浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

「平成」を振り返る(2)

2024-12-08 21:37:36 | 近現代史

 「平成」の時代、どんなことが起きたかを記しておこう。

〇中曽根康弘内閣(1982年11月~1987年11月)
1983年1月「日米は運命共同体」、「日本列島不沈空母化」発言。/1985年7月「戦後政治の総決算」主張。/1985年8月、靖国神社公式参拝/1985年9月、プラザ合意→円高・ドル安へ/1985年10月、国鉄分割民営化、閣議決定。/1986年4月、経済構造調整研究会、「前川レポート」(内需拡大)/1986年12月、防衛費がGNPの1%枠突破。
1987年4月、国鉄分割民営化。/臨調「行革」路線=「個人の自立・自助」、「小さな政府」

1989年
4月 3%の消費税実施(約6兆円) 6月 天安門事件 9月 日米構造協議始まる  11月 連合発足・総評解散

1990年
6月 日米構造協議決着(公共投資10カ年計画、総額430兆円、大店法改正など) 8月 イラク、クウェート侵攻 10月 東証株価2万円を割る(バブル崩壊へ)

1991年
1月 湾岸戦争(湾岸戦争支援として90億ドル約1兆2,000億円援助)4月 自衛隊掃海艇ペルシャ湾へ、12月 ソ連崩壊 ※バブル(1986~91)崩壊
※ 1985年のプラザ合意(ドル安円高政策)を反映した金融緩和政策のため日本では資金の過剰流動性が生じ,低金利が長く続き,株式や土地に資金が集中してこれらの価格をつり上げた。1989年以降日銀が金融引締めに転じたため,株価や地価が急落,バブルは崩壊し,その後遺症で金融システムが機能しなくなり,景気も極端に悪化,人々はその影響に苦しめられた。

1992年
1月 大店法改正(規制緩和)施行 6月 国際平和維持活動(PKO)協力法成立

1993年 
8月 細川護煕非自民連立内閣成立

1994年
1月 政治改革4法案成立、衆議院議員小選挙区比例代表並立制決定
6月 松本サリン事件発生  6月 村山内閣 10月1995~2004年度の公共投資計画、総額630兆円に。

1995年
1月 阪神・淡路大震災発生 3月 地下鉄サリン事件発生 4月 1ドル=80円を切る 5月 日経連「新時代の『日本的経営』」 11月 windows 95 日本発売

1996年
1月 橋本龍太郎内閣 4月 安保再定義 9月 民主党結党 10月 第41回総選挙(初の小選挙区比例代表並立制)

1997年
4月 消費税の税率、3%から5%に引き上げ   9月 新ガイドライン 12月 介護保険法公布

1998年
1月 大蔵省不良債権金額76兆円と発表 4月 周辺事態法案など閣議決定 7月小渕内閣

1999年
5月 周辺事態法などの新ガイドライン3法成立。7月 憲法調査会設置の改正国会法成立。8月 国旗・国歌法成立。通信傍受法、組織犯罪処罰法、改正住民基本台帳法成立。
12月 労働者派遣法改正、派遣対象事業を原則自由化

2000年
4月 介護保険制度開始 森内閣 12月 教育改革国民会議、教育基本法見直しを提言。
2001年
1月 中央省庁再編成 4月小泉内閣 6月 経済財政諮問会議、「聖域なき構造改革」の具体策まとめた基本方針決定 9月 アメリカ同時多発テロ 10月 テロ対策特別措置法、成立

2002年                                                                                              1月 1府12省庁、始動     5月 日韓共催のサッカーW杯開催    7月 郵政関連法成立、「日本郵政公社」2003年4月発足 9月 「日朝平壌宣言」に署名

2003年
3月 イラク戦争 SARS集団発生 5月 個人情報保護法 6月 有事関連3法、改正労働者派遣法成立、経済財政諮問会議、三位一体改革と規制改革決定 7月 国立大学法人化法など関連6法成立、イラク復興支援法成立 

2004年
1月 陸上自衛隊先遣隊がイラク・サマワ到着  5月 小泉訪朝、拉致被害者の家族が帰国  6月道路公団民営化関連法成立 10月 新潟県中越地震で死者40人 12月スマトラ沖地震

2005年
4月 JR福知山線脱線事故 9月 宮城県南部地震 10月 郵政民営化関連法が成立

2006年
1月 日本郵政株式会社が発足 6月 厚生労働省、2005年の人口動態統計で出生率は1.25と過去最低と発表   9月 安倍晋三内閣が発足 12月 改正教育基本法成立

2007年
2月 「年金記録漏れ」5000万件判明 7月 新潟県中越沖地震、死者15人、参院選で自民歴史的惨敗、民主第1党に。9月 安倍首相が突然の退陣、後継に福田首相 10月 民営郵政スタート

2008年
4月 後期高齢者医療制度発足 6月 秋葉原通り魔事件 9月 リーマンショック(株価大暴落)

2009年
6月 新型インフルエンザ流行 9月 民主党政権成立  10月 厚労省、日本の貧困率を15.7%発表(先進国最悪)

2010年
1月 日本航空破綻 3月 平成の大合併終了 6月 鳩山内閣退陣→菅直人政権  

2011年
3月 東日本大震災・原発事故 9月 野田内閣 10月 歴史的円高、一時1ドル=75円32銭(政府・日銀円売り介入。介入額は1日としては最大の7兆7000億円程度)

2012年
8月 社会保障と税の一体改革の柱である消費増税法成立(8%へ。民主、自民、公明)。
12月 第二次安倍政権

2013年
12月 特定秘密保護法成立(施行は2014年)

2014年
4月 消費税5%から8%へ 5月 内閣人事局設置 7月 安倍内閣、集団的自衛権行使容認の閣議決定(解釈改憲)  

2015年
9月 安全保障関連法が成立

2016年
4月 熊本地震 5月  オバマ大統領が広島を訪れる。8月 天皇が「象徴としての務め」で見解表明 

2017年
1月 トランプ米大統領に 6月 「共謀罪」法が成立 ※森友・加計・南スーダン国連平和維持活動日報問題

2018年
3月 財務省、森友文書改ざん認める

2019年 
10月 消費税10%へ 12月 中国で新型コロナウイルス

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「平成」を振り返る(1)

2024-12-08 21:23:31 | 近現代史

 1995年について『世界』が特集したことを、先に紹介した。1995年に焦点をあてて講演したこともあったが、今そのレジメがどのUSBメモリーにあるのか捜し当てていない。そこで、「「平成」を振り返る」というテーマで話したこともあるので、それを紹介していこうと思う。

 「平成」とは、 1989年1月8日から2019年4月30日までの期間である。約30年、その30年について、わたしは、 Ⅰ「企業に奉仕するシステム」(政治・経済)、Ⅱ「知性が衰退する時代」(社会)、Ⅲ「対米従属から自発的対米隷属へ」(政治・外交)として、3回に分けて話した。

 「平成」という時代においては、内閣は短期間で変わっていた。小泉内閣、安倍内閣は長かったが、それ以外は短命内閣であった。それを示すと、次のようになる。

  竹下登            1987(昭和62)年11月6日~1989(平成元)年6月3日   
  宇野宗佑          1989年6月3日~1989年8月10日                      
  海部俊樹          1989年8月10日~1991年11月5日
  宮沢喜一          1991年11月5日~1993年8月9日                     
  細川護熙          1993年8月9日~1994年4月28日
  羽田孜            1994年4月28日~1994年6月30日                  
  村山富市          1994年6月30日~1996年1月11日
  橋本龍太郎        1996年1月11日~1998年7月30日                 
  小渕恵三          1998年7月30日~2000年4月5日                 
  森喜朗          2000年4月5日~2001年4月26日
     小泉純一郎        2001年4月26日~2006年9月26日
  安倍晋三          2006年9月26日~2007年9月26日
  福田康夫          2007年9月26日~2008年9月24日
  麻生太郎          2008年9月24日~2009年9月16日
  鳩山由紀夫        2009年9月16日~2010年6月8日
     菅直人            2010年6月8日~2011年9月2日
  野田佳彦          2011年9月2日~2012年12月26日
  安倍晋三          2012年12月26日~2020(令和2)年9月16日

 「平成」という時代について、吉見俊哉編『平成史講義』(ちくま新書)では、「失敗の30年」、「戦後日本社会が作り上げてきたものが崩れ落ちていく時代」、「苦難の30年間」、「失われた30年」、「沈滞した時代」などと否定的なことばで総括される。わたしは、「平成」を、「庶民を切り棄てるシステムを構築した時代」として捉えたい。グローバル資本主義、新自由主義(民営化・規制緩和)、政治改革、自己責任、「小さい政府」など、すべてが「庶民を切りすてるシステム」につながっていると考えるからだ。

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「アベノミクスは、日本の劣化を加速」

2024-12-08 09:01:34 | 政治

 日本の国際的地位は、下がり続ける。しかしそのなかでも、輸出企業はウハウハの大儲け。それはそうだろう。輸出企業は、自民党へ大金を寄付しているからだ。それにより、みずからに都合の良い政策を実施させている。まさに輸出企業が政策を買っているのだ。

 そして自民党政治家は、そうすることによって、パーティー券を買ってもらったり、企業からの政治献金をしこたまもらう。

 輸出企業と自民党政治家は、大きなカネを媒介にして、深い関係を築き上げている。

 そもそも日本の経済的な国際的地位を下げたのが、アベノミクスなのだ。それにもかかわらず、いまだにアベシンゾーを持ち上げる人々がいる。そしてそのアベシンゾーに群がった統一教会の支援を受けた裏金議員たちが、悪事を重ねている。私腹を肥やし、利権政治を推進する自民党には、政界から去って欲しいと切に願う。

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