「大塚聡 - 時をみる」 ヒロミヨシイ

ヒロミヨシイ江東区清澄1-3-2 6階)
「大塚聡 - 時をみる」
7/12-8/2



アタッシュケースに光の軌跡といえば、今年のアートフェアのヒロミヨシイのブースを思い出される方もいらっしゃるのではないでしょうか。光を用いたミニマルなアートを手がける大塚聡の個展へ行ってきました。

ともかくじっと見入りたいのは、アタッシュケースの中でひっそりと軌跡を描く極細の光線です。ぽっかりと口を開けたアタッシュケースは底なし沼のように暗く、そこから一筋の光線がぽつぽつと泡の沸くかの如く緩やかに伸びてきています。またその光線は、あたかも小さな宝石を散りばめたネックレスのようです。今にも引きちぎれてしまいそうなほどか弱く、仄かに点滅しながら、光の辿る足跡を残して進んでいます。そして展示室正面奥、壁掛けのオブジェに見る光も忘れられません。三点の光の粒が、ちょうど八の字を描くようにして点々と連なっています。逃れられない、また閉ざされた闇の空間における、光のか弱い呼吸のようでした。

左手小部屋にある木製の引き出しも必見です。意外な場所でも光は確かに息づいています。

次の土曜、2日までの開催です。

review:Seeing Time Satoshi Osuka|時をみる 大塚聡《7/12》:ex-chamber museum
(画廊HPの情報があまりにも少ないので、展示風景も掲載されたお馴染みのブログへリンクしておきます。)
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )