窪田恭史のリサイクルライフ

古着を扱う横浜の襤褸(ぼろ)屋さんのブログ。日記、繊維リサイクルの歴史、ウエスものがたり、リサイクル軍手、趣味の話など。

クルタレ-朝鮮の宮廷菓子

2008年07月08日 | 食べ歩きデータベース
お土産として定番に近いくらい有名なものらしいのですが、僕は初めて知りました。たまたま釜山で参鶏湯を食べていたとき窓の外の屋台で何やらデモンストレーションをしているのが見えたので、帰りに立ち寄ってみました。



  クルタレは漢字で「蜜束」と書き、固い蜂蜜の塊をトウモロコシの粉の中で引き伸ばし、手延べの麺をつくるのと同じ要領で次第に細長くしてゆきます。最終的に16,384本(つまり14回繰り返し引き延ばす)の絹糸の束のようになり、それを外皮にして中の餡としてゴマ、ピーナッツ、アーモンドなどの粉を詰めて繭のように丸めれば出来上がりです。その昔もピーナッツやアーモンドを使っていたかどうかはさておき、元々朝鮮王に献上された宮廷菓子だったそうです。



  外皮はトウモロコシの粉と混ぜ合わされているのでベタベタせずむしろサクッとした食感なのですが、口の中で次第に溶けてくると蜂蜜であることが実感できます。雷おこしが苦手という方にはお勧めできませんが、僕にとっては相性が良かったようで、冷やしたほうが美味しいと言われていたにもかかわらずあっという間に一箱食べてしまいました。一箱10個入で確か300円位だったと記憶しています。

  繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした

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カンボジア・カルチャー・ヴィレッジ

2008年07月08日 | 海外での出来事
 最後に帰りの飛行機までまだ時間があったので、シェリム・アップの「カンボジア・カルチャー・ヴィレッジ」に立ち寄りました。文化村というよりはカンボジアの歴史や生活を題材にしたテーマパークのような所です。

  ちょうどわれわれが訪れた時間帯は少数民族や昔の習俗を題材にした参加型結婚式ショーが行われている時で、そのうちの「クメール王女の結婚式」に飛び入り参加することになりました。

  ストーリーは至ってありがちなもので、アーサー王やオデッセウスの伝説を思い浮かべていただくと分かりやすいと思うのですが、まずクメールの王様が金色の強弓を持ち上げた者に娘を与えると宣言します。そこで国中の力自慢が、自らの得意技を披露した後、台座に置いてある弓を持ち上げることに挑戦するのですが、悉く失敗してしまいます。

 業を煮やした王様が観客席に向かって「誰か弓を持ち上げられる者は居らんのか」と叫び、家来が観客席から希望者を募ります。そこで僕が観客席から立候補し、ショーに参加することになりました。



 その場にいた豪の者たちが僕の体をあちこちと触って「本当にこんな奴に持ち上げられるのかい?」と馬鹿にして、まずは力比べになります。



  当然お約束なのでこの勝負に僕が勝ち、弓を持ち上げる挑戦権を得ます。



  弓はいとも簡単に持ち上がり、



  晴れて王様の娘と結婚する権利を得ることができました。



  僕が王宮の中で着替えさせられている間、外ではお祝いの儀式が行われていたようです。



  そして半分裸のような格好で着替えさせられた僕と王女様が登場。あとで聞いた話ですが、顔が相当引きつっていたそうです。



  最後は観客席の前に進み出てお祝いの踊り。一緒に旅をした仲間をはじめ、現地の人たちにも喜んでもらえたので、恥ずかしいことは恥ずかしかったのですが旅の良い思い出になりました。



  繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした

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バヨン寺院

2008年07月08日 | 史跡めぐり
バヨン寺院は12世紀後半にジャヤーヴァルマン7世によって建設された城塞都市「アンコール・トム」の中心に位置するヒンドゥー教と仏教の混交寺院です。バヨンとは「美しい塔」(バ=美しい、ヨン=塔)という意味です。タ・プロームと同様、四面に人面像を施した塔が50近くもあり、外見よりかなり奥行きのある寺院です。



 日も暮れかけ、一日歩き回ってかなり疲れていたのですが、ここもまたかなり急な石段を登らなければなりませんでした。写真の人面像は117個あるという像の中で最も美しいとされ、カンボジアの200リエル紙幣にこの人面像が描かれています。



  第二回廊にはアンコール・ワットと同様にレリーフが描かれていますが、ここのはトンレサップ湖でのチャンパ(現在のベトナム)との戦いの様子や、市場、漁、狩りの様子など当時の生活・文化をうかがい知ることができるもので、馴染みのない神話を描いたものよりはリアリティがあって興味深いものです。褌の風習があり耳の長いクメール人、髭を蓄えた中国の商人、長髪を束ねたチャンパ人など習俗の細かい部分まで、また食べ物を盗む者や商談をしているもの、酔っ払いなど躍動感をもって描かれています。当時のトンレサップ湖に鰐まで描かれているのには驚きました。



  そのトンレサップ湖には翌日行ったのですが、雨季になると東南アジア最大といわれる巨大な湖が出現するそうで写真の背景に見える草原は全て湖と化してしまいます。トンレサップというのはトンレ=川、サップ=大きな湖という意味です。乾季に2,700平方キロメートルしかない湖が雨季には16,000平方キロメートルと実に6倍にもなります。この湖はあの巨大なメコン川に通じており、レリーフに描かれたチャンパ人はそんな時に川を遡って攻め込んできたのだろうと想像できます。

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした

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