CLUB Que 夏の陣 2011 VS SERIES。先日UFO CLUBで観てぶっ飛ばされた八十八ヶ所巡礼の2マン・ライヴだ。
チケットの整理番号は200番代だったが開場前に並んでいたので上手く最前列を確保。観客は驚くほど女子率が高い。皆身長150cmくらいの可愛らしいサブカル女子の集団だ。彼女達はステージ下手のベーシスト側に集中している。先日のUFO CLUBに続いての不思議な雰囲気のライヴだ。いわば逆キノコホテル状態。キノコホテルの客は圧倒的に男子率が高いのだ。
最初のネモトラボルタは全く知らないバンドだったが、Vo&G,G,B,女子Dsの4人組でロックンロール/R&Bの伝統に基づいたノリのよい演奏を聴かせる。スキンヘッドに目の周りを黒く隈取した長身のギタリストが印象的。先日誕生日で30代後半になったというヴォーカルは自らの実体験を等身大の歌詞でストレートに歌う。女の子ドラマーがパワフルなグルーヴを叩き出す。とりわけ個性的という訳ではないが、聴いてて自然に身体が動く陽気なビートが気持ちよかった。明らかに八十八ヶ所~目当ての女の子達も手拍子をしたりして楽しんでいたようだ。
続いて八十八ヶ所巡礼。女の子達が一斉に前へ押し寄せる。私はギターのKazuya Shimizu氏の真ん前で、髪を靡かせるために愛用する扇風機をしっかり確認した。女子の人気はVo&Bのマーガレット廣井氏。UFO CLUBの時と同様に女性と見間違えるような髪型とドレスに一升瓶を抱えて登場。再び観た感想は、とてもハードロック的であること、それを牽引するのは賢三氏のパワフルなドラムとマーガレット氏のヘヴィーなリフ、そして何よりもShimizu氏の馬鹿テク・ギターである。それがただのヘヴィメタ/ハードロックにならないのはテンポ・チェンジの目まぐるしい曲展開とマーガレット氏の独特な世界観を持ったヴォーカルである。アンコールも含め60分、涅槃のロック世界に遊んだ。このバンドはメンバーは素顔をあまり見せないし、ローディーや物販スタッフもいて、将来のブレイクを期待させる存在だ。もっとギター小僧にアピールしてもいいと思う。
物販でミニ・アルバムやEP、シングルを購入したが、どれもなかなか素晴らしい出来。ライヴもいいがスタジオ・ワークにも長けたバンドである。8月にはニュー・アルバムをリリース、9月には渋谷クラブ・クアトロでレコ発、と着実に成長の道を歩む。正直言えばその計算高いところが少し恣意的で鼻につくのだが。
マーガレット
サブカル女子の
アイドルだ
バンドを観てるのも楽しいが、たまに客席を見てニヤニヤしていた私である。