A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

SUICIDAL 10cc、ジジキ、灰野敬二+高橋幾郎@新宿JAM 08.11.24(mon)

2008年11月26日 00時23分08秒 | 灰野敬二さんのこと
裏窓presents「OPERA APORIA」というイベント。
出演者から考えて結構動員があるだろうと思って気合を入れて早めに行ったら、何と2番目。冷たい雨の降る中JAMの入り口の庇の中に入れたのでまだましだった。この天気のせいで動員はきついのかな、と思ったが最終的には前の方は床に座り、後ろの方は立ち見が出るというまあまあの集客。
最初が中原昌也+ジム・オルークのSUICIDAL 10cc(ふざけた名前だ)。前方左寄りに中原氏の電子機材を載せたテーブルがひとつある。ジムはどこでプレイするのかと思ったら、ドラムスを音源にしてノイズを出すという方法だった。おかげでぜんぜん見えない。中原氏はいつもの青いジャージではなく黒のヨットパーカー。二人でそれほど過激じゃない適度なノイズを30分ほど演奏。もっと激烈な轟音を出して欲しいと思うのは私だけだろうか。
続いて西村卓也(b),久下惠生(ds),中尾勘ニ(horn),工藤冬里(key)のベテラン4人組ジジキ。西村氏が中心のバンドで、硬派な即興ジャズ・ロックを奏でる。冬里さんが参加しているのでどこかにとぼけたところがあるかと思ったが、ひたすら真摯なジャズだった。冬里さんは灰野さん張りのサングラス。70年代の日本のフリージャズみたいでなかなか良かった。中尾氏がサックスとトロンボーンを吹き分ける2パートで30分の演奏。
トリが灰野敬二(g)+高橋幾郎(ds)DUO。これが凄かった! 高橋氏は光束夜やLSD Marchなど様々なバンドに参加しているがこの日のドラミングは不失者の影を強く感じさせるものだった。とにかくスネアやタムの叩き方の気合が凄いのだ。灰野さんはステージ左にベース・アンプを置き、そこからオクターバーの低音のみループさせて出し、右はツインリバーブ2台から通常のギターの音を出すというセッティング。異常にテンションの高い演奏に、前に観た2バンドの印象はすっかり吹き飛んでしまった。ドラムのパターンの違いで曲が変わっていくようで、後期不失者のレパートリーらしき曲もあった。それにしても高橋氏の岩のように強固な意志に貫かれたドラムスに激しく脈動する灰野さんのギター&ヴォーカルはまるで不失者だった。
終演後興奮して楽屋へ行くと、灰野さんは探していたCanned HeatのCDを手に入れたということで上機嫌だった。ライヴで使った楽譜なるものを見せてくれたが、手書きで丸に記号が並んだ、現代音楽の図形楽譜のようなものだった。しかも1ページにこの日の演奏の全てが入っているという。
そして灰野さんの口から衝撃の一言が。「今後このメンバーで不失者をやる」。 本気だろうか。しかしこの日のライヴを観る限りこのDUOが只者ではないことが納得できる。
不失者の復活。それをどれほど心待ちにしたことであろうか。今後の動向に目が離せない。

裏窓の
企画は常に
奇跡的

12月にも裏窓presentsをJAMでやるそうだ。福岡さん(裏窓のマスター)も戦っているんだなぁ。

SUICIDAL 10cc



ジジキ



灰野敬二+高橋幾郎DUO



コメント
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