都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「マギー 『THIS IS MORE』他」 トーキョーワンダーサイト 8/19
トーキョーワンダーサイト(文京区本郷2-4-16)
「Emerging Artist Support Program 2006 vol.3」
8/5-27
お茶の水のワンダーサイトで定点観測している展覧会です。今回の展示は林俊作とマギーの計二名。ズバリ、ともに私のかなり苦手な雰囲気の作品でしたが、それぞれに強い個性を持つ内容でした。
林俊作の「ターヘル・アナトミア」は強烈です。こればっかりは私の好みとサッパリ合わないのですが、まるで展示室いっぱいに神経を張り巡らしたような彼の脳内世界が、これでもかと言うほどに自己増殖して展開されています。奇怪でど迫力のモンスター。殆ど病的なまでに細部表現へのこだわりを見せたドローイングが、所狭しと並んでいました。太陽の爆発から深淵の宇宙まで。質感は究極にチープながらも、SF的なモチーフの生命体が右へ左へと暴れ回っています。もうこうなってくると私の頭では殆ど理解することが出来ません。未来都市、暗号文字、怪獣、そして破滅。「自分を解体する。」というコンセプトに基づいているとのことですが、もはや見る側の私の脳すら分解し、浸食するかのような作品です。作者の林俊作は1992年生まれ。あとはご覧になって判断されることを願います。
マギーの「THIS IS MORE」は、それぞれのモチーフに潜んだ顔の表情が謎めいています。岩山の主のようにドーンと鎮座する「かぶとやま」や、さらには日本列島のこれまた主として日本に内在した「メタクソ地図」など、どれも不安な視線をこちら側へ向けていました。何を憂うのか。そして何を思うのか。その視線にしばし足を止めさせられる作品でした。
今月27日までの開催です。次回の第4回(9/9から)もまた拝見したいと思います。
*関連エントリ
「Emerging Artist Support Program 2006 vol.2」(「mayu 『mayu展』他」) 7/8
「Emerging Artist Support Program 2006 vol.1」(「山本挙志『いってかえる』他」) 4/23
「Emerging Artist Support Program 2006 vol.3」
8/5-27
お茶の水のワンダーサイトで定点観測している展覧会です。今回の展示は林俊作とマギーの計二名。ズバリ、ともに私のかなり苦手な雰囲気の作品でしたが、それぞれに強い個性を持つ内容でした。
林俊作の「ターヘル・アナトミア」は強烈です。こればっかりは私の好みとサッパリ合わないのですが、まるで展示室いっぱいに神経を張り巡らしたような彼の脳内世界が、これでもかと言うほどに自己増殖して展開されています。奇怪でど迫力のモンスター。殆ど病的なまでに細部表現へのこだわりを見せたドローイングが、所狭しと並んでいました。太陽の爆発から深淵の宇宙まで。質感は究極にチープながらも、SF的なモチーフの生命体が右へ左へと暴れ回っています。もうこうなってくると私の頭では殆ど理解することが出来ません。未来都市、暗号文字、怪獣、そして破滅。「自分を解体する。」というコンセプトに基づいているとのことですが、もはや見る側の私の脳すら分解し、浸食するかのような作品です。作者の林俊作は1992年生まれ。あとはご覧になって判断されることを願います。
マギーの「THIS IS MORE」は、それぞれのモチーフに潜んだ顔の表情が謎めいています。岩山の主のようにドーンと鎮座する「かぶとやま」や、さらには日本列島のこれまた主として日本に内在した「メタクソ地図」など、どれも不安な視線をこちら側へ向けていました。何を憂うのか。そして何を思うのか。その視線にしばし足を止めさせられる作品でした。
今月27日までの開催です。次回の第4回(9/9から)もまた拝見したいと思います。
*関連エントリ
「Emerging Artist Support Program 2006 vol.2」(「mayu 『mayu展』他」) 7/8
「Emerging Artist Support Program 2006 vol.1」(「山本挙志『いってかえる』他」) 4/23
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