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進化を続けるパソコン

2005-06-08 12:24:23 | 社会・経済
このところ内外で注目すべきパソコンのニュースが続いたので整理してみる。最も注目すべきは米国市場で5月のノートパソコン販売が50%を越えたことである。日本では90年代から今日までノートパソコンが50%前後でずっと推移していたが、米国では2000年頃まで色々拡販の手を打っても20%前後で動かず、ノートパソコンが得意な日本メーカーに追い風が吹かなかった。それから5年もたたないうちに米国のノートパソコンの販売が倍増したようだ。最も大きな理由はLCD価格が急激に下がり売価が大幅に低下し、デスクトップとあまり変わらない価格で手に入るようになったことと、ホットスポットが増えWi-Fiの活用が進んだことなどによる。この傾向はパソコンの世界的な成長率を高めることになりそうである。

一方でノートパソコンを従来の外出時に使う補助的利用から、オフィスや家庭でもメインパソコンとして長時間利用するようになったことから生じる健康問題が今後世界的に増えてきそうである。私自身、2年前から自宅で長時間ノートパソコンを使用するようになり年齢のせいもあるが、視力の低下から姿勢が悪くなり疲れやすくなって遂に耐え切れず大画面LCDモニタが安くなったのを機にデスクトップに切り替えた。どちらにしても変化の主要因となったのがLCDパネル価格の大幅下落である。

昨年中頃から供給能力が高まったLCDパネルの価格下落によって大画面LCDモニターの売価がDellなどから手頃な値段で手に入るようになり、私もその恩恵を受けて従来に比べかなり安い価格で購入できた。LCDパネル出荷は昨年前年比40%増、今年は更に増えて45%以上成長し約2億枚が出荷されると予測されている。LCD主要メーカーのサムソンとLGは競争を強いられ利益を減らしたが今年は改善の見込みと報じられている。ほぼ独占企業で価格決定権のあるIntelやMicrosoftと違うところだが、しかしLCDメーカーはいまやパソコンの進化により貢献しているといえる。 前年140%増と急成長しているテレビはまだ1千万枚弱の所要でしかないが新技術のドライビングフォースとなっており要注目である。これに比べるとアップルのCPU変更はストーリとしては面白いが、当事者以外は誰も影響を受けずパソコン市場のランドスケープにとって何も変わらないと同じである。

日本国内市場は今年に入り春頃から販売が上向いてきた。マクロ指標として消費者市場がやや好調に推移する中で、LCD価格低下やDell, HP, e-Machine等の販売攻勢で低価格化が進み市場が活性化してきたようだ。しかし平均販売単価が大幅に低下しており総売上げが前年度を下回る状況が続いているのでパソコンメーカーは依然苦しい経営を迫られ、IBMに次ぐ脱落もありうる。今年に入り途上国向けの100ドルパソコンの実現も具体的視野に入ってきて来ており、短期的にも長期的にも低価格化の傾向は止まらないであろう。■


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