A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

GO!GO!7188が突然の解散報告/ネットの声「超ショック…」

2012年02月12日 01時06分10秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


2000年デビューの人気バンド『GO!GO!7188(ゴーゴーなないちはちはち)』がギターボーカルの中島優美(ユウ)さんの脱退と共に、解散することがGO!GO!7188公式ホームページのお知らせにより明らかになった。

「こいのうた」や「ジェットにんぢん」などの代表曲のファンだったインターネットユーザーも多く、現在Twitterやインターネット掲示板などは衝撃を受けているファンたちで溢れているようだ。ファンたちの悲しみの声は、以下の通り。

「7188解散なんだねー・・・。中学のときよくきいてた!すきだなぁ。」
「GO!GO!7188解散って・・えっ(´;ω;`)」
「7188解散するんだね、今日コンビニで流れてたのはこれでか。高校の時にバンドでコピーしたのはいい思い出(‘∀’*)」
「んあ?GOGO7188解散まじ。てかマーティフリードマンもこいのうた好きなのか……w」
「GOGO7188解散かよ…何年も聴いてなかったけど好きやったのに」
「ライブ行かなかったの心から後悔…」
(Twitterより引用)

人気バンドながら昨年は目立った活動が無かったため、最近はあまり聴いていなかったがとても好きな曲がたくさんあるという人が非常に多く見受けられた。

バンドの解散時には良くライブを行うものだがそれもページを見るかぎり無いようで、今後揃った彼らを見るのは難しいかもしれない。色々と事情もあるかもしれないが、ファンたちのためにぜひいつか帰ってきて欲しいものだ。
(Rocket News 24)





彼らのGS調の和風ガレージ・ロックが好きだった。ライヴも2回ほどだが観たことがある。「浮舟」が特に好きだった。確かに最近話題を聞かなかったが、J-Rock界の個性派の解散には寂しいモノがある。ユウちゃんは自分の別バンド、チリヌルヲワカの活動に専念するのだろうか?敏腕ベーシストのアッコ(野間亜希子)ちゃんはソロ活動?ひとり残された黒一点ドラマー、ターキー(細川央行)氏はスタジオ・ミュージシャンとして活動?
2年前のゆらゆら帝国の解散を思い出させる出来事である。

去っていく
バンドの歴史に
ピリオドを

音楽的にはキノコホテルが彼らの後継者といえるだろう。
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YOHIOショーケース@高田馬場ESPアカデミー/ヨーマ・コーコネン@Billboard Live東京 2012.2.9(thu)

2012年02月11日 00時39分49秒 | こんな音楽も聴くんです


この日はヨーマ・コーコネンの9:30PMからライヴを予約したので時間が空いてしまったな、と思っていたところに面白いライヴがあるから来ないか、とのお誘い。YOHIOというスウェーデン人のヴィジュアル系アーティストだという。昼に食堂で「いいとも」を観ていたらエンディングにその子が登場。確かにヴィジュアル系っていうか女の子じゃないの?と思ったが紛れも無い少年でしかも日本語ペラペラだという。これは観るしかないと関係者&招待者限定のプレミアムなイベントにお邪魔してきた。

YOHIOはスウェーデンの音楽一家生まれ。Gacktや西川貴教(TM Revolution)など日本のヴィジュアル系バンドの影響で10歳からギターを始め、14歳でSeremedyというバンドを結成。ヨーロッパ各地でのライヴが話題となり2011年にCDデビュー。10月には日本のV系フェスティバルのゲストとして来日、単独ツアーも行い日本の雑誌にも取り上げられた。YOHIOがリード・ヴォーカルを取った曲が話題になり、今年4月にソロ・デビューが決定。現在プロモーション来日中で、今回のショーケースはビデオ撮影を兼ねたライヴだった。音楽学校ESPアカデミーの立派なホールは招待客のV系ファンの女の子と業界人の男性が混ざって満員。3曲日本人のバンドをバックに熱唱、後半は2曲カラオケで歌とギターを披露した。驚くのは日本語の上手さ。学校で習ったというが、日本人と言っても誰もが信じるだろう。途中のインタビューの受け答えも質問は通訳を介するが応えは本人が日本語で。少し舌足らずではにかんだ様子が16歳の少年らしくていい。なんだかBO NINGENに似た逆輸入パターンを思わせるが、YOHIOはれっきとした外国人。しかし写真通りデビュー時のSHAZNAを彷彿させるスウェーデン人の美少年が日本語で歌い華麗なギター・プレイを見せるとは…...絶句。


1960年代ウォーカー・ブラザーズが来日し学生服を見事に着こなした姿を見てGSがいきなりダサく見え始めた、とファッション・ライターの川本恵子さんが書いていたが、それと同じことが日本のVシーンにも起るだろうか?要注目の存在である。YOHIO君の日本語アメブロも面白いのでぜひご一読を。






さて華やかなヴィジュアル系ピチピチ美少年から、いぶし銀の激渋のオヤジ・ロックの待つ六本木へ移動。ヨーマ・コーコネンは1960年代アメリカン・サイケデリック・ロックの中でも私の最愛のバンド、ジェファーソン・エアプレインのギタリストとして活躍、70年代には同じくエアプレインのベーシスト、ジャック・キャサディとブルース・ロック・バンド、ホット・ツナを結成。平行してソロでも活動。アメリカのルーツ・ロック界を代表するギタリスト/シンガーである。現在71歳。なんとYOHIO君の4倍以上の歳である。今回はホット・ツナのメンバーでもあるマンドリンのバリー・ミッターホフとのデュオでの来日。客席は往年のファンと思われる年配のサラリーマン&ちょい悪オヤジ風の男性ばかり。ちょうど昨年のジョニー・ウィンターのファン層と重なる。アコギとマンドリンのシンプルな演奏は年輪を重ねた者にしか出せない芳醇なウイスキーのような味わいに満ちており、ガキには百年早いわ、と宣言したくなる程の素晴らしさ。曲は古いブルースをベースにした似たような調子が多いのだが、生きた伝説(Living Legend)がすぐ目の前で演奏しているというだけで満ち足りた気持ちになる。



終演後ツアマネ氏に頼んでCDジャケットにサインを貰った。これは家宝ものだね!


ヴィジュアル系
元祖アシッド系
共に楽しむ冬の夜

共通点はギタリスト&シンガーということだけだが、伝統と革新を両方体験出来た貴重な夜だった。
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坂田明 平家物語 実演会@秋葉原CLUB GOODMAN 2012.2.8 (wed)

2012年02月10日 01時22分26秒 | 素晴らしき変態音楽


坂田さんが昨年11月にリリースしたソロ・アルバム「平家物語」はJOJO広重氏がライナーを書いていることから分かるように、単なるフリージャズの枠に収まらず、古典からノイズまであらゆる音楽のダークサイドを凝縮したようなヘヴィな作品だった。リリース前後から坂田さんはライヴの中で平家物語のさわりの部分「祇園精舎の鐘の声……」の部分を吟唱し、節々にこの物語のエッセンスを散りばめてきた。2月4日のソロ・ライヴでは後半の50分をまるまる「平家物語」にあてて、ひとりで語り・吟唱・サックス・クラリネット・ピアノ・ベル類を操ってこの物語の世界を描き出すという無謀にも思える試みを敢行した。それがいかに素晴らしかったかについてはそのライヴレポで書いたとおりである。

この日は正式に「平家物語 実演会」と銘打って坂田明(朗読、サックス) /田中悠美子(三味線)/石井千鶴(小鼓)/山本達久(パーカッション) /ジム・オルーク(ギター)という和洋折衷クインテットによるコンサート。まず驚いたのはお客さんの数。4日のソロ・ライヴではわずか5人だったのに、この日は椅子を並べてあったが立ち見も出る超満員。共演者の人気による動員ではないだろう。きちんと宣伝・告知すればそれなりの動員が見込めるという証明である。年配の客もいるが20代前後の若い人の姿も目立つ。私は何とか最前列の椅子を確保できた。

ステージには楽器と椅子が並んでいて室内楽的雰囲気。4日後に迫ったユニヴェル・ゼロのステージを想像させる。15分押しで坂田さんをはじめ五重奏団のメンバーが登場。ジムはスチール・ギターを使用。まず坂田さんが独特の語り口で前口上を述べる。「適当に聴いてればそのうち必ず終わりますから」と笑わせる。

坂田さんの語りから演奏スタート。三味線や小鼓の和楽器の響きが何の違和感もなく溶け込む。ジムのスチール・ギターは目立つことはないが通奏低音のように演奏全体の流れを包み込む。特筆すべきは山本氏のドラミングで、リズム楽器ではなくメロディ楽器としてのドラムスの可能性を極限まで追求したプレイは、この壮大な物語のダイナミックな展開を生み出す上で非常に効果的だった。今まで何度も山本氏のドラムは聴いたことがあるが、ここまで“歌う“ドラミングを聴いたのは初めてだった。

第2部はさらに激しく坂田さんのブロウが炸裂する。いわゆるジャズのグルーヴとは全く異質のいわく言い難いうねりが会場を包み込む。最後は坂田さんがバス・クラリネットを吹き荘厳な雰囲気のまま終了。鳴りやまぬ拍手に応えてアンコールに登場した坂田さん、MCでこの作品の誕生秘話を明らかにした。最初は発売元のdoubt musicの沼田社長から民謡のソロ・アルバムを作らないかとの打診があった。しかし坂田さんは過去に「フィッシャーマンズ・ドット・コム」というアルバムで民謡を録音し、自ら語るには「誰にも相手にされなかった(苦笑)」とのことで、別のアイデアを考えたら20分で「平家物語」を思いついたという。あとから2012年の大河ドラマが平清盛であることを知ったらしく「作品を作った意味なんて後付けでいいんだよ」と言い放った(笑)。



ひとりで多重録音で制作したCDの禍々しさとは全然違う、豊饒な世界が現出した素晴らしいライヴだった。やはりバンド編成は面白い。今月21日新宿ピットインでのバースデイ・ライヴ(しかも芳垣安洋氏とのダブル・バースデイ)がとても楽しみだ。

坂田さん
五人で奏でる
平家ストーリー

たまたま同じテーブルに座った「TAKE's Home Page」のTAKEDAさんから6月に元ヘンリー・カウのクリス・カトラー(ds)、ジョン・グリーヴス(b,p)、ジェフ・リー(sax)等が来日公演を行うとの情報をゲット。しかも会場は渋谷Bar Issheeで20人限定の超プレミア・ライヴとのこと。ちょうど会場に来ていた店長のイッシーさんにその場で予約し何とか観ることが出来ることになった。なんともラッキー。因みにTAKEDAさんはユニヴェル・ゼロは全公演行くとのこと。スゲーッ!
かくなる私は日曜日はユニヴェル・ゼロ→灰野さんという暗黒巡りツアー。
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フランスTVでアーバンギャルド×きゃりーぱみゅぱみゅ×ぱすぽ☆対談

2012年02月09日 00時49分53秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


アーバンギャルドのよこたんのブログによると8日よこたんxきゃりーぱみゅぱみゅxぱすぽ☆の対談がフランスのテレビ用に収録されたとのこと。"トラウマテクノの女王"と"原宿のカリスマ"と"みんなでつくるアイドルユニット"の鼎談はガールズ・ポップス・ファンじゃなくても興味深い。「Japan In Motion」というWebテレビで、HPがフランス語なのでよく分からないが、日本の音楽やファッション、文化や風俗を紹介するサイトらしい。毎日チェックすれば今回の対談の放映日程が分かるだろう。私もチェックして報告するつもりだが、興味ある人は自分でフォローしてほしい。以下、よこたんのブログからの転載。

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都内某所。
フランスのCATV「Japan in motion」の撮影でした。

きゃりーぱみゅぱみゅさんとぱすぽ☆の根岸愛さん・玉井杏奈さんとわたくしアーバンギャルドから浜崎容子の4人でお茶会対談を致しました。
なぞの組み合わせだ!
ぴちぴちギャルに囲まれてムフフ
きゃりーさんとはCDJでの楽屋で会った以来、根岸愛さん、玉井杏奈さんと初対面でしたがとっても楽しい時間が過ごせました。
あ、番組HPでも写真が載ってるー

トークのテーマは「アーティスト」
ライブでの裏話やハプニング、何故歌手になったのか、今後の目標などなどお話しました。
とにかく、ライブという現場が好きな4人。
(ぱすぽ☆はフライトと言うらしい!)
この3組でフランスでライブしたーい!という流れになり
実現すると良いなぁ、まずは日本でも是非、ね。
きゃりーさんは『スカート革命』をカラオケで歌ってくれているそうな...恐縮。根岸愛ちゃんもスコティッシュフォールドを飼っているとの事で充実の猫トーク!玉井杏奈ちゃんのお宅も、可愛いわんちゃんがいるとな、うーん、動物は人との距離を一気に縮めます!

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きゃりーぱみゅぱみゅは2/25初のワンマン・ライブ「もしもしクアトロ」。



アーバンギャルドは3/20渋谷AX「アーバンギャルドのSHIBUYA-AXは、病気。」を皮切りに全国ツアー「アーバンギャルドのSHIBUYA-AXは、病気。」



ぱすぽ☆は3/31中野サンプラザ公演決定。



きゃりぱみゅとアーバンは当ブログで何度も取り上げてきたが、ぱすぽ☆にも注目していきたい。

女の子
三人寄れば
姦しい

オシャレなパリジャン&パリジェンヌはどのユニットがお好みだろうか?


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永遠に変わらぬ煌めき~スピッツ「おるたな」

2012年02月07日 00時31分07秒 | こんな音楽も聴くんです


日本のロック・シーンで最も清涼感のある声をもつ男、草野マサムネ(vo&g)を筆頭に、三輪テツヤ(g)、田村明浩(b)、崎山龍男(dr)から成るスピッツの『花鳥風月』『色色衣』に続く、special album第3弾。2002年以降、各種トリビュート盤に収録されたカヴァー曲、2004年以降のシングル・カップリング曲等、スピッツとしてのアルバム初収録曲のみで構成された10年間のレア・トラック&カヴァー曲集。  

1991年「ヒバリのこころ」でデビューだから今年デビュー21年目になるスピッツ。しかしここに流れるのは21年という歴史の重みでは無く、まるでデビューしたてのバンドのような初々しさと弾けるような爽やかなメロディである。奥田民生、荒井由美、原田真二、はっぴぃえんど、花*花などのカヴァーも草野マサムネ氏の声で歌われると見事にスピッツ・カラーに染まり、他のオリジナル・ナンバーと違和感無く並んでいる。バンドも20年経てば何らかの違った方向や実験に走りがちであり、それが時にはファンを裏切る独善的な作品を産んでしまうこともある。そんな中デビュー当時の初期衝動そのままにブレないスタイルを保ち続けるスピッツの在り方は、ある意味アナクロで不器用に見えるかもしれない。しかしファンにとってはこの常に変わらぬスタンスが心の拠り所であり、何かあったらスピッツの基へ帰ればいい、という避難所のような存在なのである。

いつもアングラだ前衛だと騒いでいる私もそんな冒険に疲れた時一番安心出来るのはスピッツだったりする。ブルーハーツが好きでギターを手にしたというマサムネ氏がロックンロールではなくよりメロディ重視のアコースティック路線を進むことになったのは自らの声の特性を自覚したからに違いない。常に自分たちに一番相応しい道を選択し無理な負担を感じること無く唯我独尊歩み続けてきた彼らがいるからこそ日本のロック・シーンを信じることが出来るのだと思っている。タイトル通り彼らは実はJ-Rockシーンにおける真の”オルタナティヴ”なのかもしれない。



スピッツに
平和を託す
凸凹世界

当たりまえと思ってたら壊れてく(「テクテク」より)
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坂田明@四谷・喫茶茶会記 2012.2.4 (sat)

2012年02月06日 00時27分54秒 | 素晴らしき変態音楽


1月のライヴが悉く他のライヴと重なり伺えず、この日が今年初めての坂田さんのライヴとなった。喫茶茶会記は情緒ある佇まいの落ち着いた古風な喫茶店。お店に入ると奥の部屋からサックスの音が聴こえてくる。坂田さんが練習している。カウンターでコーヒーを飲んで待っていると他にぱらぱらとお客さんがやってくる。

開演時間になると坂田さん自ら部屋から顔を出して「お待たせしました。どうぞ」と呼び込む。20畳くらいの四角い部屋でアップライト・ピアノが置いてある。その前にアルトとクラリネット。「あけましておめでとうございます」と遅すぎる新年の挨拶をすると「あ、そうだっけ」と坂田さん。観客は私を含め5人だけ。デジカメで撮影するスタッフがひとり。坂田さんのヨーロッパ・ツアーにも同行しライヴを撮りだめていて、そのうちに作品化する予定だというから楽しみだ。

坂田さんが前へ出て用意してきたベル/金物の説明を始める。数々のベルや鈴に加え小さな銅鑼もセットしてある。一通り説明を終えると「そろそろ始めますか」とサックスを構える。朗々とした艶のある音色がサックスのベルから流れ出す。坂田さんの音は本当に美しい。1曲目は比較的バラードっぽいメロディアスな演奏。続いてクラリネットで1曲、再びサックスで1曲。今度はかなり激しくフリーキーな演奏。小さい木造の部屋だから自然なリバーブがかかり快いサウンドだ。45分演奏したところで休憩。

第2部は譜面台を置き椅子に座って「平家物語」の実演。しゃがれた声の語りと詠唱に加えサックスとクラリネットとベル類、さらにピアノも演奏。物語が山場を迎えると立ち上がって身振り手振りを交えて演じる。CDでは多重録音されているのをひとりで再現しようというのだから忙しい。坂田さん自身初の試みでどうなることかと思っていたようだが、見事にストーリー性のある感情豊かな演奏を披露、ひとときの夢物語に酔い痴れた。50分の演奏。



2月8日(水)には秋葉原Club Goodmanで<坂田明 平家物語 実演会>と銘打ったライヴがある。出演は坂田明(朗読、サックス) / 田中悠美子(三味線) / 石井千鶴(小鼓) / 山本達久(パーカッション) / ジム・オルーク(ギター)。バンドで繰り広げられる平家物語はソロとはひと味違って面白いだろう。

坂田さん
平家の亡霊
取り付いた

最近映画「エンドレスワルツ」の初DVD化もあり再び阿部薫への興味が高まっている。もし阿部さんがまだ生きていたなら、坂田さんとのデュオ演奏も聴けたかもなあ、とふと考える。
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灰野敬二/milkcow/AS MEIAS/Haaarp@下北沢SHELTER 2012.2.3 (fri)

2012年02月05日 00時34分37秒 | 灰野敬二さんのこと




2001年に私が灰野さんのライヴに通い始めてから多分初めてのSHELTER出演。私も4年前のマスドレ以来だ。SHELTERにはパンク、ハードコア、エモコア、ガレージの小屋というイメージがあり、灰野さんが出演すると聞いて意外な気がした。だが対バンを調べてみるとどうもハードコアらしい。最近とみにハードコアへの興味を示している灰野さん(先日もディスク・ユニオンで名も知れぬハードコアのレコードを買っていた)だから何となく理解出来る。

観客は6割程度の入りで対バンのファンや友人関係が多いようで20代中心の若い客層。ステージと客席の間で会話が交わされたりもする身内っぽい雰囲気に少しアウェイ感を感じつつラストの灰野さんに備えて最前列中央に居場所を定める。

オープニング・アクトは男性x2、女性x1のトリオ。事前に告知が無くMCも聴き取れなかったのだが、終演後楽屋でメンバーに確認したらHaaarp(ハープ)というバンドだった。ジャズマスターを使っていることでイメージ出来るようにいわゆるシューゲイザー系のサウンドといえる。曲も演奏も悪くないが、何といってもこのバンドの魅力はベースの女の子のキュートさにあると断言したい。実際私は彼女の姿を追っかけるのに夢中で演奏をろくに聴いていなかった(苦笑)。去年観たThat's NO-NO'sというバンドでもベースの娘に一目惚れしてしまったし原子力牧場のもよぽんもベーシストだし、どうも私はベース弾きの女の子に弱いんだよね~。Haaarpの女の子は近くで見ると青い目をしていたので多分ハーフだと思う。




2番手はmilkcow。事前にサイトを調べ80年代に結成されたハードコア・バンドだという程度の認識だったがこれが面白かった。一見普通の青年達なのだが演奏が始まると飛ぶは跳ねるは大暴れ。特にヴォーカルの変顔パフォーマンスは昔のばちかぶり(田口トモロウ)のライヴを思い出した。MCになると途端に”普通の人”に戻るギャップが面白い。このバンドのファンや知り合いが多く客席の盛り上がりも上々。学生年代にGISMやエクスキュートなどが出演したハードコアのオールナイト・イベントにギター・アンプを貸して消化器の泡まみれにされた苦い思い出のせいでハードコアに余りいい印象を持ってなかった私だが、彼らのような好青年による健全な(?)ハードコアはとても楽しめた。物販でCDを買おうと思ったら早々に売り切れていたのが残念。



3番手はAS MEIAS。gx2,b,dsの4人組。彼らについては何の予備知識も無かった。一応歌はあるが、どちらかというと2本のギターの絡みを活かしたオルタナ・インスト・バンドという感じ。構成がよく練られた演奏は悪くなかったがメリハリに欠けるきらいがあり観ていて眠くなってしまった。



眠気を覚ますべく気合いを入れ直して灰野さんに備える。ギターとヴォーカル用のエフェクター群とテーブルの上にドラムマシン。比較的シンプルなセッティングだ。照明が最小限に落とされる。ギターやエフェクターを一通りチェックした後、ギターを置いてドラムマシンでスタート。連打するビートに乗せてヴォイス・パフォーマンスが炸裂。所々言葉を発する部分もあるがほとんどは「ぎぃぃぃぎゃぁぁぁごぉぉぉ」という動物の咆哮を思わせる叫び声だ。床に座り込んでの気合いの籠ったパフォーマンス。それを幾重にもループさせるから会場中が絶叫の渦に巻き込まれる。15分ほどでギターによる爆音演奏に。ステージ後ろのスポットライトに透ける長い髪が幻想的だ。激しいアクション、アンプがぶっ飛びそうな爆音と絶叫ヴォーカル。いつもの灰野ワールドだが初めて観る客も多いのだろう、皆あっけにとられて眺めている。突然轟音が止み静寂で美しいギターのストローク。ファルセットで天使の歌声を聴かせ終了。45分の演奏だがここのところ不失者、オルーク+アンバーチのトリオとフルステージを見慣れただけにやけに短く感じた。ギターの轟音の中に耳慣れないギュイーンという飛行機のジェット音のようなエフェクトが混じって聴こえた。楽屋で灰野さんに尋ねると前日に買ったばかりのエレクトロ・ハーモニクス社製のリング・モジュレーターだとのこと。エフェクトのかかるタイミングが予想出来ず、サウンドが太いのでとても気に入っていると言う。



若いロック・ファンに灰野さんのパフォーマンスを観てもらえることはこういう異種格闘技イベントの利点である。

▼左下がエレハモ製リング・モジュレーター


惚れちゃうよ
ベースを抱えた
女の子

灰野さん次回2月12日(日)は打って変わって同じ下北沢のジャズ・バーLady Janeでヴァイオリンの太田惠資氏との共演。
*iPhoneが電池切れでiPodで撮影したので音が割れてしまって申し訳ありません。
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灰野敬二 + ジム・オルーク + オーレン・アンバーチ@六本木Super Deluxe 2012.1.30 (mon)

2012年02月01日 00時52分44秒 | 灰野敬二さんのこと


重量級絶望系ドローン・ノイズ・ユニットSUNN O))) にも参加するオーストラリアの鬼才オーレン・アンバーチをドラムに迎えてのトリオの3年連続になるSDLX公演。昨年のライヴ録音LP/CD「いみくずし」のリリース記念でもある。トリオとして1月19日(木)に北九州芸術劇場でアメリカのミニマリストの重鎮シャルルマーニュ・パレスタインと共にコンサートを行い、先週26日(木)にはオーレンとジムのデュオでSDLXに出演、そしてこの日は再びトリオ公演。先日当ブログに書いたように新作音源は灰野さんとしては自分のライヴで買ってほしいとの意向だったが、我慢できず物販でLPを購入。昨年リリースされた同トリオのLP 「またたくまに すべてが  ひとつに なる だから 主語は いらない」と同様デザインはSUNN)))のスティーヴン・オマーリーの作品で豪華内袋付見開きジャケット仕様。しばしその美しさに見惚れる。

SDLXは通常とは異なり縦のセッティング。奥の壁側がステージで椅子が並べられている。一昨年のペーター・ブロッツマンの時と同じレイアウト。私は例によって最前列中央の椅子を確保。それにしてもお客さんが入っている。椅子は満席、立ち見多数の満員御礼。しかも若い観客が多い。外国人客の姿が目立つのも六本木ならでは。灰野さんの久々のSDLX出演ということもあるだろうが、時代が灰野さんを求めているという気がする。今年は還暦という記念すべき年だから注目が高まるのは灰野さんにとっても嬉しいはず。

ライヴはまずシャルルマーニュ・パレスタイン氏と石橋英子嬢がゲスト参加しグラス・ハープ演奏でスタート。5人がワイングラスを手に奏でる妙なる響きに乗せて灰野さんが歌う天上の音楽。まずジムがベースを構え、オーレンのドラムとビートを刻み始める。灰野さんがSGでビートの上に複雑なコード・プログレッションを展開。徐々にうねりが高まりソリッドな8ビートに轟音ギターが炸裂する展開に。先日の不失者の演奏が意図的に抑制されたストイックなものだっただけに、この日は灰野さんの感情を全て吐き出すような激しいアクションとギター・プレイが爆発する。ジムも激しくヘッドバンギングし驚異的に這いずり回るようなベースラインを紡ぎだす。オーレンのパワー・ドラムはまるでハード・ロッカーのようだ。灰野さんの歌はところどころに不失者でも歌われたフレーズを挟み込み聴き手の耳に突きささる。途中で灰野さんの要請で照明が落とされる。暗闇のパワー・トリオ。放射されるエネルギーに聴き手は唖然とするばかり。3曲50分の演奏で休憩。

第2部は灰野さんがフルートで静かに始まるがすぐにギターに持ち替え再び爆音演奏。第1部よりもアンプのヴォリュームを上げたようで容赦ない大音量に耳核の奥まで洗浄される気分。その心地よさに酔っているうちに時間の感覚が麻痺する。3人の技がぶつかり合い火花を散らす演奏はひたすらエキサイティングだった。1曲ぶっ通しで40分の演奏。アンコールはなし。観客はそれで十分満足した様子だった。



楽屋でさっそく買ったばかりのLPに3人のサインを貰う。昨年も貰ったのでこれで2枚目だ。元マネージャーの人やビデオ撮影のスタッフやサインを求める外国人客など挨拶に来る人が絶えない。上機嫌で対応する灰野さんはとても楽しそうだった。


強力に
グルーヴしてる
パワー・トリオ

最近今一つ面白いイベントがなくて足が遠のいていたSDLXだが、広くて音もいいので今年はもっと灰野さん関連のイベントを企画してほしい。
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