かぶれの世界(新)

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物価上昇に逡巡するオバサン

2022-11-08 21:06:41 | 日記・エッセイ・コラム
ロシア軍のウクライナ侵攻に端を発したエネルギーや食品価格の高騰は、私の田舎暮らしにも影響を与えている。馴染みの低価格食品スーパーで突然の変化は、寿司や刺身など魚製品が棚の半分くらい消えたことだ。この店は新鮮な魚料理を安価に提供するのが売りの一つだったのだが。

以前は298円で6貫の寿司が100円値上がりして398円になり、最近では棚から消えた。その他の魚料理も感覚的には3割以上値上がりしたと思う。他の商品も値上がりしたかもしれないが目立たたなかった。安いのが売りのスーパーのお客は他の食品に流れて行ったようだ。

これ程露骨に棚の様子が変わるのを見たことがない。魚の仕入れ値が他の商品に比べ相対的に高くなり、仕入れ値を売価に転嫁すると売れなくなった、それではと仕入れを減らしたという事だろう。
元々安価が売りの店だったので、値上げすると他の安価な商品に流れたのだと思う。

実際私はお店を変えなかったが寿司や刺身を買うのを止めた。現実には買える魚料理の商品が無くなったというべきだ。試しに通常の魚料理のコーナーではなく、惣菜コーナーの明らかに安っぽい寿司パックを買って食べてみた。安価だけど美味しくなく今後買う気は起こらない。

日曜日に同じ店のコーヒー豆を買いに行きコーヒーや紅茶の棚に行くと、私が良く買う安価なショップブランドのコーヒーの棚の前に中年女性が立っていた。後ろで待っが彼女はコーヒー豆の袋を手に取ったり棚に戻したりで悩んでいる様子だった。安価な商品を買うか逡巡してたと思う。

私は彼女に「迷う気持ちは分かりますよ」と声をかけた。声掛けは彼女にどっちか決めさせるのに役に立った。それを聞いて彼女は無表情で袋を買い物籠に入れ立ち去った。私は迷うことなく同じ袋を買い物カゴに入れた。それが一番安からだ。言い訳するとインスタントよりは高価だ。

私の場合、昨年まで毎月の食費が2万円程度で済ませていたが、今年4月に帰郷して田舎暮らしを再開すると毎月10%増えて2.2万円になった。9月は食費が2.8万円に急増した。この頃からスーパーで魚が消えたと思う。10月は意識して食費を減らし2.2万円に戻した。

そんな食費節約の経験があったものだから、コーヒー棚で逡巡する中年女性を見て「迷う気持ちは分かりますよ」と極く自然に言葉が出て来たのが本音だ。ただ私の場合は元々ケチだから、物価が上がったからと言って格別に倹約をする余地は余り残っていなかった。■
コメント
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