「木村崇人 - 森を遊ぶ - 」 すみだリバーサイドホール・ギャラリー

すみだリバーサイドホール・ギャラリー墨田区吾妻橋1-23-20 墨田区役所1階)
「木村崇人 - 森を遊ぶ - 」
6/14-7/15



隅田川のほとりに三者三様の『森』が出現しました。今年で9回目を数える「アサヒ・アート・コラボレーション」より、木村崇人の「五感を働かせて森を楽しむ」(ちらしより。)という展覧会です。

「コンセプト盆栽」と名付けられたオブジェの展示を過ぎると姿を現すのは第一の間、「光の間」です。暗室の天井から生い茂る葉がちょうど円を描くようにしてぶら下がり、それがゆっくりと回転しながらライトの木漏れ日を透かせて擬似的な森の空間を作り上げています。また小さなソファにあるうちわも心憎い演出です。さすがに深呼吸とはいきませんでしたが、うちわで扇ぐと何やら涼をとっているような気分にさせられました。



「光の間」に続く二つの間、「静の間」と「動の間」が展示のメインでしょう。前者は小高い丘まであしらわれた、まさに森のミニチュアです。ふかふかの葉っぱが堆く積まれた斜面を登り、細い幹の林立する林を進むと、ここがコンクリートに覆われた都会の真ん中にいることを忘れさせてくれます。そして言わば最もアート的な仕掛けで森を体験させてくれるのが、最後の「動の間」でした。森の木々を模したカーテンを抜け、その奥にあるガラスの前にしばらく立っていると景色が一変します。ここは是非会場で確認していただきたいポイントです。

区役所一階の同ギャラリーの他、隣接するアサヒビール本社一階ロビーにも木村の作品が展示されています。ロビーに横たわる杉の大木に、何やらアニミズムを思わせる大地への信仰を見るような思いがしました。

7月15日までの開催です。(*の画像はHPより転載。)
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