グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

オオシマザクラ物語(2020)・それぞれの人(樹)生

2020年04月12日 | 植物
毎年成長を追っている1986年の溶岩流の上の1本のオオシマザクラの木。
今年は2回、会いに行きました。

1回目は山腹の桜たちが満開となった4月3日。

昨年最終的に98個の花を咲かせていたという桜は、なんと、葉っぱだけでした!

いくら調べても、白い蕾は見つかりません。

この状態のものはありましたが、これが花芽なのか葉芽なのか私には判断できませんでした(^^;;


「昨年の台風で弱ったのかな?それとも暖冬で寒さが足りなくて花が咲かないのかな?」疑問に思いつつ、高さと太さだけ測って戻ってきました。

樹高230cm。
下から10cmのところの幹周り7cm、私の胸高の位置で幹周り13cmでした。

そして、昨年毛虫にほぼ全ての葉を食べられて、2回葉をだしたこちらの桜も…


葉っぱだけで、花も蕾も見つかりませんでした!

やはり昨年の毛虫の猛攻がダメージだったのでしょうか?

昨年はいくつも花をつけていたのですが…(2019年4月9日の写真です)


そしてなんと今年も…

誕生直後と思われる毛虫の幼虫たちが、2箇所で幕を張っていました!

2回目の訪問は4月10日。

いつもにも増して、人のいない裏砂漠です。

蕾すら見つからなかったオオシマザクラの木には、11個の花が咲いていました!


少し傷んでいる上、相変わらずの強風にさらされていましたが、頑張って咲いていました!


一方、毛虫に取りつかれたこちらの桜たちは…


毛虫たちがさらに成長し…


伸び始めたばかりの若葉をムシャムシャ食べていました!

今年も、葉を全て食べられてしまうのでしょうか??

噴火後の荒地で、たくましく生きるオオシマザクラたち。
昨年9月の台風で、幹が折れてしまったものもいれば、樹皮が剥がれてしまったものもいます。

人間に1人1人違う人生があるように、野生の桜たちにも1本1本違う人生(樹生?)があるのだなぁ…と改めて思いました。

(かな)











コメント
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