今朝のNHKニュースによれば、全国の農業試験場は温暖化が原因と見られる収穫量の減少や品質の低下などを報告したという。ブドウや蜜柑の色づきが悪く甘味や酸味が不足、リンゴやナシの開花時期が早まり受粉が間に合わず収穫量が減ったと報告された。
私の身の回りでもいつもとは違う小さな変化に気がついた。今年の田舎の冬は何しろ暖かい。まだ石油ストーブは使っていない。昔の日本家屋でも、普通はコタツ、寒い時でもエアコンで何とかなる。
私の周りの田舎の人達もちょっとした変化に気付いているようだ。それは必ずしも収穫減だけではない。以前報告した「柿ダイエット」を続けようとどの店に行っても柿が棚にない。聞くと今年は柿の当たり年で、何処の家にもある庭の柿が鈴なりでわざわざ店で買う人はいないらしい。
美味しい柿の産地といわれる内子町では市に出荷できず捨てていると聞いた。バドミントン・クラブのメンバーの一人が話を聞いて、庭の柿がなり過ぎ捨てる積りだからと、昨日段ボール箱に溢れんばかりの真っ赤な柿を持ってきてくれた。
近所を自転車で走ると隙間なく黄金の実をつけたハッサクの木を見かける。3日前に庭のハッサクを穫り入れた。例年よりちょっと小振りだが2-3割多かった。いつもは霜が降りる直前に穫り入れるのだが、今年は一向に霜が降りない。この時期になると昔はまるで雪が降ったように一面真っ白になるほど霜が降り、朝は寒さで震えたのにどうしたのだろうと母がいう。
柿やミカンが異常に多くなったのが温暖化のせいかどうか分からないが、明らかに生き物は変化を感じているようだ。季節外れの昆虫が家の中をうろうろしているのを時々見かける。畑の中も例外ではないようだ。
この夏除草に使った枯れ草やダンボールを集めて畑で焼いた時、枯れ草の間からバッタが飛び出しあわてて逃げていった。季節外れのバッタに驚いたが、知り合いのMさんによれば夏が長引き秋が短くなった結果、冬眠の準備が間に合わないまま冬を迎える蛇やカエルをこの3年よく見かけるようになったという。
私は見たことがないのだが、土中に潜りこめず半分体が出たままの蛇がいるという。外気に触れたままだと、冬水が凍る頃体が凍ってその蛇は多分死んでしまうという。近所の専業農家のオジサンもそれはありうるという。NHKニュースでは温暖化の影響を最も早く受けるのは果樹類だろうと報じていたが、川や畑の動物も温暖化を敏感に感じているようだ。■