グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

森から荒地へ!

2020年02月27日 | 植物

一昨日のブログにも登場したトウゲシバは、花も咲かせず、暗い森にひっそりと生きる、地味〜な植物です。

1年中、花を咲かせることはなく、いちばん華やかな胞子をつけている状態でこんな感じです(白いのが胞子)


三原山で、その姿形が人目を引く「ヒカゲノカズラ(下の写真)」と並んで「原始のシダ」と言われています。

先端が2つに別れ、その先がまた2つに分かれるのが、原始植物の特徴なのだそうです。

このトウゲシバ、古くから「薬」として利用され、記憶力をよくする効果もあるとか?

図鑑などには「森林の、やや湿った日陰に生育する常緑の多年草」と書いてあります。
私も森でしか見かけたことはなかったのですが…

数ヶ月前に突然、裏砂漠の石の下に生えているのに気づきました!


森で生きている濃い緑のトウゲシバに比べて、色も薄いしなんとなく貧弱ですが…

でも、確かにトウゲシバです!
風の弱い薄暗い森の植物だと思っていたものが、風の強い「荒野」とも呼べるような環境に生きているのを見て、超びっくりしました!

そして最近になって、三原神社の横を流れた1986年溶岩の上や…


登山用の遊歩道沿いの溶岩の壁で、ひっそり生えているのを発見したのです!


他の植物が作る、ちょっとした日陰を選んで暮らし始めたようです。

新天地を求めてやってきて、荒地に生きる「力」を身につけたのでしょうか?

こういう小さな植物たちの大きなチャレンジに気づくたび、「生き物って、すごいなぁ〜」と心から思います。

尊敬〜💕

(かな)

コメント
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