A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

愛のために死す/アニス&ラカンカ@吉祥寺リンキーディンク 2nd 2012.7.22 (sun)

2012年07月24日 00時39分04秒 | ロッケンロール万歳!


愛のために死す presents "SUMMER NIGHT KISS"
シベールの日曜日がvo.gの坪内和夫氏以外全員メンバー・チェンジをして2011年夏に新メンバーでスタートして以来のベースとドラムは"愛のために死す"という奇妙な名前のバンドのメンバーである。友人からこのバンドが2006年に「LIVE' 418」というCD-Rをリリースし、サイケデリック・ロックの傑作として高い評価を得たことを聞いた。100枚限定だったので入手が難しい幻の作品で、アメリカでLPリリースもされたとのこと。その音源を聴かせてもらったが、ニルヴァーナのカヴァーを含む11曲はベースレスで破天荒に爆裂するノイジーな2本のギターが印象的なジャンク・ガレージ・ロックだった。2007年PSFのサイケデリック・サンプラー「Tokyo Flashback 6」に参加、2010年にはギューン・カセットからCD「部屋と夢」をリリース。リーダーの大口弦人氏以外はメンバー・チェンジが激しかったが、2012年より弦人氏(vo)、シマ氏(ds)、早川洋平氏(b)、 内田芳尚氏(g)の4人に落ち着き、隔月企画"Frame Out "を主催するなど定期的に活動をしている。

この日は吉祥寺の音楽スタジオ、リンキーディンクスタジオの1室を借り切っての文字通りのスタジオ・ライヴ。地元だが商店街のファミレスのビルの3Fにあるこのスタジオは知らなかった。大きな鏡がある20畳くらいの広いスタジオに20人くらいの観客が機材を囲むように座り込んでいる。若い女性の姿が多い。

対バンはアニス&ラカンカという女性二人組。どこかで見た顔だな、と思ったら、埋火の見汐麻衣嬢とシンガーソングライターmmm(ミーマイモー)嬢のデュオだった。昨年9月に割礼/ロバQ/埋火を観た時のオープニング・アクトがmmm嬢だった。ニュージャージーの牧場育ちの16歳と18歳の姉妹という設定。曲調は穏やかなアシッド・フォークあり、ヒルビリー風の賑やかなナンバーありで二人のハーモニーが美しく、洒落っ気たっぷりのトークも面白い。ラスト・ナンバーではmmm嬢がドラムを叩く。彼らは年末までスケジュールが埋まっており、デュオだけではなくバンド編成でのライヴもある。7インチ・シングルをリリース済。CDも近々リリース予定とのこと。



スタジオなので15分ほどで手早くセットチェンジ終了、愛のために死すの4人が登場する。以外に小柄な弦人氏だが、歌い始めると激しいアクションで魅了する。デビューCD-Rの音に比べると驚くほど正統派のロッケンロール。シンプル&タイトでエネルギー溢れるパフォーマンスを観ていて、30数年前に同じ吉祥寺のDACという電気店のイベントホールでの「ZOOアナーキー・ギグ」で観たスピードや、大好きで吉祥寺マイナーや荻窪ロフトに観に行ったSYZEを思い出した。彼らのスタイルは東京ロッカーズを髣髴させる。会場が明るいスタジオということもあるが、当時S-Kenスタジオで行われていた東京ロッカーズのライヴもこんな感じだったのだろう。スピードのライヴでパンク・ロックのノリ方を知らず突っ立ったままの観客に「リズムを取れよ!」とヴォーカリストが激を飛ばしていたことも思い出した。懐かしくも最近珍しくレアなロック魂がとても新鮮だった。バラード・ナンバーも悪くない。草の根からのロッケンロールの復権に期待したい。動画は映画「ROCKERS」を意識してモノクロで撮ってみた。



シベールの日曜日の坪内氏(メガネをかけていたので最初分からなかった)、壊れかけのテープレコーダーズのゆさ嬢も観に来ていた。このようにライヴハウスやホールやステージ以外の場所でライヴを体験するのも新鮮な気分である。

火がついた
ロックが生まれる
スタジオで

ジャンルは違うが8月にフェスティバルFUKUSHIMAの一環で開催されるノイズ電車&ノイズ温泉も楽しい体験になるだろう。
コメント
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