A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

灰野敬二/milkcow/AS MEIAS/Haaarp@下北沢SHELTER 2012.2.3 (fri)

2012年02月05日 00時34分37秒 | 灰野敬二さんのこと




2001年に私が灰野さんのライヴに通い始めてから多分初めてのSHELTER出演。私も4年前のマスドレ以来だ。SHELTERにはパンク、ハードコア、エモコア、ガレージの小屋というイメージがあり、灰野さんが出演すると聞いて意外な気がした。だが対バンを調べてみるとどうもハードコアらしい。最近とみにハードコアへの興味を示している灰野さん(先日もディスク・ユニオンで名も知れぬハードコアのレコードを買っていた)だから何となく理解出来る。

観客は6割程度の入りで対バンのファンや友人関係が多いようで20代中心の若い客層。ステージと客席の間で会話が交わされたりもする身内っぽい雰囲気に少しアウェイ感を感じつつラストの灰野さんに備えて最前列中央に居場所を定める。

オープニング・アクトは男性x2、女性x1のトリオ。事前に告知が無くMCも聴き取れなかったのだが、終演後楽屋でメンバーに確認したらHaaarp(ハープ)というバンドだった。ジャズマスターを使っていることでイメージ出来るようにいわゆるシューゲイザー系のサウンドといえる。曲も演奏も悪くないが、何といってもこのバンドの魅力はベースの女の子のキュートさにあると断言したい。実際私は彼女の姿を追っかけるのに夢中で演奏をろくに聴いていなかった(苦笑)。去年観たThat's NO-NO'sというバンドでもベースの娘に一目惚れしてしまったし原子力牧場のもよぽんもベーシストだし、どうも私はベース弾きの女の子に弱いんだよね~。Haaarpの女の子は近くで見ると青い目をしていたので多分ハーフだと思う。




2番手はmilkcow。事前にサイトを調べ80年代に結成されたハードコア・バンドだという程度の認識だったがこれが面白かった。一見普通の青年達なのだが演奏が始まると飛ぶは跳ねるは大暴れ。特にヴォーカルの変顔パフォーマンスは昔のばちかぶり(田口トモロウ)のライヴを思い出した。MCになると途端に”普通の人”に戻るギャップが面白い。このバンドのファンや知り合いが多く客席の盛り上がりも上々。学生年代にGISMやエクスキュートなどが出演したハードコアのオールナイト・イベントにギター・アンプを貸して消化器の泡まみれにされた苦い思い出のせいでハードコアに余りいい印象を持ってなかった私だが、彼らのような好青年による健全な(?)ハードコアはとても楽しめた。物販でCDを買おうと思ったら早々に売り切れていたのが残念。



3番手はAS MEIAS。gx2,b,dsの4人組。彼らについては何の予備知識も無かった。一応歌はあるが、どちらかというと2本のギターの絡みを活かしたオルタナ・インスト・バンドという感じ。構成がよく練られた演奏は悪くなかったがメリハリに欠けるきらいがあり観ていて眠くなってしまった。



眠気を覚ますべく気合いを入れ直して灰野さんに備える。ギターとヴォーカル用のエフェクター群とテーブルの上にドラムマシン。比較的シンプルなセッティングだ。照明が最小限に落とされる。ギターやエフェクターを一通りチェックした後、ギターを置いてドラムマシンでスタート。連打するビートに乗せてヴォイス・パフォーマンスが炸裂。所々言葉を発する部分もあるがほとんどは「ぎぃぃぃぎゃぁぁぁごぉぉぉ」という動物の咆哮を思わせる叫び声だ。床に座り込んでの気合いの籠ったパフォーマンス。それを幾重にもループさせるから会場中が絶叫の渦に巻き込まれる。15分ほどでギターによる爆音演奏に。ステージ後ろのスポットライトに透ける長い髪が幻想的だ。激しいアクション、アンプがぶっ飛びそうな爆音と絶叫ヴォーカル。いつもの灰野ワールドだが初めて観る客も多いのだろう、皆あっけにとられて眺めている。突然轟音が止み静寂で美しいギターのストローク。ファルセットで天使の歌声を聴かせ終了。45分の演奏だがここのところ不失者、オルーク+アンバーチのトリオとフルステージを見慣れただけにやけに短く感じた。ギターの轟音の中に耳慣れないギュイーンという飛行機のジェット音のようなエフェクトが混じって聴こえた。楽屋で灰野さんに尋ねると前日に買ったばかりのエレクトロ・ハーモニクス社製のリング・モジュレーターだとのこと。エフェクトのかかるタイミングが予想出来ず、サウンドが太いのでとても気に入っていると言う。



若いロック・ファンに灰野さんのパフォーマンスを観てもらえることはこういう異種格闘技イベントの利点である。

▼左下がエレハモ製リング・モジュレーター


惚れちゃうよ
ベースを抱えた
女の子

灰野さん次回2月12日(日)は打って変わって同じ下北沢のジャズ・バーLady Janeでヴァイオリンの太田惠資氏との共演。
*iPhoneが電池切れでiPodで撮影したので音が割れてしまって申し訳ありません。
コメント
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