A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

EP-4@代官山UNIT 2013.9.20(fri)

2013年09月22日 00時15分59秒 | 素晴らしき変態音楽


EP-4
Lingua Franca XXX


LINE UP:
EP-4(佐藤薫、ユン・ツボタジ、鈴木創士、家口成樹、須藤俊明、YOSHITAKE EXPE、千住宗臣、山本精一、タバタミツル)
山川冬樹
伊東篤宏 (DJ/Optron)

DJ:GUNS, GERMS & STEEL/VJ:ROKAPENIS



昨年5月に代官山UNITでフル・バンドの復活ライヴを大成功させたEP-4。今年5月には東京で主宰イベント『クラブ・レディオジェニク』を開催。結成の地・京都でも約30年ぶりにライヴを敢行し、再生後の次なるフェイズへと着実に駒を進めていることを伝えたのは記憶に新しいところだ。

そのEP-4にとって、今年2013年はアルバム『Lingua Franca-1 昭和大赦』のリリースから30年にあたるアニバーサリー・イヤーとなる。“金属バット殺人事件”の現場家屋を撮影した藤原新也によるジャケット写真が今なお鮮烈な『Lingua Franca-1 昭和大赦』は、EP-4が初めてスタジオ録音のみで作りあげた1983年のフルアルバム。リリース前に“昭和崩御”という当初のタイトルから変更になるなど何かといわくつきの作品としても知られるが、2011年、佐藤薫自身の監修によって正式再発された『リ・ン・ガ・フ・ラ・ン・カ DELUXE』で、そのクール&ファットなエレクトリック・ファンク・サウンドに衝撃を受けた若い世代も少なくない。

1983年9月に日本コロムビアから発売されたこの歴史的名作を、30年後の今年9月に丸々再現するというライヴを行なう。名づけて『Lingua Franca XXX』。「E-Power」「Coconut」「Similar」などの代表曲を含むアルバム『Lingua Franca』を再現する第一部と、最新リリースの12インチ・シングル『RADIOACTIVITY / Get Baby』などの新曲も交えたセッションの第二部という、最新型EP-4を堪能できる二部構成の予定だ。

メンバーは佐藤薫、ユン・ツボタジ、鈴木創士、家口成樹、須藤俊明、YOSHITAKE EXPE、千住宗臣という、オリジナル・メンバーに若手の精鋭たちを加えた鉄壁の布陣。そして、5月の京都公演でその腕前を披露した山本精一、タバタミツルも参加が決定。さらに、フロントアクトに全身音楽家の山川冬樹。DJはおなじみMOODMANと新ユニットGUNS, GERMS & STEEL。VJはROKAPENIS。XXX年目の『Lingua Franca』降臨を見逃すな!
(UNIT HPより)



昨年5.21の復活ワンマンでは超満員のフロアで踊りながら、80年代の想い出にどっぷり浸ってしまった。佐藤薫はその後、雑誌やライナー執筆、ラジオ/トークショー出演等、積極的にソロ活動。EP-4としては25年ぶりの新録12"シングル『RADIOACTIVITY』をリリース。クラフトワークの「放射能」のカバーだが、現在の日本にこそ相応しいこの曲を佐藤薫印の剽窃と捏造塗れのクールなファンクに仕上げており、そのオーラが21世紀でも錆び付いていないことを詳らかにした。



前列で佐藤の姿をじっと見つめながら身体を揺らしていると、だんだん脳裏に不規則な幾何学模様が浮かんでくる。やる気がなさそうな佐藤のステップが滲んでマルや△と重なり合う。渦巻く映像が次第にひとつの形に変わるが、それは再び遠い日の憧憬に彩られていた。

1982年春に荻窪グッドマンの即興道場で知り合ったギターの高島君と結成したノイズインプロユニットOTHER ROOMは、ふたりとも演奏技術と知識に乏しかったため、早々に倦怠期を迎えた。1983年夏に高島君のバイト仲間のかっちゃんとその友人2名を加えて、5人組バンドとして再出発。このバンドで天国注射か時の葬列出演を目論んだ。当時は言ったもの/やったもの勝ちで、色んなバンドが、他ジャンルのアーティストとくっついたたり離れたりしながら、我先に新しい潮流を作ろうとしていた。70年代に腰まである長髪でハードロックを歌っていたというかっちゃんの加入で我々もアングラ界のセンターを目指そうとしたが、ライヴ当日に必ず腹を壊し寝込んでしまうドラマーの為に見事に思惑が外れ、一度ライヴしただけで崩壊した。

それ以前に、イアン・ギラン並みのシャウトを期待したかっちゃんが、練習に箪笥のようなエフェクターラックを持ち込み、声を変調するために落ち着きなくツマミ弄りに没頭するあまり、肝心の喉を聴かせないので失望感を覚えたのも事実である。今思えば彼は佐藤薫を真似たかったのかも知れない。しかし国立のヒッピー崩れが、シャレオツ都市京都の最前衛クラブ・モダーンを狙うのは無駄な努力だった。その一方で個人的にはかっちゃんとは妙に気が合い、OTHER ROOM解散後一緒にハードロックバンドを結成して吉祥寺テレビに出演した。20年前に会った時に「キャンプ場の管理人になる」と言っていたのを最後に音信不通である。



発売が遅れた『Lingua Franca-1 昭和大赦』よりも、ちゃんと5.21に発売された自主制作盤『Multilevel Holarchy』を愛聴していたので、再演ライヴには思い入れは余りないが、代表曲を網羅するセットリストには興奮する。山本精一の参加はちと予想外だったが、奇妙な音色でプログレ風のスケールを奏でる姿に違和感はない。盟友BANANA UGがこのところ姿を見せないのが寂しいが、オリジナル・メンバーの鈴木創士がその穴を埋め、ユン・ツボタジが客を煽る。前回以上に年配者が目立つフロアは、新曲中心の第2部で大盛り上がり&大フィーヴァー。終演後の客同士の交流はさながら大人の社交場のようだった。同窓会も悪くない、と思える寛容な自分がいた。



踊りましょう
シャレオツ衣装に
身を包み

【おススメ!】
EP-4、非常階段、BiS階段、BiS、でんぱ組.inc、大森靖子などオールスターキャスト総出演のすげえフェス!
ボロフェスタ2013
2013年10月25日(金)、26日(土)、27日(日) 京都 KBSホール/METRO
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