5月9日、当社会議室にて第21回YMSを開催しました。
今回の講師は、藤岡食品株式会社の藤岡輝好さん。「横浜の農業事情と食」と題して、知られざる横浜の農業の特徴や食の安全に関わる野菜の選択などについてお話いただきました。
「FEEL YOKOHAMA Y150 フードセレクション①」でもご紹介しましたが、横浜市は日本最大の地方自治体であると同時に、神奈川県内指折りの農業が盛んな地域なのです。
そもそも横浜は西洋野菜発祥の地でありますが、現在でも小松菜(全国2位)、カリフラワー(全国8位)、キャベツ(全国10位)などは全国有数の産地です。神奈川県の農業生産額は700億円程度といわれていますが、その内101億円が横浜市といいますから驚きです。海と崖が接近している横浜の地形を考えるとこれまた驚きですが、農地面積も減ったとはいえ市面積の約8%を占めているそうです。
野菜で有名なところでは、保土ヶ谷のジャガイモ、瀬谷の独活、鶴見の春菊、港北区高田のカリフラワーなどですが、以前このブログでも「横浜産地粉うどん「ハマッ子」、横浜の果物「浜なし」」でもご紹介しました。なお、「ハマッ子」とはJA横浜のオリジナルブランドで、横浜市が指定する30品目のブランド農産物は「はま菜ちゃん」というそうです。
横浜市の農業の特徴は、100種を超える多品種少量生産。少量で品質が多様であるため卸売市場への出荷率が50%以下と低いのも特徴といえます。因みに最近流行の「市民農園」も発祥は横浜なのだとか。
食べる.横浜―決定版 横浜の地産地消ガイドブック | |
クリエーター情報なし | |
神奈川新聞社 |
こうした特徴を持つ横浜の農業を盛り上げるため、藤岡さんが平成17年に設立したのが「よこはま青果塾」です。そこでは、青果物に関する知識・知恵のレベルアップ、生産者と流通中間業者と消費者のつながりの強化を目的とし、さまざまな勉強会、視察会、試食会などを行っています。この活動をさらに一般消費者に拡大していていったら楽しそうです。
あなたは本当に美味しい野菜を食べていますか? | |
クリエーター情報なし | |
竹書房 |
最後に、近頃気になる「食の安全」に関する野菜の選択ですが、やはり専門家ではない私たちとしては、まず自分たちで選択の基準(旬、産地、鮮度、フードマイレージなど)をしっかりと持っておくことから始めるのが良さそうです。僕も先ほどご紹介した「ハマなし」で県外産の豊水と食べ比べてみたことがありますが、食べればその違いは一目瞭然です。都会に住んでいると自分の感覚を見失いがちですが、こうしたものをもう少し大切にしたいと思います。
今回は終了後の懇親会の写真を撮り忘れてしまいました。次回は6月13日の予定です。
繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
ブログをご覧いただいたすべての皆様に感謝を込めて。
よろしければクリックおねがいします!
↓