いつもお世話になっている、京都を愛してやまないブランド・コンサルタントの山本秀行先生よりご紹介いただいた、銀座6丁目にある京都のおばんざいのお店、「真理福」へ行ってきました。「おばんざい」自体、元は京都の一般家庭のお惣菜を意味する言葉なので、おばんざいのお店ですね。女将さんは祇園の京舞井上流ご出身の方です。
この日(8月28日)は既に食事を済ませた後でしたので、お店お任せの夏に合うお酒が中心でした。冒頭の写真は、九条ネギのおひたし。
右から、枝豆、自家製らっきょ、自家製坦々、鱧の卵です。
お酒は冷凍した竹筒に注いで出てきます。このため、注いだ直後の1杯目よりもしばらく置いた2杯目の方が、お酒が冷えています。
順々に行きましょう。初めは、佐賀県の「天吹 純米大吟醸 バナナ酵母 生」。名前の通り、バナナ酵母を使った珍しい日本酒です。口元に杯を近づけると、バナナの香りが漂ってきます。その香りと日本酒の甘みが合わさると、トロピカルフルーツのようなまろやかな味わいがします。
続いて秋田県の「山本 ドキドキ 純米吟醸」。先ほどとは一転して、爽やかな酸味の切れのある夏向きのお酒です。この酸味は、リンゴ酸を多く生み出す酵母に由来するらしい。アルコール度数が14度と低く、すいすいと呑めてしまいます。
同じ山本の「サンシャインイエロー 山廃 純米吟醸」。こちらも爽やかな乳酸系の味わい、夏の冷酒に合うお酒です。
奈良県の「花巴 完熟 山廃純米 無濾過生原酒」。今度はアルコール度数が21度もあり、力強いお酒。しかし、飲んだ後はすっきりとキレがあり、後に引きずりません。
こちらも秋田県の「吟醸原酒 かち割りまんさく」。その名の通り、氷で割っていただきました。アルコール度数が19度と高め、辛口の原酒は、氷で割っても水っぽくなることなく、美味しく呑めます。かき氷屋さんの暖簾を思わせるラベルが夏らしいですよね。
山形県の「栄光冨士 SURVIVAL 純米大吟醸無濾過生原酒」。山形県の幻の酒米「玉苗」使用した限定酒だそうです。フルーティで味わい深く、飲み疲れしません。ラベルも横浜DeNAベイスターズがイベント試合“Star Night”で着用するユニフォームのようです。
最後は、宮城県の「日高見 天竺 純米吟醸 愛山 瓶囲い 一回火入れ」。こちらも幻の酒米と言われる「愛山」を使用しています。会話が弾み、もう少し飲みたいということで頼んだお酒は、まろやかで甘みがありつつも爽やか。
お酒は飲む順番で良い起承転結になるかどうかが、全体としてこの日呑んで良かったかどうかのカギになると個人的には思っています。その意味では、本当に美味しいだけでなく、美味しく呑める順番で勧めていただけたと感謝しています。
真理福(まりふく)
東京都中央区銀座6丁目8-6
繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした