
NY即興シーンの若き彗星クリス・ピッツイオコスの最新ライヴ映像が続々公開されている。活動の最初期から3年以上続くウィーゼル・ウォルターとのデュオ、自己のクリス・ピッツイオコス・トリオ、ソロ活動、さらに予測不能の即興トリオ、と精力的に活動する24歳の演奏家の進化のスピードが実感できる。Jazz Right Now主宰シスコ・ブラッドリーによるインタビュー(2014年7月27日)の抜粋を交えて紹介しよう。
⇒JazzTokyoクリス・ピッツイオコス・インタビュー

●クリス・ピッツイオコス&ウィーゼル・ウォルターDUO
Chris Pitsiokos & Weasel Walter - at Threes Brewing, Brooklyn - July 12 2015
クリス・ピッツイオコス Chris Pitsiokos - alto saxophone,electrinics
ウィーゼル・ウォルター Weasel Walter - drums
Chris:2012年に僕はウィーゼルとメアドを交換して、後日メールしました。で、いつどうなったのか正確には覚えていませんが、一緒にデュオで演奏することになったのです。最初のライヴはフリーダム・ガーデンでした。2012年7月28日、大学を卒業してすぐの頃。強烈な演奏だったので、彼は自分のレーベル「ugExplode」からリリースすることを決めたのです。それが僕が初めてリリースしたレコードで、ウィーゼルと一緒にやった最初の作品『アンプランド・オブソレセンスUnplanned Obsolescence』です。その時点で僕は開眼したように、ヘイ、こんな人たちにメールすれば、一緒にプレイ出来るんだ、とわかったのです。そこでたくさんの新しい人たちと演奏し始めました。ウィーゼルが多くの人を僕に紹介してくれたのです。他のミュージシャンとネットワークが出来て、いろんな相手と演奏する機会が出来たのです。
●クリス・ピッツイオコス・トリオ
Chris Pitsiokos Trio - at New Revolution Arts, Brooklyn - July 18 2015
クリス・ピッツイオコス Chris Pitsiokos - alto saxophone, compositions
マックス・ジョンソン Max Johnson - bass
ケヴィン・シェイ Kevin Shea - drums
Chris:最初にケヴィンとマックスに持って来た曲は、大学を出てから初めて作曲した曲です。メロディだけですが。予め和声のない楽曲を作曲したのは初めてです。3つの曲を持って行きました。全部一晩で書き上げた短い曲です。ケヴィンとマックスとは、1月頃にジャックで完全即興ライヴをして上手く行きました。セッションしたのはその1回だけだと思います。そして僕は、これらの曲を一緒に演奏しようと決めて、やってみたら、驚くほど上手く行きました。昨年いっぱいかけて、偏執的なほど挑戦的でクレイジーな音楽を書いて、必死にリハーサルしたのです。マックスとケヴィンは偉大な解釈者ですし、一緒に楽しく作業できます。とても練習熱心で好奇心旺盛で素晴らしい仲間です。
●ソロ
Chris Pitsiokos - solo alto saxophone - at JACK, Brooklyn - July 20 2015
Chris:ソロのライヴは確か1年半前から始めました。僕のアプローチは、まず何かをスタートしてみれば、何とかなるだろうという感じでした。そこから始めて、即興演奏していくのです。最初の衝動が大切だと感じました。最終的に良い場所へ行きつくために、いわば落ち着いた最初の行動が必要なのです。また、始まりは、いつも良いものです。だから、最初のパートは、実際のところ1年以上の間、狂ったようなハイトーンだけなのです。残りの演奏を適正な精神状態に導くための瞑想のようなものです。
●アンダーマイン・トリオ
Undermine Trio [Pitsiokos, Sorey, Lopez] - at JACK, Brooklyn - July 20 2015
クリス・ピッツイオコス Chris Pitsiokos - alto saxophone
ブランドン・ロペス Brandon Lopez - bass
タイショーン・ソーレイ Tyshawn Sorey - drums
Chris:個人的には、少なくとも僕は、即興演奏によって、どのように即興演奏するか、どのように即興にアプローチするかによって、僕のヴォイスが人生の過程で変わる可能性がある、ということに興味があります。僕は23歳の見方で話しています。確信はありません。でも、23歳だから23歳なりの見方しか出来ませんが、僕は即興演奏家として自分のヴォイスを成長させてきましたし、大雑把に言えば、僕が即興演奏家としてやっていることを、即興演奏ができる限り長く続けて行こうと思います。
たゆまざる
進化の徴
刻まれて
●ピッツイオコス/パンクト/ショルツ
⇒SOUNDCLOUD
クリス・ピッツイオコス chris pitsiokos - saxophone
ノア・パンクト noah punkt - bass
フィリップ・ショルツ philipp scholz - drums
2016年2月にレコード・リリースするトリオの演奏場所を探しています。ドイツ、オーストリア、スイス、フランス。イタリア、デンマーク、ポーランド、チェコのいい会場を知っていたら連絡ください。
for booking issues mail to: noah.punkt@gmail.com