『プラネット・テラー』
PLANET TERROR(2007年アメリカ)
監督 ロバート・ロドリゲス
脚本 ロバート・ロドリゲス
出演 ローズ・マッゴーワン
フレディ・ロドリゲス
ブルース・ウィリス
■ストーリー■
テキサスの田舎町のそばの軍事基地で秘かに作られた化学兵器が流出してガスが降り注いだ。ガスを浴びた住民はゾンビとなり人々を襲い始めた。ダンサーのチェリーはゾンビに襲われ片足を食いちぎられてしまう。チェリーは彼氏のレイは生き残った人々と町を脱出しようとするのだった。
■感想■
クエンティン・タランティーノとロバート・ロドリゲス監督が、B級、C級映画を2本立て、3本立てしていた「グラインドハウス」にみたてて作り上げた競作映画『グラインドハウス』のロバート・ロドリゲスの監督作。
オリジナル版より再編集で長くなったバージョンです!10分ほど長くなって、長編化して各国で上映された版が今作です。
「ゾンビ」
「片足がマシンガンのヒロイン」
「謎のヒーロー」
と、エンターテイメント映画ファンが喜ぶ要素をたっぷり入れて作り上げてます。
「どうだ!面白いから楽しんで観て!」って感じです。
C級エンターテイメント作品を目指して作ってますけど、やっぱりというか、ロバート・ロドリゲス監督は、マジメな映画監督なんで、かなりマジメな完成した作品になっちゃいました。
優等生が一生懸命、勉強が出来ないフリをしてる感じな印象を受けちゃいます!!
映画を低予算で安く作るコトに定評のあるロバート・ロドリゲス監督なんで、それなりに制作費を抑えてあるんでしょうけど、どうしても大作の雰囲気がプンプン漂ってきます。それに、ブルース・ウィリスも出演してるんで、ギャラとかでもけっこうかかってる印象を受けちゃいます。
フィルムに傷を入れたり、途中で1巻分紛失してストーリーをつながらせなくしたり、かつてのB級映画の上映作品の雰囲気を出しているんでしょうけど、余りにも、わざとらしくて、逆にちょっと引いちゃいました。そこまでしなくて良いのに!!
宣伝でも、片足がマシンガンのヒロインが前面に出てましたけど、今作の魅力はローズ・マッゴーワン演じるそのヒロインの存在です!!でも、彼女以外でも、バーベキューソースにこだわるダイナーの店主と保安官の兄弟とか、正体不明の謎のヒーローとか、注射器をいくつも持っている医者とか魅力あるキャラクターが何人も出てきます!
もう、そういったキャラクターだけでも、こういう映画ファンが喜んじゃいます!!特に、ヒロインの元彼の謎のヒーローが保安官に正体を明かすシーンがフィルムが1巻ごと欠落してて飛んでて、結局、観てる人に正体が分からないようになっているところも、こういう映画ファンが喜んじゃうんですよね。
今作は、余りにも“B級っぽさ”を演出するために作りがふざけてるので、ちょっとマイナスで40点