◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「ほぼ毎日のように」って?

2011-12-28 19:57:27 | 気になる言葉、具体例
                               やっぱり幸せな重複

 ネットニュースの文章の中にあった「ほぼ毎日のように」、テレビ番組のナレーションで聞いた「ほぼ毎日のように足を運んでいた」、なぁんかおかしくないですか。「毎日」は毎日、「ほぼ毎日」は、「毎日」と言うには少し足りない。では、「毎日のように」は? やはり「毎日」と言うには少し足りないわけです。ということは、「ほぼ毎日」もしくは「毎日のように」、どちらか一方でいいのであって、「ほぼ毎日のように」は重複です。
 随分前に「活躍してくれる可能性もあるかもしれない」というのを聞いたことがあるのですが、それって、活躍してくれる可能性は限りなくゼロに近いということ? 「活躍してくれる」とは言い切れないけれど、「活躍してくれる可能性もある」なら望みはありますよね。「活躍してくれるかもしれない」も、幾らか望みはあります。でも、「可能性もあるかもしれない」は・・・かなり望み薄でしょ(ーー;)。
 「寒さをしのげることができた」「回せることができる」はよくあるパターン。こういう言い方をする人をちょくちょく見掛けます。「寒さをしのげた」もしくは「寒さをしのぐことができた」、「回せる」もしくは「回すことができる」って、説明するまでもないことですが、分かっていない人が現実にいるわけです。
 「しのげる」や「回せる」が「しのぐ」「回す」の可能の形であることを知らないわけですが、知らないでなぜ「しのげる」「回せる」と言うのか。それは、「つなぐ」から「つなげる」へと移っていったのと同じなのではないでしょうか。「しのぐ」から「しのげる」へ、「回す」から「回せる」へ、意味は変わっていないのですよ、可能の意味はありません。形が変わっただけ・・・そう信じている人の頭の中ではね( ̄д ̄)!
 「積雪が20センチ積もって」「帰りに持ち帰れるように」「夫婦で力を合わせて○○店を営む夫婦が登場」「今年度4~8月の累計で前年同期比に比べ3割近くも増えた」「ワンちゃんに温かい温もりと癒やしを与えてくれる○○」など、ちょっと見直せば気がつきそうなものなのに、なぜ気づかない?
 「見続けておられているんですね」と言った人は「おられて」を何だと思っているのでしょうか。ひょっとして、「見続ける」を尊敬表現にするためのアイテム? 「見続けていらっしゃるのですね」が本来の形ですが、「いる」を「いらっしゃる」にすればいいということを知らない人は・・・いるでしょうね。「いらっしゃる」なんて自分で言ったことはないという人は・・・大勢いるでしょうね。
 「見続けていらっしゃるのですね」とは言えない、ちょっと抵抗がある、あるいは、もう少し敬意の度合いを下げてもいい、もう少し事務的でもいい、こういうことなら「見続けておられるのですね」でもかまいませんが、いっぺん「見続けていらっしゃるのですね」と言ってみたら(~_~;)?
 さて、今年から来年へ移るその瞬間、どのように過ごすか決めましたか? 私は決めましたよ。このごろはEテレの「2355」を見てから就寝というのが習慣になっているのですが、23時55分から0時20分まで「2355 年越しをご一緒に スペシャル」を見て過ごします(^.^)。終わったら、寝ます。よい年を(⌒・⌒)/。

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