論争
が過熱:メール流出」)がつづくなかとはいえ、ア
イスランド、アルプスの氷河、南北極氷山等の融解
が続いている。特にシベリア永久凍土の融解や海洋
から放出されるメタン、二酸化炭素の温暖化ガスは
地球温暖化メカニズムのシミュレーションに含まっ
ておらず破局的進行が懸念される。(3)は産業構
造(下部構造)の変容による上部構造の影響→少子
化、高齢化、サービスの多様化と新たなる産業の分
化や消費行動の変化の政策に関係する。
■
【2つの戦略による成長】
【入口戦略:文質淋淋型戦略】
これは、①(3)に関する社会保障政策が中心とな
なる年金制度、高齢者医療制度、地方分権促進、公
務員制度の改訂政策群と、②(2)に関する環境推
進政策が中心となる温暖化ガス排出量削減、新エネ
ルギー導入、耐震・環境・高齢・少子配慮型の国土・
産業・消費の制度整備の政策群と、③(1)に関す
る自治・外交・産業・消費防災・防衛関連の先端技
術の進行政策群と、④以上の政策を担保し、所得再
配分に関わる税制の最適化群の4つになり、ひとこ
とでいうと、③を除いて、内需優先・社会経済の変
容に対応した国家社会主義的側面が強い政策群だ。
【出口戦略:楽市楽座型戦略】
これに対して、こちらは小泉改革の発展的継承側面
を持ち、外需優先・国家資本主義的側面が強い政策
群といえる。先ず、①(3)の社会経済の変容に対
応する現存法令体系の整理整頓・簡素化、規制緩和
財政規律審査、外国人労働者受入法、地方分権税制
移譲に係わる政策群と、②(3)の法人税の免税漸
近化や外為・日銀法などの改訂の政策群と、③(1)
に関する新産業の振興や既存産業の生産性・品質・
競争力向上に関わる政策群と(2)に関する海外へ
の経済・技術・労働の貢献促進や環境税導入に係わ
る政策群とからなる。
■
以上、2つの戦略側面を1つとして同時展開するこ
とを前提として、( )数字の3つの展開推進項目
に、従来の省庁単位の機能項目と3次元的に組み合
わせた政策を品質工学的手法により展開し、個別プ
ログラムのロードマップ化で現代制御理論的手法を
用いた帰還制御を行いつつ時系列展開を図るという
ことになるのだが、こういったに関
しては、既存政策大学院と民間のシンクタンクとの
調整を図りつつ、政府系の研究機関が必要になる。
いずれにしろ、低成長期に入ったわが国の政策モデ
ルとして、北欧型福祉国家に漸近していくしかない
だろうと思われる。尚、個別詳細は機会があれば掲
載していこうと考えている。
当初、ギリシャ神話に登場するせっかちな(急ぐと
いう意味合いの)双頭犬のオルトロスに因む戦略名
を考えていたが、大きく飛躍するという意味と生物
絶滅種の危惧という地球環境益や天狗を連想させる
ことかとから『双頭の狗鷲』とネイミングした。リ
ーマンショックに続いてドバイショックと恐慌のリ
スクは薄まれすれなくなっていない。今後の新政権
舵取り如何では二番底の地獄に突入するとも限らな
い。内需転換できなければ、わが国の財産の大半は
消滅する(→わたしの試算では、世界規模で5千兆
円規模の資産瑕疵欠損)。急ごう。