A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

きゃりーぱみゅぱみゅ@日本武道館 2012.11.6 (tue)

2012年11月08日 00時25分19秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


ドキドキワクワクぱみゅぱみゅレボリューションランド 2012 in キラキラ武道館

きゃりー初の武道館公演のコンセプトが「武道館で飛び出す絵本をやること」であり、ゾウやキリンが並ぶステージ・セット、キャリー・キッズのダンス、気ぐるみの動物やモンスターの乱舞、きゃりー自身がデザインした色とりどりの衣装、妖精姿の空中遊泳、SMAPの稲垣五郎氏扮するごりーぱみゅぱみゅとの共演、ワールドツアー決定の発表、それらはワイドショーをはじめテレビで大々的に報道され、12月にはWOWOWでまるごとオンエアされる。裏話や楽屋ネタがあるわけでもないのでここで改めてレポする必要はあるまい。



19歳の少女がひとりで9000人の観客を手玉に取る様子に有名な民話を思い出した。グリム童話で知られる「ハーメルンの笛吹き男」である。ねずみ退治を果たした男が約束に反して金を払わない町民たちに怒り、道化姿で笛を吹いて町中の子供たちを踊らせて連れ去ってしまったという話だ。この民話は1284年6月26日にドイツのハーメルンで130人の子供が突然行方不明になったという実際に起こった失踪事件に基づくものである。きゃりーの歌やダンスに文字通り踊らされた武道館の観衆は笛吹き男ならぬ笛吹き娘に魅惑され魂を抜き去られてしまったのである。




観客が石になればギリシャ神話のゴルゴンである。ゴルゴン3人姉妹の末っ子であるメドゥーサは見事な金髪を持った美しい乙女だった。しかしその美貌を女神アテーナーに自慢したため、その怒りに触れて髪の毛の代わりに生きている蛇が生えた醜いモンスターにされてしまった。ファッションモンスターの誕生である。姿を見たものを石に変えてしまうという恐ろしい怪物で、英雄ペルセウスにより首を刎ねられ、その首は魔よけとして教会や礼拝堂の礎石を飾ることになる。すなわち人に忌み嫌われるアヴァンギャルドな化け物が、教会の装飾やお守りとして大衆化した訳である。




笛吹き男と蛇女。きゃりーぱみゅぱみゅとは謎の失踪事件と古代神話から生まれた"異形のシンボル"なのである。



子孫が正月に神棚に「ぱみゅぱみゅレボリューション」を奉納することが我々の描く輝かしい未来地図なのだ。

<Set List>
1  ぱみゅぱみゅレボリューション
2  おねだり44℃
3  みんなのうた
4  100%のじぶんに
5  スキすぎてキレそう(Short ver.)
6 チェリーボンボン
7  ピンポンがなんない
8  ちょうどいいの
9  CANDY CANDY
10 きゃりーのマーチ
11 キミに100パーセント
12 ぎりぎりセーフ
13 おやすみ
14 RGB
15 ファッションモンスター
16 PON PON PON
17 でもでもまだまだ(Short ver.)
18 きゃりーANAN
19 ちゃんちゃかちゃんちゃん
<アンコール>
20 CANDY CANDY with ごりーぱみゅぱみゅ
21 つけまつける

ぱみゅぱみゅと
三回唱えて
手を合わせ

隣の席の真面目そうな制服メガネの女子高生はひとりで観に来た様子で、声援を送ることもなく黙々と星型ライトを振りつつ羨望の目でステージに見入っていた。彼女の心にはこの光景が深く刻み込まれたに違いない。「またひとり石=Rockに変えた」とほくそ笑む中田ヤスタカ氏のしたり顔がスクリーンの裏にサブリミナルのように浮かび上がった。

<参考動画>










コメント (2)
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