一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

坂東香菜子女流2級は、女優の寺田千穂に似ている

2013-03-31 00:28:56 | 似ている
日付変わってきょう3月31日は、坂東香菜子女流2級の27歳のお誕生日。おめでとうございます!!
その坂東女流2級は、女優の寺田千穂に似ていると思う。
寺田千穂は1973年1月26日、神奈川県生まれの40歳。幼いころから芸能活動をしていたようだが、詳細は不明。
私が初めて寺田千穂を認識したのは、1996年、テレビ東京で放映された「事件・市民の判決」だ。これは検察審議会を舞台にしたドラマで、現在の裁判員制度の先駆けともいえる。主演は渡瀬恒彦。寺田千穂は、審査委員のOL役で出演した。
その後寺田千穂は2時間ドラマの脇役などで活躍、現在に至っている。
坂東女流2級と寺田千穂は、可憐さと、ちょっと影のある雰囲気がよく似ている。ことに寺田千穂は40歳とは思えぬ若々しさだ。たとえば松原智恵子なども現在68歳だが、こういうタイプは、歳を取っても容姿は変わらないのである。
寺田千穂は今後も着実に活躍を続けていくだろうが、坂東女流2級のほうはよく分からない。先日、日本将棋連盟から発表があり、坂東女流2級は2013年度も休場が決まったからだ。
このブログを開設した2009年4月、私は休場2年目の坂東女流2級に言及し、このまま休場を続けたら降級点がついて、引退に追い込まれるのではないか、というようなことを書いた。
女流棋士には順位戦の類はないし、とくに降級点が付くことはなかったが(現在も引退していないことから分かる)、それをいいことに?実に6年目の休場である。
坂東女流2級は平成の美少女棋士で、熱烈なファンも多い。彼女の将棋に注目しているファンも多いはずだ。
然るに、ファンに何の説明もないまま5年間も休場とはどういうことか。
一説には、本人は引退を望んでいるのだが、対面を気にする日本将棋連盟がそれを許さない、ということもあるらしい。
しかし坂東女流2級は時折りイベントにも出演するし、マイナビ女子オープンの公開対局でも、彼女を見かけたことがある。将棋への情熱を失っているわけではなさそうだ。坂東女流2級の真意が分からないのである。
ただ、休場ということは、復帰の余地があるということだ。1年でも早く復帰してほしい、と願うしかない。
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四十三たび大野教室に行く(後編)・植山悦行七段のつぶやき

2013-03-30 00:59:17 | 大野教室
思えば私とW氏の手合いは、最初は私の二枚落ちだった。私が勝ち越していたと思うが、ある日完璧に負かされ、それから飛車落ちになった。しかし飛車落ちはW氏の専門である。何しろ、植山悦行七段や大野八一雄七段に、数十局と教わっている。指し手が本筋に行くのである。私も右四間飛車から完璧に負かされ、現在は平手の手合いになっている。
本局、Hanaちゃんの実力は認めるが、二枚ではさすがにW氏が厚いと思った。
しかししばらく経って戻ってくると、けっこういい勝負になっていた。
Hanaちゃん、端の香を捨てて、△9八歩の角取り。▲6六角に△同金とし、大駒を入手した。そこからさらに飛車角交換になるが、これはどちらが勝ちだか分からない。
上手持駒:飛、桂。下手・2七歩、3七桂、3八玉、4八金の局面で、Hanaちゃんは△5六桂と金取りに打ったが、これは逸機。△3六桂と反対側から打てば、金取り+△2八飛の狙いで、Hanaちゃんがおもしろかった。
最後はW氏が冷静に決めて、制勝した。しかしHanaちゃんは駒落ちの上手に目覚めたようである。今後の指し手が楽しみだ。
しばらく雑談し、きょうの将棋は終了。私は1局目に植山七段に敗れたのが痛かった。
食事会の参加は大野七段、植山七段、W氏、私。きょうはMinamiちゃんが帰宅し、Fuj氏も欠席したため、少ない。4人は1テーブルで済むのでどこへ行ってもいいのだが、結局、駅前のガストに行った。このあたり植山七段は不満そうだが、私たちは保守派なのである。
喫煙席がふさがっていたため、禁煙席に座ってメニューを選ぶ。私の場合、旅先では早めに決めるが、こうした場では時間をかける。
ベースは鶏料理だが、セットにスープを頼むかどうか。
「ポタージュにするか…」
「それ頼むんですか」
と、植山七段。
「はい。これが本筋だと思いますが」
「(スープの中の)野菜を摂るなら、ドリンクバーの野菜ジュースで十分でしょう」
「ドリンクバーで補う? それはないでしょう」
「いやそれが本筋でしょう」
と、妙な会話が続く。結果、私はポタージュスープとライスのセット、植山七段はライスのみのセットを頼んだ。さんざん時間をかけて、初手に▲7六歩と指したようなものだった。
喫煙席が空いたようなので、そちらに移る。
繰り返すが、この4人で食事会は珍しい。ありそうでなかったメンバーだ。私は「基本形のメンバーだね」と言ったが、「大野教室」のそれは、私に代えてFuj氏だった。
食事が届き、黙々と食べる。
食後の雑談は、大野教室の生徒について。Hanaちゃんが駒落ちの上手に目覚めたのはいいが、植山七段は、上手の金と下手の角を交換したのはどうかという。
上手はカンタンに取らず、角を取るぞ取るぞと脅かして、負担にさせるのがいいらしい。なるほどそういうものかと、私も参考になった。
そのほかにも、棋士おふたりの、生徒への評価が微妙に違うのもおもしろかった。指導対局の対戦成績でも微妙な偏りがあり、例えば大野七段-Sai氏の角落ち戦は、大野七段の1勝9敗らしい。植山七段はSai氏に勝ち越している。これが下手の相性というものなのか。
ちなみにSai氏と私の棋力はどっこいどっこい。私と大野七段との指導対局は、私の勝率が2割5分前後だから、これはゆゆしき問題である。
もっとも大野七段とFuj氏の角落ち戦も指し分けだから、これは単に私が弱いだけなのかもしれない。
話が一段落すると、植山七段が私に、
「Ohsawaさん、本当に太りましたねえ」
と呆れるようにつぶやいた。
あまりにもストレートに言われて、私もふさぎこむ。そう言われたくなかったら、明日からダイエットをしろ、ということである。しかしこれ、ダイエット後に何かご褒美がないと、やる気が起こらない。
どうしようか…。
きょうは大野七段が花粉症にやられ、さっきからティッシュを手放せない。頭も痛いようで、この時間は大野七段には苦痛だったようだ。
午後11時を20分ほど過ぎたところで、お開き。会計の際、植山七段が
「やっぱり現役と退役じゃ、お稽古のお呼びが違いますかね…」
とつぶやく。植山七段は今年度で現役引退となるのだ。このまま行けば、竜王戦の昇級者決定トーナメントが、現役最後の対局となる。
「お願いするほうは、そこまで気を遣ってないと思いますよ」
と私。
「……。竜王戦は(今年の)冬に対局がつかないかな」
それまでは現役でいられる、という意味だろう。植山七段のやるせない胸中を思うと、私は返事ができなかった。
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四十三たび大野教室に行く(中編)・二枚落ちの重要性

2013-03-29 00:06:58 | 大野教室
このあとは大野八一雄七段に教えていただく。手合いは角。指している最中、Hanaちゃんが私と将棋を指したいと言ったらしい。先日私に負けた、そのリベンジを果たしたいらしい。
それはいいが、私は対局中だ。きょうの対戦はちょっとむずかしいと思いきや、大野七段が対局を中断してくれ、急遽私とHanaちゃんの自由対局になった。
Hanaちゃんはバリバリのゴキゲン中飛車党だったが、思うところあってか、居飛車を勉強しだした。だんだん居飛車を自分のものにしつつあるが、こちらも定跡をいくつか用意している。まだ負けられないところである。
対局開始。Hanaちゃんは早めに金を上がり、右四間飛車に構えた。私は△7二飛と寄るが、そこでHanaちゃんが▲4五歩と合わせたのが好手。数手後▲8五飛と回られ、指しにくくなった。
△8二歩に、Hanaちゃんは▲7五歩と急所を攻めてくる。私はトクした香を△7一に受けるが、このあたりは攻め潰されたと思った。
数手後、私の守備金は右に偏り、玉の周りに守り駒がない。しかし妙にかかり手がない。Hanaちゃんも果敢に攻めるが、駒損の攻めなので、やや切れ模様だ。私は△1四歩と逃げ道を開けて、勝利を確信した。
最後は△7一香が詰みに一役買い、薄氷の勝利となった。Hanaちゃん、リベンジならず。
大野七段との対局に戻る。2五で桂交換になったが、△8六歩▲同歩△8七桂と王手香取りに打たれシビレた。▲8七同金は、6筋の飛車が素通しなので△6七飛成と金を取られる。
▲6八玉△9九桂成▲同角△9八銀▲7七角。
ここで△7六香と角取りに打たれたら投了だったが(▲7六同金は玉を素抜かれる)、大野七段は△8九銀不成。私は▲6五歩とキズを消して一安心だが、それでも不利に変わりはない。
しかし私の4筋からの攻めに、大野七段が素直に応じてくれたので、勝負になった。

局面は私の金香損だが、各駒が急所に利いているのが強味だ。私は▲4四桂と王手をした。△同金は▲同歩で、次に▲4五桂を見て下手十分。大野七段は△2二玉とかわしたが、▲5二銀△同金に▲2三歩が渾身の王手だった。
△2三同玉▲3二銀に△2二玉なら、▲2四飛!△同銀▲5二桂成(参考図)の華麗な詰みがある。

よって▲2三歩に大野七段は△1三玉だが、ここで▲5二桂成と金を取り、良くなったと思った。
以下、私の勝ち。前局に続いて、またも不思議な勝ちだった。ことに▲7七角の局面、△7六香を待ってくれたのは、大野七段の温情としか考えられなかった。次回はもう少し上手をてこずらせたいものである。

W氏、Hanaちゃんらと雑談。Hanaちゃんは、二枚落ちの定跡を知らないらしい。
それはよくない。Hanaちゃんが近い将来女流棋士になり、指導者の立場になったとき、二枚落ちの定跡を覚えておくことは重要である。初心者と二枚落ち戦を指したとき、ヘンな定跡を教えたら、自分が笑われるからだ。
そんなことを辛口批評を交えてしゃべるのだが、いまひとつW氏のノリが悪い。あとで聞いたら、それにはちゃんとした理由があるのだが、それはまた、別の話。
というわけで、私とHanaちゃんが二枚落ち戦を指してみることにした。私の下手である。
Hanaちゃん、初手△6二銀から△3二金まで進めたはいいが、そのあと△5二金と指したのはいただけなかった。ここは△7二金としないと、金がうまく活用できない。
数手後、Hanaちゃんは△3一銀と引いたが、これがスキを作った疑問手で、▲3四歩以下私の勝ちとなった。
この将棋を見る限り、Hanaちゃんは二枚落ちの定跡を知らないようである。これはHanaちゃんが将棋を始めてからすぐに強くなって、駒落ちの下手をやった経験がないからだと思う。
私などは(いまも弱いが)弱い期間が長かったから、二枚落ちの下手をかなりやって、自然に上手の指し方も覚えた。いまは平手戦全盛で、駒落ちの定跡を知らない将棋ファンが増えているのは残念なことである。
じゃあ今度は私が上手で…と指そうとしたら、植山悦行七段が苦笑する。そんなママゴトみたいなことしてないで、平手戦を指しなさい、という顔だ。
それで私とHanaちゃんの、本日2局目の平手戦となった。
これもHanaちゃんの右四間飛車だったが、やはりHanaちゃんの無理攻めがあり、私の中押し勝ち。「ゴキゲン中飛車のときはあれだけ勝ったのに、相居飛車戦だとなぜ負けるんだろう?」とHanaちゃんは怪訝に思っているかもしれないが、居飛車戦はそれだけむずかしいということだ。
ともあれHanaちゃん、駒落ちの上手に興味を持ったようだ。最近大野教室に通い始めた某氏相手に、二枚落ち戦の上手を指した。
これが一進一退のいい将棋だったが、

の局面で、Hanaちゃんは△4七金打▲2九玉△3八角▲1八玉△2七角成!▲同玉△3七金寄▲2六玉△3六金寄▲2五玉△3五金打と、鮮やかに詰め上げた。

これはHanaちゃん、うれしい勝利だ。Hanaちゃんは駒の使い方が粗いところがあるので、こうやって小駒を活用する術を覚えれば、攻め方に幅が出ると思う。
未成年諸君と雑談していたW氏が驚いている。いまは卒業式シーズンだが、きょう参加の未成年は、卒業式の定番ソング「仰げば尊し」を知らないという。Sa君、Akiちゃん、Minamiちゃん、Hanaちゃんらすべてだ。いまの小・中学生は卒業式に何を歌っているのだろう。
Akiちゃんが手スキのようである。Akiちゃんと久しぶりに指そうか…となったが、Su氏はあまりAkiちゃんと指していない。そこでSu-Aki戦が行われることになった。これも新鮮なカードである。
Akiちゃんは現在日本将棋連盟の研修会で研鑽中で、C2クラスに在籍している。もしC1に昇級したら、女流棋士になるという。もしそうなったら、今度はAki先生と呼ばねばならない。がんばってほしい。
さて勢いに乗ったHanaちゃん、スタッフのW氏にも、二枚落ちの上手で対局を申し込んだ。
(つづく)
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四十三たび大野教室に行く(前編)・腕自慢の読者諸兄に問う

2013-03-28 00:50:51 | 大野教室
16日(土)は埼玉県川口市にある「大野教室」に行った。入室は午後1時35分。洋間では大野八一雄七段が五面指しを行っていた。その脇では自由対局が1局。
奥の部屋では、植山悦行七段が二面指しを行っていた。その手前では自由対局が1局。きょうもけっこうな人数だ。
きょうは植山七段から教えていただく。手合いはもちろん角。右はHanaちゃんが飛車落ちで挑んでいた。こちらで駒組を進めながら横目で眺めていると、Hanaちゃん、果敢に▲4五歩△同歩▲同桂と仕掛けた。しかし△7七角成▲同銀△4四歩の結果は桂が死んで、早くも下手芳しくない。
私が言うのもおこがましいが、上手相手にこんな雑な指し方をしてはダメである。私たち相手なら無理攻めも通るが、プロ相手なら絶対いなされる。Hanaちゃん、これからは一段上のレベルの勉強が必要だろう。
植山-一公戦は、私の居飛車。矢倉模様に組み、▲7七桂から▲6五桂と跳ねてみた。植山七段は△7五歩▲同歩△同銀とし、6四に空間を作る。▲7六歩でも△8四銀でやはり△6四歩が残るから、私は桂を見捨てて▲2四歩△2二歩を利かし、▲5五飛と回った。
植山七段は当然△6四歩だが、現実の桂損はやはり大きかった。これは、Hanaちゃんを注意するどころではない。
▲2四歩では、ダサイが、▲7四歩と打つんだった。これで将来△8一桂との交換を目指す。こんな桂との交換はしたくないが、桂を持てば、こちらも攻めの幅が拡がる。本譜はちょっと強気すぎた。
以下じっくりした戦いが続くが、上手に桂を持たれているので、つねに両取りの筋を警戒せねばならず、神経を遣った。
では、中盤の一場面を紹介する。

第1図以下の指し手。
▲6五歩△7四飛▲7六歩△6六歩▲同金△同銀▲同角△5五歩▲6三銀△5六歩▲7四銀不成△5四桂▲7五角△6六歩▲同銀△同桂▲同角△5七銀▲7五角△6五桂▲同銀△7七歩(第2図)

私は元気よく▲6五歩と突きだしたが、結果的に△7五銀を相手にすることになり、よくなかった。▲6五歩では▲7六歩△8四銀と銀を僻地にやってから▲5五歩と合わせるのだった。
これは指した直後に気が付いたのだが、さすがに待ったはできなかった。
局後に▲7六歩~▲5五歩の手順を問うと、植山七段は「△3三銀▲5四歩△同金」で自信がありそうだった。まあ上手から見ればそうなのだろうが、私は▲7六歩~▲5五歩が本手だったといまでも思っている。
本譜、植山七段は△7四飛。△6五同桂からの決戦を読んでいたので、スカされた形だ。私は▲7六歩だが、後日Fuj氏にこのあたりの局面を見せると、「(▲7六歩に代えて)▲7五角△同飛▲7六歩△7四飛▲7五銀(参考A図)」と即座に答えた。

なるほど!! こうやって飛車を捕獲するのが簡明だった。
本譜も▲6三銀から飛車を取れたが、▲7四銀がやや遊び気味だ。
植山七段、△6五桂跳ねから△7七歩。桂捨てで1歩をもぎ取り、△7七歩はまったく気付かなかった。しかしこれは受け切れると思った。ここで3時休憩。

第2図以下の指し手。▲7七同金△6八銀打▲8八玉△5九銀不成▲5五桂△6八飛▲7八桂△6五飛成▲4三桂成△同金▲5一飛△6八銀引不成▲3一飛成△2三玉▲5七角△3二金 (投了図)まで、植山七段の勝ち。

一応詰将棋プリントが配られる。植山七段は表に出てタバコを一服。私も表に出たいが、対局中なので相手との歓談は味が悪いと思った。そのくらい、私は気合を入れていたのである。
私はふらふらと盤の前に戻って考える。▲7七同金△6八銀打▲7九玉△5九銀不成の進行は、△5九銀が遊び気味だから下手指せる、の読みだったが、意外にむずかしいことに愕然とした。
そのうち植山七段も戻ってきて、やはり盤の前に座った。まだ休憩から5分しか経っていない。
私は「まあここは取る一手だから」と▲7七同金と取り、何となく対局が再開されてしまった。ここで3時休憩は味が悪い、が両者の了解だったようだ。
△5九銀不成までバタバタ進む。しかし何となく、終局までの儀式のようにも思われる。すなわち、私の敗勢なのか。
私は急かされるように?▲5五桂と打ったが、△6八飛から6五銀を抜かれたのが痛く、最後は明快な一手負けになった。

しかし…と思う。後日頭の中で検討したのだが、▲5五桂のところで、▲6九歩(参考B図)はなかっただろうか? △6八飛を消しただけの地味な手だが、これで存外下手に迫る手がないように思える。
研究熱心な読者諸兄に、このあとの上手の寄せ方を教えてほしいところである。

(つづく)
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3月のジョナ研(後編)

2013-03-27 00:46:27 | ジョナ研
Hon氏とKaz氏が、私に向かって手を挙げる。席に着くと、すでに布将棋盤が出されていた。きょうはずいぶん性急である。
席を外していたKun氏が戻ってきた。Kun氏とKaz氏、きょうは出席の予定はなかっただけに、これはありがたかった。ただ、Kun氏は用があり、9時には退席する。そのために指し将棋が前倒しになったらしい。
私はキャンペーンメニューを頼む。しかしドリンクバーを加えた値段を合計すると、1,500円を越えた。けっこうな額である。
Kun-Kaz戦が始まり、Kaz氏の横歩取りに対し、Kun氏の△3三桂戦法になった。
私はHon氏と雑談。しかし横目ではしっかり将棋を見ている。
LPSAの最新情報など、みなで政治の話を少々する。ジョナ研としての総意はあるが、最近は正直、LPSAが何を考えているのか分からない。
料理が運ばれてきた。やっぱり釈然としないのでメニュー表を見直すと、左ページにキャンペーンメニューが載っていたから、(私が頼んだ)右ページもそうだと思ったら、こちらは通常メニューだった。サラダを食べ損ねた上に150円くらい余分に払う計算だが、自分の悪手なのだから、潔く諦めるよりない。
Kun-Kaz戦は、Kun氏に攻め急ぎがあり、形勢が傾いた。最後はKaz氏が着実に決め、制勝。
続いてKun-一公も考えられたが、いまさらということで、Kun-Hon戦になった。
戦型は相振り飛車。後手のHon氏が巧妙に指し回したように見えたが、△6一玉型で戦いを起こしたのがどうだったか。
Hon氏らが頼んだ生ビールが運ばれてくる。ウエイトレスさんは昨年入った新しいコで、めっちゃかわいい。岩根忍女流二段にちょっと似ている。しかしKaz氏は別の印象を持ったようで、映画「天然少女萬」で主役を務めたコに似ているという。
そこでスマホで調べたら、それは松田純のことだった。松田純とは懐かしいが、それがKaz氏の脳裏にあったとは意外である。
松田純似の女流棋士はいないが、似た雰囲気の女流棋士はいそうだ。
局面。▲3九玉・6六歩・7六銀・7八飛・8八角、△3三角・4五飛・8四銀…で、Hon氏が△7七歩▲同角△7五銀としたのがどうだったか。
▲4六歩(△同飛は▲7五銀)以下、先手は後手の飛車を取り、▲8二角と詰めろに打てては、一遍に差がついてしまった。以下、Kun氏の勝ち。
△7七歩では、△6五歩が腰の入った攻め方だったと思う。
この間、8時35分ごろ、R氏が来た。やはりジョナ研には、R氏がいないと絵にならない。
続いて、R-Hon戦。これは相居飛車の将棋。見応えある戦いなのだが、もう9時を過ぎている。Kun氏はここで退席となった。ジョナ研はここから面白くなるのに、もったいないことだ。
R-Hon氏はR氏の勝ち。Hon氏は△8六歩の垂らしに期待したが、▲6六角と飛車取りに出られ、思ったほどの効果はなかったようだ。
R氏は最近将棋を指してないはずだが、ウデに衰えはないようだ。
きょうはFuj氏がいないせいか、ゆったりと時間が流れている感じがする。
今度は私とKaz氏の戦い。ジョナ研で将棋を指すと将棋バカに思われるのがアレだが、まあ対局に応じた。
Kaz氏の先手で、横歩取りの▲3四飛。Kaz氏との前局はここから△8八角成以下△4五角戦法だったが、本局は気分を変えて△8五飛戦法にした。
「お互い(指し手が)分からないから」
と言うと、Kaz氏が苦笑した。
Kaz氏、角を換わって▲8二角。私は△6四角と打ち返す。ではこの局面を以下に記そう。

先手・Kaz氏:1六歩、1七桂、1九香、2六飛、3七歩、4七歩、4八銀、5七歩、5九金、6七歩、6八銀、6九玉、7六歩、7七桂、7八金、8二角、8七歩、9七歩、9九香 持駒:歩2
後手・一公:1一香、1三歩、2二銀、3二金、3三桂、3五飛、4三歩、5一金、5二玉、5三歩、6二銀、6三歩、6四角、7三桂、7四歩、9一香、9五歩 持駒:歩2

以下の指し手。▲4六歩△2五歩▲3六飛△同飛▲同歩△4六角▲9一角成△9六歩▲7五歩△9七歩成▲5八玉△8七と▲同金△8九飛▲8一飛△9九飛成▲7四歩△4五桂▲4七香△1九角成▲4五香△9一竜▲同竜△6五桂▲5一竜△同銀▲6五桂 まで、Kaz氏の勝ち。

▲4六歩では▲9一角成△3七角成▲同銀△同飛成▲6六飛ぐらいでも自信はなかった。
本譜の飛車交換はこちらも望むところだったが、次の△4六角はしくじった。「この手は悪い気がする」とつぶやきつつ角を出ているのだからお話にならない。
△4六角では、直感通り△2六歩と突きだすのだった。△2七歩成~△3八との素朴な狙いだが、これが存外受けにくい。
Kaz氏との前々局の、ゴキゲン中飛車の将棋でも、端攻めのスピード感を読み間違えて指せないことがあったが、この辺の感覚は改善しないといけない。
本譜は▲5八玉の早逃げが好手で、以下は後手の勝ちがないようだ。結果は残念だったが、△8五飛戦法はなかなかおもしろいと思った。
Hon氏はこの対局中の10時15分に退席し、残りは3人となった。
次はR氏と私で、早指し戦。相居飛車で、R氏が▲8七歩と受けないので、私も△8六歩と垂らしてみる。▲6六角△5四飛は後手悪くないと思う。私は△4五桂と跳ねて中央突破を目指すが、これは無謀だったようだ。
本譜は私の攻めが通り幸いしたが、どうもR氏が受け間違えてくれたようだ。感想戦ではKaz氏に咎められ、グゥの音も出なかった。
続いてR-Kaz戦。きょうは実戦がやたら多い。私は「黒ゴマ白玉ソフト」を頼む。きょうはソフトクリームもしっかり固まっており、美味かった。
この将棋も相居飛車戦。Kaz氏が▲6九玉型に組んだので、▲5六銀△6四銀のあと、△7五歩と突く手が生じた。▲6五歩の突き返しなら、構わず△同銀と取る。以下▲同銀なら、△8八角成~△4七角で銀を取り返して後手よし。
しかしR氏は別の手を指す。ふたりの間にはやや棋力差があるが、ただ、その後もR氏はよく指している。
これはR氏、ひょっとしたらひょっとするんじゃないか? というところで、時刻は11時20分。Kaz氏の終電時間を考え、ここでお開きにすることにした。
会計時、1,300円ほどおカネが余ったので、それを3人で分けた。私見だが、Kun氏とHon氏は、いつも多くおカネを置いていくと思う。次回からは、100円単位まで精算してくれればよい。
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