ゆるめるモ!主演映画『女の子よ死体と踊れ』
“ハロウィン”ライブ付き初日舞台挨拶
アイドル映画を映画館で観るのはでんぱ組主演『白魔女学園オワリトハジマリ』に続いて人生2回目。初日舞台挨拶は初体験。ハロウィン当日だからコスプレばかりかと思って、一張羅のかぼたそコスセットをトートバッグに忍ばせて行ったが、殆どの客が普段着だったのでちょっと拍子抜け。入口でメンバーに「トリックオアトリート」と言って、三角頭布と飴玉をいただく。入ってみて広さに驚く。でんぱ組の映画館の倍はありそう。
最近滅多に映画を観なくなったので、何となくコツを思い出せない。ポップコーンは売ってるのかな、とか考えながら迂路つくうちに開演時間に。最初に流れた予告編が韓流映画中心、しかもイケメン&美女のラヴコメディばかりで、10数年前の冬ソナブームを思い出す。何故か上演前に舞台挨拶があると思い込んでいたので、そのまま本編が始まる気配にちょっと当惑。にしても最初にモ!とは無関係そうなヘビメタMVが流れたので、一瞬会場を間違えたかとマジ焦った。ホラーソングだったと記憶しているがアレは映画の一部だったのかどうか。
白い服で森の中を彷徨い撃たれるあのはオトナっぽくて別人のよう。清掃会社のつなぎが似合いすぎてステージ衣装のバージョン違いにしか見えない。汚い部屋の掃除は誰でも嫌に違いないが、商売なんだからお客の前で露骨に顔をしかめるのはどうかと思う。ブラック企業の女社長が、単に気の荒い農家のおかみさんなのがツボ。
ミニスカもねのサボり癖としふぉんの世話役&背の低さ。綺麗を全部自分のものにしたいちーぼうと、中途半端な魔法を仕込むけちょん。頭脳派ヲタ女よーなぴと身体がバラバラになっても平気なあの。『私をノイズに連れてって』でそれぞれ独自のノイズで非常階段メンバーと対決したり、自作のシュールな物語をリーディングしたりした6人の個性と魅力が分かり易く描かれた映画である。
シュールかつスラップスティックなストーリーに呆れて油断していると、エンディングの幻想的なダンスシーンに流れる大仰なシューゲサウンドの高まりに不覚にも目頭を熱くすることになる。ヲタ連中が、運営によるエントロピー心理操作術の生け贄になることが、最もホラーと言えるかもしれない。
ゆるめるモ!主演映画『女の子よ死体と踊れ』予告映像
ゆるまるよ
財布のひもも
涙腺も
ニック・ケイヴ似の極悪人が情けない最期を遂げるが、細かい描写をしないのが第二のホラー。
ゆるめるモ!(You'll Melt More!)『人間は少し不真面目』(Official Music Video)