「エスプリ ディオール - ディオールの世界」 玉屋ASビル(銀座)

玉屋ASビル
「エスプリ ディオール - ディオールの世界」
2014/10/30-2015/1/4



玉屋ASビルで開催中の「エスプリ ディオール - ディオールの世界」を見て来ました。

フランスのファッションデザイナーことクリスチャン・ディオール。1940年代後半のディオールの時代から現在までの展開を辿ることの出来る展覧会です。



会場内にはアーカイブドレスのほか、バック、香水瓶、写真に映像などがずらり。それらが12のテーマのもとで実にきらびやかに展示されています。

撮影が出来ました。(フラッシュ不可)



冒頭はクリスチャン・ディオールの紹介です。そして幅広い友人たちとの交流なども示される。またディオールはシュルレアリスムに関する展覧会を開くなど、芸術に対して強い関心を抱いていた人物でもあります。ピカソのデザイン画やシャガールのメッセージ、またデュフィに因む資料、それにウォーホルのかばんなどがありました。



ディオール自身が惹かれていたという日本との関わりを見るコーナーも興味深いもの。日本の型紙や生地を利用してドレスを制作したこともあったそうです。また1959年の皇太子殿下(当時)とのご成婚の際に美智子さまが着られたローブデコルテはディオール製でもあります。



それにしても端的に見栄えのする展示です。モデルたちとの美しき響宴。パトリック・デマルシェリエによる写真も雰囲気を盛り上げます。また随所で目につくのが花のモチーフです。何でもディオールは幼少期を過ごした自身の家の庭の花のイメージを大切にしていた。それをドレスのデザインに取り入れます。「花冠のように開くスカート」を志向していたそうです。



ディオールにとって重要な色がローズとルージュです。先に触れた子ども時代を過ごした家の壁の色はローズ色でした。また反面に情熱的でもあるルージュの探求にも熱心に取り組みます。「ローズは最も優しい色、それは幸せと女性らしさの色」、「ルージュが好きだ、それは生命の色」という言葉を残しました。



これまでにスターたちが着たドレスも展示。ドレスは時に斬新で言わば前衛的でもある。亡くなったダイアナ妃の着た青のドレスなども目を引きました。



現代アーティストらとの協同です。1995年に誕生したディオールのアイコンバック「レディ ディオール」を元にした作品を展示しています。


鬼頭健吾「Surface of Lady Dior」2012年

日本からはお馴染みの名和晃平や宮永愛子、そして鬼頭健吾らがバックに挑戦する。うち私が一番惹かれたのは鬼頭の「Surface of Lady Dior」です。非常に色鮮やか。まるで宝石の如く煌めいていました。



そのほかには関連書籍を閲覧出来るコーナーもある。充実したリーフレットもいたただけました。これで入場は無料。かなりの充足感があります。

最後に一番興味深かった展示があります。それは「ディオールのアトリエ」です。


「ディオールのアトリエ」デモンストレーション

なんとこのセクションでは実際にパリのアトリエで働いている職人のデモンストレーションが行われている。刺繍の縫い付けの作業や香水瓶の調合の様子を間近で見学することが出来ます。


「ディオールの世界」会場の玉屋ASビル(手前)

ちなみに会場は銀座のメインストリート、中央通り沿い、アップルストア横の玉屋ASビルです。地下1階から3階までの計4フロアでの展開。非常にスタイリッシュな内容ですが、思いの外にボリュームもある展示でした。

また土日問わず、連日夜8時までオープン。銀座へのお出かけの際はもちろん、仕事帰りにも楽しめるのではないでしょうか。



2015年1月4日まで開催されています。

「エスプリ ディオール - ディオールの世界」 玉屋ASビル(銀座)
会期:2014年10月30日(木)~2015年1月4日(日)
休館:2014年12月11日、2015年1月1日。
時間:10:30~20:00 *最終入場時間は19:30。
料金:無料。
住所:中央区銀座3-5-8 玉屋ASビル(アップルストア銀座横)
交通:東京メトロ銀座線・丸の内線・日比谷線銀座駅A9出口より徒歩1分。JR線有楽町駅より徒歩5分。
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