往生の 意味判りかけ 秒針に サウナでひとり 悲鳴あげる
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【2つの震災サイン】
チリの地震は、ハイチの地震よりもマグニチュー
ドが大きかったにもかかわらず、小さな被害にと
どまった。理由の一つは、人口密度や震源地から
の距離の違い。加えて、地震が頻発するチリは、
耐震基準を早くから定めていたことが挙げられる
(下表はチリとハイチの地震被害の比較。チリの
死者数は3月3日時点、ハイチは2月9日時点。マグ
ニチュードは米国地質調査所(USGS)の発表によ
る。地震発生時刻は現地時間/資料:日経アーキ
テクチュア)。
※「建物の耐震技術に関する調査・研究報告書」
日本では、地震時に建物に加わる水平力を意味す
る地震力(建物重量の何割かが水平力になる)は
建物の総重量の40%だが、チリでは15%と地震に
対する抵抗力の弱さも指摘されるとことだ。計算
式は 地震力=建物の重量(固定荷重+地震用積載
荷重)×設計震度として算出する(耐震基準)。
地震立国日本のこれまで蓄積した国家+営利企業
+非営利団体組織の総合的な技術群を提供し、国
際的な「震災プロジェクト」の持続的な展開のイ
ニシアティブに期待したい。
【ソーラパネルの大義Ⅰ】
『老翁とソーラパネルの性能』で三洋電機のパネル性
能が一番良いことが分かったが、もう一度、ソーラパ
ネル導入の「大義」「効果」を点検してみた。
■ 製造で使ったより多くのエネルギーがすぐに
回収できる。
どの発電方式も、その設備を製造したり運用には
エネルギー(燃料や電力)を消費する。太陽光発電
の場合、その殆どが原料精製や設備製造時のエネ
ルギーとなる。エネルギー源としての性能を示す
指標に、EPT(エネルギーペイバックタイム)とEP
R(エネルギー収支比)の2つがあり、発電設備の
製造などに要したエネルギーに対して、どれだけ
のエネルギーを得られるかを示す指標がある。現
在広く普及している技術で太陽電池の寿命を30 年
とすれば、日本におけるEPTは1~3 年程度、EPR は
12~21倍(寿命20 年でも、8~14倍) と見積もられてい
る。また太陽光発電は発電用の燃料が要らず、設
備も比較的容易に解体、リサイクルできる持続的
な利用が可能。 再生可能エネルギー全般に共通す
る特長でもあり、枯渇性燃料に比較して、 エネル
ギー安全保障上の利益をもたらすものといえる。
さらに温室効果ガスの排出量も低く、製造時など
に排出されるものを全て含めても、現在実用化さ
れている技術ならば17~48g-CO2/kwh 程度と、化
石燃料による火力発電 (519~975g-CO2/kWh )のわ
ずか数%で済むと見積もられている。
図 太陽光発電のエネルギーペイバックタイム(EPT)
の推移状況
図 太陽光発電のエネルギー収支比(EPR)の推移状況
■ ソーラエネルギーは元が取れる。
設置規模にもよるが、太陽光発電システムの価格
も年々さがっており、長期の設置により高い確率
で投資回収が可能と考えられる。企業における太
陽光発電のコスト回収は、そもそもの電力単価が
大きいため、導入する太陽光発電システムの規模
や価格にもよるが、補助金を利用して20年前後で
回収できるという。一方、住宅に関しては、国の
優遇施策に加え自治体の政策も年々強化しており、
東京都の新制度のもとでは下記のような回収が可
能となっている(太陽光発電の導入コストの回収
期間短縮の例。従来(左)は、余剰電力の売電収
入と支払う電気料金の減少分を合わせても、10年
では導入コストの3分の1に満たなかった。環境
価値の公的買い取りなどの施策の実行によって残
りの3分の2を賄え、ほぼ10年で導入コストを回
収できる)。
東京都は、太陽光発電によるCO2 排出量削減の環
境価値を10年分まとめて公的に買い取る制度を創
設(下図)。併せて、太陽電池パネルメーカーや
ホームビルダーなどによる設置コストの低減や、
金融機関による金利優遇などを働きかけることな
どにより、太陽光発電の導入コストを、ほぼ10年
で回収できるようにする。大量にエネルギーを消
費する東京都が率先して市場を形成し、それが関
東近県にも波及すれば、国内全体の約3割のエネ
ルギー需要をカバーすることになる。そうすれば、
国のエネルギー政策をも変える影響力を持つこと
ができるという。
こうして看ると、大義名分としてではなく如何な
る程度の効果とういう技術的な内容段階にあり、
性能向上及び量産化技術開発、量産効果をより引
き出すための政策モデルやビジネスモデルの追求
と実践の結果如何というところであり、その意味
では「選択と集中」段階に入ったといえる。
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【クジラの畜養の可能性】
クジラの祖先は、新生代の始新世初期、南アジア
で陸上生活をしていた肉食性哺乳類パキケトゥス
の仲間とされている。かつては、暁新世の原始的
な有蹄類であるメソニクスとの関係が考えられた
が、近年は現在のカバと共通の祖先を有する偶蹄
類に起源を求める見解が有力である。当時インド
亜大陸がアジア大陸に衝突しつつあって両者の間
には、後にヒマラヤ山脈として隆起する浅い海が
広がっており、クジラ類の陸から海中への進出は
その環境に適応したものとされる。
金剛頂寺
往生に 望みをかける 極楽は 月のかたむく 西寺のそら
恵比寿
やっぱり。古代牛であった鯨肉の食餌禁止を言い
立てながら、牛肉を常食する矛盾を突くことがで
きるではないかと思ってしまうが、ここではそれ
に触れずに鯨の畜養や養殖を考えてみたが、スケ
ールが大きすぎて現行の監視調査方式での養殖が
実用的だろう(保護団体の妨害なくして)。例え
ば、クロミンククジラの資源量は442,000頭のう
ち捕獲計画数850頭(捕獲率0.2%)だが、捕獲量(
頭数で)が一番多い種で生息頭数の推移が注目に
値すると思われる。
minke whale
Global Capture production for
Balaenoptera acutorostrata
(FAO Fishery Statist
乱獲の影響とナガスクジラなどとの交配による優
位種保存則の関係か頭数は横ばいにあるという。
管理の精緻化を進め、総漁獲高の中で最適管理幅
を決定していくことが望ましい。それでも妨害が
収まらないなら、断固と国際世論に情報発信して
いけばよい。最高級食糧品としてキャビア、フォ
アグラ、トリュフと並ぶ四大珍味に仕立て上げ、
日本の名産品を世界に提供できれば、未来共有の
成果例になる。
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