グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

景色は変わる

2021年02月11日 | 植物
時と共に景色が変わるのは、伊豆大島では当たり前のことですが、その変化した現場に立つと、改めて驚くことがあります。

数日前、とても久しぶりに、元町にある長沢砂防ダムまで散歩に行きました。

1986年の割れ目噴火で流れ出した溶岩の途中に造られた砂防ダムですが、2013年の大雨(台風26号)で山の斜面から崩れて来た土砂が、溶岩の大半を覆ってしまいました。

これは2013年11月の(台風約1ヶ月後)の風景です。


上流からの土砂に覆われ、溶岩は幅2mぐらい、見えていました。

元々あった地面(写真右)が、溶岩で焼かれてレンガのように赤くなったことが、良くわかる景色でした。

そして、こちらが先日(2月2日)の、ほぼ同じ場所の風景です。

溶岩が見えないぐらい、草木に覆われていました!

でも、よ〜く目をこらすと、大きく伸びたヤシャブシなどの影から、溶岩が透けて見えました。


7年前、真っ赤だった地面は…


苔が生え、くすんだ色になっていました。

これが「風化」と言うものなのですね。

小石をひとつめくってみたら、下からは7年前と同じ赤い色が現れました。

“噴火”と言う大きな出来事で大きく塗り替えられた景色を、小さな生きものたちが時間をかけて少しずつ変化させていきます。

小さな生きものたちの生命力を、あらためて「凄いなぁ」と思いました。


そして、しばらく“凄いもの”たちに囲まれて、静かで不思議な満ち足りた時間を過ごしました。

😊

(かな)
コメント
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