かぶれの世界(新)

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米政府機関の閉鎖に思う

2013-10-06 12:07:49 | ニュース

95年に米国に赴任して半年後に米国政府機関が閉鎖した。赴任当時の私は任されたオペレーションが混乱の最中で全く余裕がなく、まだ英語の理解力も十分でなく何が起こっているか分かってなかった。職場でもそういう話題はなかった気がする。

政府機関が閉鎖されたと知ったのは、暫く遅れて入ってきた日本語のニュースを見てだ。その頃テレビ画面を見ると厳しい表情で誰かを非難するニュート(ギンぐリッチ議長)の顔がしょっちゅう出てきた。しかし大騒ぎしたというほどではない、本当にマスコミが大騒ぎしたのはモニカ騒動の時だった、というのが私の印象だ。

「バカじゃない!」といわれそうだが、私の英語の理解力はその程度だった。良く言えば、会社の仕事が上手く行かなくてそれどころじゃなかった。

それから17年目に、米国は同じことを繰り返している。原因は報じられている通りネジレ議会で新年度予算の成立していない為である。共和党右派(茶会)が共和党全体の首根っこを抑えて、オバマ大統領の唯一の成果である国民皆保険制度(オバマケア)を人質にとって反対した。

オバマケアは既に成立した法律で、その実行を少数派(茶会)が妨害して追い込んでいくのは日本でも見慣れたやり方で、ある意味驚きはなかったが失望した。最近の日本の連立政権が少数派の主張に引きずられて大局を失い崩壊していく様には喪失感のようなものがあった。

そこで日本政局風に登場人物を置き換えて私の解釈をし、先行きを予想してみたい。

いわゆる「オザワ手法」で民主党政権が方向感を失い国民の支持を失って行ったと私は考える。今回も世論調査では政府機関閉鎖について大統領の支持率は変わらず、議会、特に共和党に責任を問う声が大きいという。何故20人にも満たない茶会(ティーパーティ)の連中が全体を揺さぶれるのか。

それは、若手議員を中心に来年の中間選挙で支持基盤の弱い議員が茶会の主張についていき共和党リーダー(ベイナー下院議長)は無視できないからだ。彼等はかつて小沢チルドレンと呼ばれた新人議員達、今では維新を名乗る議員達だ。そして政策よりも党の結束を重視した輿石参院会長の党運営が、結局のところ民主党を迷走させたのと同じ構図が私には見える。

茶会は端的に言えば「小さい政府」原理主義者の集まりで、国がどうなろうと世界がどうなろうと気にならない、ある意味主義に殉じる人達だ。問題はそういうグループを抱えた共和党のリーダーの資質と選挙に弱い議員達の判断が惹き起こした。混乱を惹き起こした茶会の人達は確信犯で考えを変えないだろう。茶会が問題というより、その周りの人達が問題なのだ。

最終的に行くところまで行くが茶会に勝ち目はないと私は予想する。共和党は小沢新党のように分裂するか、妥協して当面影響力を維持するにしても中間選挙にダメージを受ける、のどちらかに向かうと予想する。国民の支持がないのだ。つまり、共和党に勝ち目はないと思う。これがオバマが強気になれる理由でもある。どっちにしても、アメリカよ、いい加減にしろ、と言いたい。■

コメント
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