凄いよと 噴火の様を 目を剥きて 伝え聞くより 大きいマグマ
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【一坪農園】
一坪農場とは、農家から所有土地を貸り、野
菜を育て収穫する都会人を中心とした趣味で
農耕を楽しむためのもので、地主農家と直接
契約し行うものと、仲介業者または小農地賃
貸業者と契約で行われている。あるいは宅配
販売とジョイントさせたりしている。この場
合、商品は無農薬・有機栽培が売りで露地栽
培が前提。これに対し、オフィスビルのベラ
ンダでプランター栽培という記事に興味を惹
きネットでしばらく下調べする。
農業の高次化と趣味と実益を融合させたマル
チ・プラットフォーム化と‘晴耕雨読’をテ
ーマとした日録を加えたビジネス・モデルを
考えているのでもう一つ乗り気が出ず「国際
連帯税」の考察に移る。
もともと、1994年のメキシコ通貨危機を契機
としたノーベル経済学賞受賞者ジェームズ・
トービン(イェール大学経済学部教授)が
投機目的の短期的な取引を抑制するため、国
際通貨取引に低率の課税をするというアイデ
ア1972年に提唱した税制度であるトービン税
(Tobin Tax)が注目を集めた。
この税制のねらいは、現在の国際間の金融取
引は年間300兆ドルにも及ぶ。1日あたりにし
て1兆ドル(820兆円)強という巨額な資金が
地球上を移動しているが、その取引の90%以
上が投機的な短期資金で、この短期的資金の
移動の抑制は喫緊の課題となっている。短期
的な投資収益を狙って頻繁に資金を移動させ
ればさせるほど、税率が高くなる。一方、工
場を作るとか会社を経営するとかの長期的な
直接投資には超低率の課税のままなので実質
的影響が少なく、投機的な短期資金の移動だ
けが抑制される仕組みになっている。
超低率の課税とはいえ原資が巨額で、国際公
共財として途上国の貧困対策や持続可能な開
発のための資金に使用すべきではないかと提
案されてきたが、すべての国際金融取引に、
例えば0.05%課税しただけで年間で500億ドル
の税収が上がる計算となり、世界のODA(
政府開発援助)資金とほぼ同額となとなり、
トービン税は「もう一つのODA」という側
面を持つ。
しかし、各国が同時に導入しなければ効果が
出ないという難点から、別の構想が模索され
ていた。そんな折、2000年9月、国連のミレニ
アム・サミットにおいて具体的な指標を定め
たミレニアム開発目標が定められ、国際社会
は目標達成のための資金調達方法を検討し始
めた。そして、2002年3月、モンテレイ国連開
発資金国際会議の場において、ミレニアム開
発目標達成のための革新的資金メカニズムの
一環として、国際連帯税の導入が初めて検討
されたが、日、為替市場はことごとく電子化
され、複雑なオフショアやデリバティブであ
れとレース(追跡)が可能となっている。つ
まり、取引記録が残るので税金をかけること
は容易だ。技術的困難はクリアーされた、あ
とは政治的意思だけである、というのが世界
的にも常識になりつつある情勢だ。
この税は「トービン=スパーン税」(=「外
国為替・銀行券・通貨取引税導入に関する法
案」)と言い、ユーロ圏の他の国々がトービ
ン税型の為替取引税の導入を決めてからはじ
めて施行されるというもの。その特徴はトー
ビン税の改良型で2段階の税徴収を行う。通
常のすべての通貨取引には0.01~ 0.02%とい
う低率の税が課し、ひとたび重大な投機行為
にさらされ当該通貨の交換比率が急変した場
合ほとんど禁止的な高率の税が課せられる。
ベルギーの法案では、前者は0.02%、後者は
80%となっている。 税は欧州連合内に創設さ
れる基金に徴収されます。その基金は欧州連
合によって運営され「開発協力、社会的また
は環境的正義の向上および国際公共財の保存
や保護のために充てられる」ことをめざす。
つまり、トービン税と国際連帯税は「原因と
結果」の関係であり本質的に同一に扱うこと
ができない。これに対し、国際連帯税は、基
本的に国際的な目的税という機能をもち、課
税対象は自在に設定できる。巨額のODAを
拠出している国家にとっては多重税制(屋上
屋)となり、与謝野経済相が導入に難色を示
すのは無理からぬことであると結論した。
だからといって、国際連帯税に反対している
のではない。正攻法で論理的に展開すれば良
いと言うことだ。
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