
やたら長いタイトルの単行本だが、実はこの本は私が大学時代に在籍した音楽サークルの創始者にあたる先輩方が当時の日本でのロック状況をあくまでアマチュアの立場で描いた秀作である。
東京大学ブリティッシュ・ロック研究会、通称BR研が設立されたのは1973年、私は未だ小学生だった頃である。ベトナム戦争と学生運動が吹き荒れた後の空白の時代に思春期を迎えた彼らは欧米のロックに憧れ楽器を持ち、練習場所を学内に確保し、部員を集めて大学公認のサークルを誕生させた。その経緯や当時の英米ロックへの憧れ、そしてそれを自分たちでコピーし演奏することの喜び。あまたある「プロの」評論家や作家による1970年代ロック論とは全く違う大多数の「素人」の視点から書かれた日本のロック誕生物語。
5人の筆者は現在は大学教授やテレビ・ディレクターとして活躍している。そんな彼らの、そして私たちの青春時代を形作ったロックへの深い愛情は、いつまでも忘れることの出来ない鮮やかな記憶として心の中に残っている。ロック好きな人にはお薦めの一冊である。
ロック天狗連紹介
ラジオから
流れるリズムに
憧れて
私は当時BR研ではRajioというオリジナルのニューウェイヴ・バンドとアロエスミスというエアロのコピー・バンドをやっていた。