かぶれの世界(新)

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今時の若者 - Q世代

2007-10-15 11:07:38 | 社会・経済

NYタイムズに米国の最近の大学生像について短いけれど興味深い記事を見つけた。グローバル化した世界を描いたNF「レクサスとオリーブの木」などの著作で知られた同誌の名物記者Tフリードマン氏の署名入り記事「Generation Q(Q世代:静かなる世代もしくは物言わぬ世代)だ。

一読して先日日本の若者について書き込みをした「今時の若者」に共通するものを感じた。著者は数週間中西部のいくつかの大学を訪問し、学生が必要以上に楽観的・理想主義者であると感じ、もっと革新的で政治に関るべきだと感じたようだ。

9/11の後でも米国では記録的な数の学生が海外留学し、エルサルバドルの貧民の為家を建て、AIDSクリニックでボランティア活動しているという。しかし、フリードマン氏はこの世代が黙って理想を求めるだけで、声を上げて主張しないことに懸念、というより危機感を感じているようだ。

フリードマン氏は金儲けに忙しい我々世代「強欲の世代!」が若者に残す赤字予算・年金から環境破壊に対して、Q世代は怒りの声を上げて団結し政治的影響力を行使すべきだと主張している。その為にはバーチャルな世界に閉じこもるより、キャンパスや街に出て人々に面と向かって訴え行動するという古い手法が最も効果的だと。

この記事の底流に日本の若者像と共通するものを感じる。20代世代は与えられた役割を黙って果たし堅実で慎ましい生活をするという日本の若者と同じ「諦念」のようなものを感じる。別の言葉で言えば熱くないというか。

それが必ずしも悪いことではないかもしれない。Q世代はギスギスした対立を避ける優しい世界を作ることなのかもしれない。しかし、このままでは前世代が残した借金を一生かけて返す世代と定義されことになる。作為か不作為か、どちらにしても彼等が選択に関るべきことだと私は思う。■

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お詫び: トラックバック削除

2007-10-14 11:02:29 | ブログ

勝手ですが全てのトラックバックを一旦削除させていただきました。今までトラックバックをアクセスして不愉快な思いをされた読者の方々と、貴重な情報源になるトラックバックを提供して頂いた方々にお詫びします。本意ではないのですが今後はトラックバックを一部削除させていただく場合がありますのでご承知ください。

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福田政権の課題

2007-10-11 23:15:23 | 国際・政治

福田内閣支持50%を越す

自民党総裁選が終わり福田内閣が発足すると、新内閣の支持率は予想通り50%以上に回復した。支持率なんてこんなもんだといえば簡単だが、日本の民度がこの程度かと思われるのはちょっと悔しい。しかし、先の選挙結果が自民党にお灸をすえる意味だとすれば理解できなくも無い。

私は参院選のメッセージを1)基本的に自民支持だが年金問題などに対するお灸をすえる、2)小泉政権の構造改革により配分が減ったこと、格差拡大への反発、3)改革支持者の安倍政権の改革姿勢に対する失望、4)民主党の年金問題追及と政治と金に対する姿勢への期待と解釈した。(「参院選結果のメッセージ」730日)

現状のところ私の解釈はそれほど外れてはいなかった。テレビを代表とするメディアが煽った年金問題や政治と金、テロ特措法などの実態をより冷静に見ることが出来るようになり、加えて民主党の政策が裏づけ不十分で、自民党と同質の問題があることに改めて気が付いた結果とも言える。

とはいっても、民主党は従来の自滅パターンと比べればまだうまくやっている。福田政権にはその成立過程から避けることの出来ない問題を内包している。いずれこの問題が形を変えて表れ危機が生じると私は予想する。その時までに民主党に政権担当能力があること国民に示せば、次の衆院選で勝てるチャンスが出て来ると予測する。

福田政権の性格と課題

それでは福田政権の課題は何か。メルマガ第1号で福田首相は政治の信頼を取り戻すため「情報を隠す」、「従来の立場に固執する」、そして、「上からの目線」を問題として捉え対応していくと決意を語っている。調整型といわれる所以で、何一つ具体的な政策を語っていない。

しかし、本人は語らずとも彼の側近や新自民党執行部が代わりに語ってくれる。安倍前首相の場合、タカ派と見られていたが中韓との関係改善し現実路線をとり成功した。しかし彼のお友達(インナーサークル)は右翼の性格を隠さず、教育改革等で時代錯誤の政策を追求し国民とのズレを拡大させ足を引っ張った。

自民党の新執行部は派閥の領袖を揃え、中でもかつて既得権益を代表する道路族のドンで注目された古賀選挙対策委員長は、早速平沼議員との親しい関係を隠そうともしない姿勢が先日報じられた。逆に内閣は殆ど再任されたが、行政改革担当の渡辺大臣に代表される改革派の存在感が全く無くなった。

先の参院選の争点だった年金問題・格差問題は少子化で日本の成長が殆ど止まった中での配分を巡る争い、ゼロサムゲームであると私は解釈した。しかし、コップの中の争いよりも、有体に言うと成長する世界の富のうち、どうやって日本の取り分を増やすかが我国の最大の課題である。

言い換えると日本産業の国際競争力の強化であり、宮田秀明氏は「日本にとっては、エネルギー、資源、環境、安全を確保しながら、国際競争力を回復することがすべてに優先する課題である」と的確に指摘している。(日経BP 10/5

分岐点に立つ福田政権

このまま推移すると、福田内閣の目指すところは結局のところ老齢者と農村や地方などに資金の配分を増やして終りそうな気配だ。これらの資金は国際競争力には繋がらず、従って税収が伸びなければ公明党が言うように国債を増やし次世代にツケを回す結果になりうる。しかし、それで皆満足して支持率を上げるが国は衰える「問題先送り内閣」になる可能性も十分ある。

この辺の事情を最新号のニューズウィーク誌(1017)は「世界が尊敬する日本人100」のアレックス・カー氏の囲み記事で的確に表現している。それによると日本は9割の「安全体制」派と1割の「不安・野心」派に分断されているという。この分断の過程で日本の想像力は「幹」から「枝」に流れ始め、「枝」即ちニッチの世界で一流になる人が出てきたのが特徴であると。

国としては衰えるが個人としては幸せに生きる(例えばイタリア)ことも必ずしも悪くはないといっているように私には聞こえる。しかし現実には過去に世界一だった日本人一人当たりの個人所得は失われた10年とその後の低成長の間についに英国にも抜かれたという。

私の今までの主張は一貫して「幹」を強くすること、そのためには行政改革をして我国を粗骨症にした官僚システムを建直すしかないというものだった。その為には、信頼できる野党が存在する限り政権交代が最も近道であるというものである。

福田政権は果たしてどちらの道を選ぶか、分岐点に立っているというのが私の直感だ。まだ彼が日本をどういう国にしたいのか国会答弁でも、メルマガでも具体的な政策が見えてこない。しかし、報道によると秋の新車は、国内市場のために開発した車両が減り、海外各国で販売する車種を日本に投入しているらしい。自動車産業は既に「枝」と判断した様だ。

【参考】 世界が尊敬する日本人100-抜粋― (ニューズウィーク10.17アレックス・カー)

近年日本は二つに分断されている気がする。第一は「安全体制」派で国民の9割がそこに属している。多少停滞気味ではあるが、別に気にしなければ安心して落ち着いて暮らせる。もう一つは残り一割の「不安・野心」派である。年齢・地方・職業に関係なく社会はこの二つに分かれている。 ・・・ 分断の過程で日本の想像力は「幹」から「枝」に流れ始めた。 ・・・ これからどちらのはが勝つかによって日本の道が決まるだろう。今のところ安心を求める主流派に勝ち目がある。 ・・・ だがニッチを押さえている日本はまだ比較的元気だ。世界的に「メジャー」の時代が終りつつあるのかもしれない。 ・・・ ニッチの中で「秘芸」を駆使して世界一のものを築き上げた職人は最終的に強い。 ・・・ 幹は多少朽ちても枝がこれほど面白く栄えればいいのかもしれない。■

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水虫物語

2007-10-06 22:11:38 | 健康・病気

虫に長い間悩まされて来た。薬を処方してもらってほぼ直ったと思っていたら、暫らく経って再発に気がつき、更に何もしないで忘れた頃気が付くと爪が変形しボロボロになっていた。田舎にいたこの夏、昨年お世話になった皮膚科の先生に見て頂くと、今度は飲み薬にしようといわれた。

処方してもらった薬はラミシールといい毎朝食後服用した。28日毎に血液検査で肝機能をチェックしながら服用を続けた。隣の薬剤師によると爪の伸びが良いと治癒が早いが、通常半年はかかるという。親指から直っていくのが普通という。私の場合も親指の爪が少し良くなりかけたが治癒の速度が遅く、8月末に帰京するまでに直らず先生に紹介状を書いていただいた。

東京の家に戻ってネットで調べると皮膚科は何処にでもゴマンとあった。ネットで探すと勉強会を開き最新の知識を身に付けるよう努力しているという能書きの東京都皮膚科医会を見つけた。そこに加入している皮膚科医が近所にあるのを見つけ、紹介状を持って行き診てもらった。

そこで同じ飲み薬に加え、塗り薬を朝夕爪に付け30分ラップを被せるように言われた。1週間後に再診時、先生は爪の状態を見て私が指示通り几帳面に塗り薬を付けたことがわかり褒めてくれた。サラリーマンをやっているうちに(詰らないことでも)繰り返し続ける癖が付いたみたいだと答えた。 

飲み薬はこの後3週間休みを入れ1週間服用、それを繰り返せといわれ2か月分、実質2週間分の薬を処方してくれた。血液検査は無かった。前の医者の処方と異なるので、返事はしたものの怪訝な顔をしたのだろう、看護婦さんが待合室に戻った私を追いかけてきて先生の言ったことを理解させてくれた。中々気の利いた優しい看護婦さんだと感心した。

薬局に行って調剤してくれた薬剤師(美人だった)と話すと、先生によってこの薬は処方が違うようだと教えてくれた。3週間間を空けても効果は同じという臨床結果があるらしい。正しいとすれば都の皮膚科医会に加入しているお医者さんを選んだのが正解だったのかもしれない。

治療の違いは結果として医療費がかなり違った。夏に行ったクリニックの治療は最初の2ヶ月で治療費が¥2360+¥1910=¥4270、薬代が¥28702=¥5740、合計¥10010であるのに対し、今回の治療は2ヶ月で夫々¥1170+5701740、¥1130+¥1600=¥2730、合計¥4470となり半値以下になった。これが何を意味するかは効果を見て判断すべきで、もう少し時間が必要だ。■

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2007年大胆占い(3Q見直し)

2007-10-02 22:16:43 | 社会・経済

安倍首相の突然の辞任は全く予想できなかった。次の衆院選は彼の下で行われ、憲法改正に代表される右寄りの政策が国民の審判を受けるものと思っていた。それはそれで大変興味のある選挙になるだろうと期待していたのだが。

昨年から続いている米国のサブプライム問題が、7月末形を変えて欧州の信用不安を引き起こし、たちまち世界中に信用不安の連鎖が起こった。米連銀および欧州中央銀行の金利政策及び資金注入後市場は落ち着きを取り戻した。信用不安を伝播させる仕組みこそが問題のはずだが、まだどういう見直しがされるか見えてこない。

特筆すべきは中国と途上国が好調で、世界経済を牽引し緩衝材となって日米も恩恵を受けるというかつて無い構図が生じていることだ。この状況は新しい時代の幕開けの予兆のようなものを感じる。510年の間にパラダイムシフトが起こるのではないだろうか。

と言う訳で政治経済ともに私の予測は外れ、スポーツネタだけ何とか予想の範囲内に収まっているという悲惨な事態になった。もう止めたというわけにはいかないし、何が起こるかわからないのでレビューを続けるが、次回から予想項目の見直しをしようと思う。

1.       改革相次ぐ妥協で支持率低下、参院選前に安倍首相開き直る → X 前回見直しで、年金問題で躓き政治と金の問題で国民の信を失い参院選で大敗までは予想した。しかし続投を決めた直後に退陣、福田政権になり政策も政策決定プロセスも振り子が戻って改革が停滞する見込み。

2.       消費伸び悩みで日本経済低成長、GDP成長率1.8 → ○ 2.0% 世界連鎖信用不安後も途上国や欧州など世界経済は何とか踏みとどまり輸出・設備投資が堅調、消費も落ち込むまでには至っていない。米国経済の先行きは依然不透明だが成長率は何とか2%台をキープすると予想する。

3.       米国経済軟着陸、GDP成長率2.8%に留まる → ▲ 2.0% 2Q見直し時と変わらず。原油高に加えサブプライムローン問題が金融不安に波及し消費に影響が出始めた。しかし日本と同じく輸出が好調で雇用が増えダウ平均が史上最高値を記録した。依然先行きは不透明だが意外と粘っている。

4.       中国経済過熱抑制策が始めて機能し成長率10%を切る → X 11.5% 景気抑制の金融政策や環境政策も焼け石に水、経済成長率は予測を大きく上回る11%台半ばに達する見込み。2010年にはGDPの日中逆転も起こりうる勢い。株価はロケット上昇、いまや軟着陸という言葉さえ聴かなくなった。が、バブル崩壊はいつか必ず起こる。

5.       欧州、BRICs経済の好調続くが年後半頭打ち感出る → ▲ 世界連鎖信用不安で最も影響を受けたのは欧州だが、何とか乗り切りそうな状況だ。インドなどアジア地区経済も再び堅調な成長を見せ、欧米の金利低下は世界経済成長維持を期待させ資源価格が上昇し、資源国経済も好調を続けている。  

6.       日経平均18,000円突破、為替ユーロ>円>ドル安 → ▲ 世界連鎖信用不安で最も影響を受けたのは日本株式市場だったが、やっと17000円台を回復した。ドル安が続き基軸通貨としての役割に変化が起こると事態は流動的になる。

7.       サッカー:アジアカップ連覇ならず、オシム成果が出始める → ◎ やはりアジアカップは連覇できなかったが、その後のオーストリアの大会でスイスに勝ちオシム成果を見せた。

8.       日本人MLB活躍続く、松坂一発病に悩むも活躍、日本プロ野球低迷 → ◎ 松坂は制球難から一発病に悩むもチームの優勝に貢献した。イチロー他日本人選手も活躍した。日本プロ野球は熱戦が続いているが、改革は遅々として進まずテレビ視聴率の低下が止まらなかった。■

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