かぶれの世界(新)

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行儀の良い味覚

2019-07-22 18:46:26 | 食・レシピ
暑さの中バドミントン練習を終わり疲れて自宅に帰ると、家内がナポリタンを作って待っていた。ソースがよく絡むように細目の麺(多分、リングイーネ)だったが、何時もより味が濃過ぎて辛く食が進まなかった。箸を止め「疲れているはずなのにどうにも食が進まない」と彼女に言った。

原因はイタリー旅行中の彼女の妹が送ってくれたドライトマトのようだった。彼女がよく利用するドライトマトよりかなり大きく硬くて塩辛かった。ネットで調べると、一晩お酢と水で戻すとか、前処理が必要だった。家内はそのまま他の野菜と一緒に調理した為のようだった。

だが、私は料理がマズクて食えないなどと言わなかった。私は何時でも率直にコメントする。特に料亭などで大金を払って食事する時、料理人に聞こえるように感想を言う。その時は本当にそう思って家内を傷つける表現をしなくて済んだ。彼女は商売している訳ではない。

私の感じた通り率直に「食が進まない」と伝えた。食後に彼女と一緒に調べドライトマトの戻し方に問題があったと納得したと同時に、意識せず行儀の良いコメントをしたことに我ながら驚いた。というか、感じたその通りに答えただけだったのだが、私の味覚がそうさせた。

だがその後、冷たく甘いデザートを食べると突然食欲が湧いた。本当はナポリタンが美味しくなかったのだとそこで実感した。時に相手を傷つける率直な発言をする私なのに、その一方で行儀よく遠回しに身体で感じる表現をした。私らしくなくなったのか、それとも家内が怖かったのか。■

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