A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

灰野敬二/河合政之 with 浜崎亮太/高嶺格@目黒 東京都庭園美術館 2016.2.20(sat)

2016年02月25日 00時22分54秒 | 灰野敬二さんのこと


Moving Image as Live Performance 1
ライヴ・パフォーマンスとしての映像 1


2016年2月20日(土) 15:00-17:00
会場:東京都庭園美術館 新館 ギャラリー2
定員:90名
入館者対象、無料(ただし、展覧会チケットが必要)、要事前ウェブ予約

ライヴ・パフォーマンスは、記録/再生を越えて映像アートにおける表現の可能性を拡げてきました。映像を組み込んだパフォーマンス、20世紀初頭の実験映画とノイズ音楽の共演、即興音楽とデジタルな記録の交錯、そしてアナログなヴィデオ機材による即興演奏まで、さまざまなアーティストが多様なライヴ・パフォーマンスを展開します。
プログラム・ディレクション:河合政之



『アートロック』という言葉があるが、それはART(芸術)とROCK(芸能)の幸せな結婚ではない。アンディ・ウォーホールが手がけた『The Velvet Underground and Nico』のジャケットは芸術だが、中身の音楽は芸能と看做され、別の評価軸で語られる。美術館でROCKコンサートが開催されることも少なくないが、既存の権威に異を唱えるROCKの反骨精神に憧れながら、権威主義の牙城であるARTの立場を際立たせる結果に終わることが少なくない。ところがROCKを「Experimental」(実験音楽)「Improvisation」(即興音楽)「Noise」(ノイズ)と呼び代えてみるとARTとの親和性が高くなるから不思議だ。格調高いART界が猥雑なROCKを受け入れるには、名称だけでもART寄りの呼称を採用することが必要なのだろう。

河合政之 with 浜崎亮太『ヴィデオ・フィードバック・ライヴ・パフォーマンス』

大量のアナログなヴィデオ機材の信号を暴走させ、リアルタイムでサイケデリックな映像と音楽を作り出すヴィデオ・フィードバック・ライヴ・パフォーマンス。

1年半前に幡ヶ谷Foerstlimitで観たヴィデオアートチームの映像パフォーマンス。会場が倍以上に広い為、空間全体を異次元にワープさせるダイナミックな表現が酩酊感を高めた。
灰野敬二/河合政之+浜崎亮太/LA BRUHA DESI LA/小林径@幡ヶ谷Forestlimit 2014.9.21(sun)

高嶺格パフォーマンス
アート界の鬼才、高嶺格による、映像を使用したライヴ・パフォーマンス。

観客参加型の映像パフォーマンス。専用アプリをインストールしたiPhoneで撮影した自撮映像をランダムにスクリーン上に映写する。アプリの開発には労力を要しただろうが、パフォーマンス自体はより直裁的な肉体感覚を持つ。テクノロジーと肉体の齟齬が際立った。

灰野敬二+アヴァンギャルド映画クラシックス

マン・レイ、ハンス・リヒター、フェルナン・レジェ、マルセル・デュシャン
ノイズの重鎮、灰野敬二が、1920年代に制作されたダダ・シュルレアリスムの前衛映画16mm版上映をバックに演奏。(協力:日本映像学会アナログメディア研究会)


灰野の映像とコラボレーションを観るのはローレン・コナーズとの共演でカール・テオドア・ドライヤー監督『裁かるゝジャンヌ』に音楽を付けるパフォーマンス以来。明確なストーリーのあった『ジャンヌ』に比べ、複数の実験映像による今回のコラボは、映像の解釈をより灰野側に引き寄せるスタイルとなった。エアシンセや発振器といったエレクトロニクスを操り、美術館中に響きわたる大音量で奏でられた40分の演奏は、ARTをROCKと同化させる強い意志に貫かれていたのではなかろうか。
『裁かるゝジャンヌ』ローレン・コナーズ+灰野敬二@渋谷WWW 2014.11.17(mon)

ARTとしての映像に生命を与える試みとしての今回のイベントは、庭園美術館という風情のある空間に、新たな命の灯を灯すことになった。

死せるART
生きるROCK
無名のFASHION

FASHIONからROCKへのラブコールはもっと自然で熱烈だ。
裸のラリーズが鳴り響くファッション・ショー~LAD MUSICIAN「MINIMAL ART ROCK 77」

Marc Jacobs Fall 2016 Ready-to-Wear | New York Fashion Week


マーク・ジェイコブスのNYファッションウィークでのランウェイショーの音楽は灰野敬二にインスパイアされた。
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