秋麗(あきうらら)

うーちゃんの節約日記です。
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閉業のお知らせ

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砂漠の生命の樹 ナツメヤシ

2010-02-13 | 旅・チュニジア
これは干したナツメヤシの実・デーツです。
サハラ砂漠の遊牧民やオアシスに住む人たちに大切な食料です。
干して保存がきくので砂漠を旅する際に欠かせぬ携行品とされ、現在オアシスの周辺に茂るヤシの多くは隊商が捨てた種子から成長したといわれています。

チュニジアでは食事の度によく登場し、モロッコよりもたくさん口にする機会がありました。
まぁ干し柿がお好きな方なら皆さんお口にあうと思います。

しかしこれをお土産でもらった人は見た目だけで食べずに捨てるんではないかと。
一緒に食べてみせる機会のある人へのお土産だなと思われました。
  

案の定、店のスタッフは気持ち悪そうにしてるので、まず私が一つ食べてみせました。
それを見届けて初めて口にするスタッフは口々に、美味しいと。

ところが、種があるためそれを出すため手元でよく見たら、
なんとそこに動くものが。。。
   
虫が生きて蠢いていました。
ゲッ、念のため他の数粒を割ってみると、確率的に半分以上で虫が存在してました。

もちろんこれを見た後食べれるものではありません。
他の人に配る前でよかった。

現地で食べた時は全く気にせず食べてたけど、どうだったんだろう?
きっと虫は蛋白源ということになるのかな…


   
ナツメヤシの実はデーツと呼ばれ、英名はDate Palm(デーツ パーム)

   

ナツメヤシは乾燥に強く、砂漠や熱帯地方では最も有用な植物です。
実、葉、幹、すべてが有用なので、古来より富の象徴とされ、また「生命の樹」として神聖視されてきました。
世界で最も古くから栽培されている植物のひとつです。
学名Poenix dactylifera L.(フェニックス・ダクティリフェラ)
聖なる不死鳥フェニックスの名にもよくあらわれているそうです。

    

ナツメヤシのウンチク
①メソポタミア付近の原産と推定され、前3000年ごろには栽培が始まっていた。
BC4500年代ウル遺跡からナツメヤシの種が出土している。
アッシリアの王宮建築の石材に刻まれたレリーフに、ナツメヤシの人工授粉と考えられる場面が刻まれていることはよく知られている。

②古代エジプト人は、これが毎月1本ずつの葉を生やすので「年暦の木」と呼び常に緑の葉を絶やさないことをめでた。

③受難を前にしたキリストがエルサレムに入城したとき、民衆がヤシの葉を道に敷いて彼を迎えた故事から、英語では復活祭直前の日曜日をパームサンデー(Palm Sunday 枝の主日)と称す。
この日はヤシの小枝(実は葉)を手に持つことになっている。

④中世には聖地巡礼の記念に、ヤシの葉や枝を持ち帰る風習が生じた。
ここから巡礼者は英語でpalmer(ヤシを持つ人の意)とよばれるようになった。

⑤シリアの有名なローマ遺跡、砂漠の女王パルミラ
名前はパルメット(なつめやし)が語源になっているらしい。