かぶれの世界(新)

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天邪鬼・星野仙一評

2018-01-08 22:14:07 | ニュース
プロ野球の名選手であり名監督として名を残した星野仙一氏が亡くなった。ファンという訳ではなかったが特に選手時代に闘志を前面に出して戦うプレイスタイルは嫌いではなかった。昼食をとりながら見ていつも酷評するのに関わらず、他に選択が無く今日も又6チャンネルのニュースバラエティ番組を見た。

そして例によって高齢者がテレビに悪態をつくことになった。

というのは番組はニュースというより亡くなった星野氏の業績を讃える目的かのように、酷く勘違いしている内容だった。というのは星野氏が選手・監督時代に激高して暴力を振るった映像まで出して出演者が褒め称えるのには驚いた。これまで大相撲の暴力事件を散々非難して来たテレビ局とは思えない酷い二重基準だ。

私が絶対にダメだと思ったのは、楽天監督時代に日本シリーズの最終戦に前日完投した田中に最終戦を投げさせたことを無批判に褒めたことだ。ファンも監督も本人も望んでも選手の将来を考えたら禁じ手だった。一昔前は高校野球では当たり前だったが、今は高校野球でも投手の酷使の見直しが進んでいる。ましてやプロで。

米国の野球関係者はこれを何度か引き合いに出し、いつか体に異常が出る恐れを指摘していた。田中は特別強い体を持っていたかもしれないが、選手の身体を犠牲にする恐れのある起用について疑問視する声が全然聞かれなかったのは今後の野球界に悪影響を与えると心配する。高校野球の世界で肩や腕を酷使して野球を諦める例は幾らでもあるのだから。その程度の常識もない人をテレビに出してはいけない。

これは私の勝手な素人推測だが、星野監督下のチームがリーグ優勝を2年続けて達成できなかった理由の一つは、選手の疲れが翌年に持ち越し前年と同じ働きを発揮できないのも一因ではないかと感じていた。選手層が薄いチームがシーズンを勝ち抜くためには、チーム全体の底上げだけでは難しい。加えて田中のような限られた優秀な選手の特別な活躍に頼らざるを得ない側面があるのだ。

最後にこれ等の指摘は全て星野氏に責任はない。伝えるテレビ番組に関わる人達の問題である。そういう番組もありかも知れないが、ニュース番組の名に隠れて後に続く若い人達を勘違いさせることは避けるべきだと思う。星野は私と同い年で、東北大震災の被災者を野球で力づけ最後まで貢献しようとする姿に心を打たれた。残念だ。■
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