たまには野球、それも阪神タイガースの話。スワローズにゲーム差なしまで迫られてはいるが、今のところ(9月2日現在)首位である。
ではその強みを探ろうと数字を見てみると、リーグでは打率5位(.249)、防御率5位(3.68)、ホームラン5位(70本)、得失点差6位(△80点)、盗塁6位(41個)とどれを見ても引け目ばかり。しかも打率はあまり差がない(トップのヤクルトが.260)が、防御率などは大きく差がある(トップの巨人が2.77)。
一方、ライバルのヤクルトは総得点1位(490点)、得失点差が1位(+46点)、打率1位と打撃では秀でているし、巨人は防御率1位、盗塁1位(84個)と守りや小細工で秀でている。それならば阪神は何が頭抜けているのか、これだけではよくわからない。
他のチームと比較して今年の阪神の特色はレギュラーメンバーがキャッチャー以外はほぼ固定されていること、先発ローテーションは最初からほぼ中5日で守られ、さらにセットアップ(安藤、福原)、クローザー(呉)も安定感があることは確かである。
次に月別に見てみると、勝敗差は3・4月△1、5月△1、6月+4、7月+2、8~9月0で現在+4と意外に安定している。さらに、連敗が4月に1回6連敗がある他は最悪4連敗で止めており、勝ちも6連勝が2回あるだけ。なんとなく掴みづらい。
つまり、データからは殆ど明確な事実は浮かんで来ないとしかいいようがない。
しかし、今のままではセリーグのペナント争いにいつ決着が付くのかすら全くわからない状態であることは間違いない。
それではあと約1ヶ月の戦い方だが、対戦成績の悪い広島と今月だけで9回も対戦があり、この対策、特にジョンソンと前田をどう打つのかが課題だろう。一方、相手打線にも丸、松山、菊池に特に打たれていることは周知の事実であり、その対策が絶対に必要である、
さらに他球団もヤクルトの山中、巨人のマイコラスといった苦手が故障している間に勝ちをつみあげるのかもポイント。
また、今までの話とは逆になるもしれないが、今回の広島戦のように前回の対戦で連敗した投手に同じ投手を当てる(1日は能見・ジョンソン、2日は岩田・前田)には一工夫欲しいところだ。
カンフル剤として昨年の福留のような存在がない中、西岡でも帰ってきたり、スーパーサブが1人出てくるとか、二神のような生きの良い投球ができる投手に先発させるとか工夫なしでは中々優勝は難しいかも知れない。少し弱気すぎるかな?
脱稿.2015.9.3 18時