A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

The Birthday@横浜Bay Hall 2015.11.1(sun)+ロケンローライバル今昔

2015年11月05日 01時53分20秒 | ロッケンロール万歳!


The Birthday
『BLOOD AND LOVE CIRCUS TOUR 2015-2016』




シングル『I KNOW』&『MOTHER』2ヶ月連続リリース、日本武道館ライヴ、ベストアルバム『GOLD TRASH』、8thアルバム『BLOOD AND LOVE CIRCUS』と飛ばし続けるThe Birthday結成10周年イヤーはまだまだ続く。2016年3月10日まで続くロングツアーの初日、横浜本牧Bay Hall公演に参戦。昨年6月やはりThe Birthdayの『COME TOGETHER TOUR 2014』で初めて訪れ、シャンデリア輝く異国情緒に絆されたナイスなベニュー。前回は客席の構造がどうなっているか皆目検討がつかなかったが、今回は何度か場所を移動して、自分の気に入るスポットを探ってみた。いい意味での音響の荒々しさと、それに呼応して暴れるステージ前方、そして後方では往年のファンがそれぞれ思い思いにリズムに乗って楽しんでいる。ベイホールではどんな楽しみ方でもOKだ。その結果、中央スタンド左側が意外に空いていてステージもよく見えることを発見。オレのベストポジションに定めよう。ツアー初日の気合いたっぷりのステージは、いつも以上に爽快感たっぷりだった。4ヶ月近く続くツアーで、どのように変化していくのか楽しみ。会場限定のアナログ盤はお金を貯めて次回買おう。

The Birthday - 8th Album「BLOOD AND LOVE CIRCUS」アルバムダイジェスト


レコードを
回すその手を
振り上げろ

【ロケンローライバル対決】
1977年
SEX PISTOLS『NEVER MIND THE BOLLOCKS』vs THE CLASH『白い暴動』


筆者は当時中学三年生の受験生。セックス・ピストルズは12月11日に吉祥寺Record Plantで自分の小遣いで購入。1950円。入荷したばかりのアメリカ盤ショッキングピンクジャケ。友人が買った日本盤より1曲多く「Sub-Mission」収録されていてお得な気分がした。曲順も違っていた。

クラッシュはクリスマス・プレゼントに親に買ってもらった。前の年に「ロックのレコード」と頼んだら、ベイ・シティ・ローラーズを買って来られてがっくりしたので、この年は欲しいレコードを何枚か紙に書いて渡しておいた。サンタクロースがいないことは当時小4だった妹も知っていたが、我が家では相変わらずクリスマスプレゼントを枕元に置く風習があった。12月25日の朝起きて見つけたのがクラッシュ『白い暴動』とジョニー・ウィンター『熱狂のライヴ』。2枚もらえてホクホクだったが、その日は模擬試験だった。試験中も早く帰ってレコードを聴くのが楽しみでしょうがなかった。

ワクテカして聴いたクラッシュは、思っていたより軽くてポップに聴こえた。ピストルズの怒り任せのパワーに比べたら、何だか物足りない気がした。ロックの知識ゼロの母親ですら「もっと激しい音楽かと思ったら、結構聴きやすいわね」と言ったほど。でも、でも、このジャケットの目つきは普通じゃないよな、帯に「彼らは火も吐かない、血も吐かない、ただ毒を吐く」と書いてあるし、聴き易い歌の中に見えない毒素が含まれているに違いない、と信じ続けて聴くうちに、ピストルズが解散してしまった。「パンクは死んだ」とノートに書き殴ったが、ロケンローの魅惑は心を掴んで離さなかった。ピストルズは余り聴かなくなったが、逆にクラッシュが好きになり、本当にカッコいいと思うようになった。シンプルであることがパンクであり、ロケンローなんだ。

ところがクラッシュの2枚目の『Give 'Em Enough Rope』は、ブルー・オイスター・カルトのプロデューサーのせいでアメリカンロック風の大袈裟なサウンドに聴こえて、イマイチしっくり来なかった。このレコードは吉祥寺のジョージアで購入したが、その時にアーント・サリーのレコードも入荷していて、ジャケットを見て気になったが、やっぱりクラッシュにしようと諦めたことを今でも覚えている。何度聴いてもピンと来ない『Give 'Em〜』は数年後に中古レコード屋に易く売り払ってしまった。

2015年
ザ・クロマニヨンズ『ジャングル9』vs The Birthday『BLOOD AND LOVE CIRCUS』(写真はベスト盤『GOLD LUSH』豪華盤)


同じ10月18日にロケンロージャイアンツ2大巨頭の新作がそろい踏み。ロケンローヲタにとっては有り得ない奇跡且つ僥倖である。ヒロト&マーシーはひたすら楽しくマイペース、TVドラマ「ド根性ガエル」のテーマ曲を含み緊張もリラックスも一緒くたにしたオレ得ダンサブルアルバム。チバユウスケ率いるThe Birthdayは、相変わらずの硬派&ブルース路線はそのままに、4人のコンビネーションにあったヒリヒリした感触が和らぎ、包み込むような男の友情が陽の光のように照らす関係性が見える作風。両者ともに変わらないまま新しくなっている。若返りではなく年と共に成長している。ロケンローに限らず、人生そうありたいものだ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする