A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

DJ灰野敬二の幽体離脱体験&BiS階段のノイズ世界征服計画

2013年09月20日 00時15分13秒 | 灰野敬二さんのこと



●灰野敬二 -5HOURS LONGSET-@恵比寿BATICA 2013.9.18(wed)


Experimental Mixtureと呼ばれる灰野敬二のDJプレイは、所謂クラブDJではないし、ヒップホップのスクラッチとも全く異質である。当然踊りや癒しの効果がある訳ではない。録音された既成音源を用いて新しい音響世界を産み出すという意味では、クリスチャン・マークレーや大友良英のターンテーブル演奏に似ているように見えるが、マークレーたちがレコードに刻まれた音を本来の楽曲から切り離して提示するのに対して、灰野はあくまで楽曲そのものを聴かせる。Experimental Mixture=実験的融合とは些か気張った表現だが、複数の楽曲の多重再生から産まれる楽想のモワレが聴き手の耳核に第三のメロディーを喚起する方法論は、耳を圧する音の嵐が別の旋律を生じるギターやエレクトロと同質である。DJ灰野敬二とは、動きの無い不失者と言ってもよかろう。8時間以上に及ぶこともあった不失者や、年末オールナイト・ソロ同様に、DIプレイも長時間演奏に醍醐味がある。薄暗い部屋でミラーボールが僅かな光を反射する中、カーテンの後ろに蠢く影が、無数の楽音と非楽音を同時に耳を圧する大音量で響かせる。最初はメロディーを聴き取ろうとするが、すぐにその無意味な努力を放棄し、空気に充満する音々を無条件で受け入れる。四方八方から攻め寄せる波が頭蓋を混乱させ、脳内スクリーンに幻影が映し出される。心の最深部から泡のようにふわふわと浮かんでくる記憶の亡霊。ライヴ演奏と同様に時間と空間の感覚が消失する。立っていると気を失ってバランスを崩し倒れそうになるので、床に座り込む。五感が身体を抜け出してミラーボールの回転と同期してゆっくり輪を描いて脈動する。水面に浮かぶ木の葉の様にグルグル回っていると、突然引き裂くような悲鳴に神経が切断される。気が遠くなるような魂の彷徨の果てに、人間なんていう形を捨てて、魂っていう暗号になった。






★DJ灰野敬二:目撃証言その1はコチラ、その2はコチラ


●BiS「Fly/Hi」&BiS階段


苦行に似た時間旅行から帰宅すると、密林からBiSのニューシングルが届いていた。Shelter 7Daysで披露された新曲2曲はBiSらしい爽快なエモロック・チューン。ミッチェルことミチバヤシリオが脱退を表明したので、ジャケットにはゴキブリ姿の5人しか写っていない。メンバーチェンジはBiSお得意のお家騒動ネタである。



★ミッチェル脱退の真実を明かすインタビューはコチラ

初回特殊飛び出すミッチェル仕様。
Bellring女子ハート通称ベルハーは飛び出すCD仕様。


ブログ主がまたアイドルに走ったよ、と呆れるノイズ者よ、焦りは禁物。我々にとってのツボは、8月7日渋谷WWWでのBiS階段デビュー・ライヴ全曲収録DVD付きのBiS階段盤である。この凄まじいカオス映像がメジャーのエイベックスからリリースされる我が国は、イ○ンや北○鮮以上に狂った無法国家かもしれない。もし9月7日のIOC総会の前にリリースされていたら、我々の意向通りに東京オリンピック構想は粉砕されたに違いない。デタラメ理事長は250km離れているどころか都心ど真ん中でこのようなノイズ災害が起ったことに対しては言い訳できないだろうし、ペテン宰相もノイズ汚染が完全にブロックされていると大嘘つく訳にも行くまい。さらにIOC委員から灰野敬二が5時間に亘ってカオスを漏洩したことへの説明を求められたらどう弁明しただろう。

国家の威信を粉々に破壊する痛快な武装精力強壮剤、BiS階段が世界的にも類を見ない極悪ユニットであることは、英国の音楽雑誌ワイヤーの編集長クリス・ボンのコメントに証明されている:
「非常階段はBiSというとてつもない盟友を見出しBiS階段を結成した。
このBiS階段が持つ極度の破壊衝動は非常階段のそれを上回るものとなった。
BiSの持つ群がるハイエナのような存在感によって、ノイズを極めた非常階段が明らかに新たなエネルギーを手に入れているように感じる。 
BiSが放つ剥き出しの欲望と冷酷なポップアンビションが、日本のノイズシーンのキングである非常階段のアングラ界のカルト的な不動のステイタスと突如混ざり合い、BiS階段は危険極まりないロックカクテルを作り出した。
このロックカクテルは最後の一滴まで、1967年にケルヴォーンで行われたTHE KINKSのライブを彷彿とさせる程のヒステリカルで毒性が高い厄介な欲望が溢れ出す。」





エモきゅんノイズで世界を席巻!
★BiS階段の進化形、電撃BiS階段ライヴレポートはコチラ
★初音階段:JOJO広重&T.美川インタビューはコチラ

ノイズヲタ
階段登って
こんにちは

<BiS階段 LIVE SCHEDULE>
2013.9.28. at 大阪なんば・ベアーズ
出演:BiS階段、非常階段、BiS

2013.10.27. at 京都・KBSホール
『ボロフェスタ2013』
出演:BiS階段、非常階段、BiS、ソウルフラワーユニオン、でんぱ組.inc、にせんねんもんだい ほか



コメント
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