一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

色紙がくる

2019-08-31 11:00:14 | マッカラン勝負
私は先日、LPSAのサポーターへ、5口15,000円の寄付をした。その特典に女流棋士の色紙があったのだが、それが25日に届いた。
封を開ける前に、どなたが揮毫してくれたかである。本命は渡部愛女流三段だが、渡部女流三段はタイトルを獲って、ビッグになりすぎた。イメージ的には10口の特典である。
となれば対抗は堀彩乃女流2級か磯谷真帆女流初段だが、やや劣る。蛸島彰子女流六段は、こういう作業にノータッチだろう。ほかの中堅女流も、いまさらという感はある。消去法で、やはり渡部女流三段かなー、と思った。
色紙は、中倉宏美女流二段だった。代表理事みずからか! これはまったく読み筋になかった。
揮毫は「慧眼」で、この文字は直筆扇子でいただいたことがある。まさに宏美女流二段の座右の銘だ。
ちなみに宏美女流二段の所有直筆色紙は「青雲の志」があるが、これは長く飾っていたため、すっかり日焼けしてしまった。
今回の色紙も、大事にしたいと思っている。ありがとうございました。

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羽生九段のタイトル戦の勝数

2019-08-30 12:32:14 | 将棋雑記
羽生善治九段は8日29日現在、公式戦通算1441勝594敗である。そこで今回は、タイトル戦の番勝負では何勝何敗になっているのか、調べてみた。

竜王戦…獲得7期、敗退8回。43勝47敗.478
名人戦…獲得9期、敗退8回。52勝42敗.553
王位戦…獲得18期、敗退5回。81勝50敗.618
王座戦…獲得24期、敗退2回。73勝22敗.768
棋王戦…獲得13期、敗退4回。44勝20敗.688
王将戦…獲得12期、敗退6回。62勝37敗.626
棋聖戦…獲得16期、敗退4回。56勝27敗.602
合計…獲得99期、敗退37回。411勝245敗.6265

番勝負の勝数だけで400勝越えと、凄まじい数字が出た。
勝数は全体の28.52%、敗数は全体の41.24%、対局数では32.23%である(持将棋を除く)。
何と全体の3分の1近くが、タイトル戦の番勝負となる。むろん公式戦の中には、NHK杯や朝日杯などの一般棋戦もあるから、それらの勝敗を差し引くと、さらにその割合が上がる。
羽生九段の七冠前後の時、「羽生が将棋会館で指すのは数ヶ月ぶり」という文言があったが、さもありなんである。
今後これらの割合は低下していくが、羽生九段がどこまで踏ん張れるか、注目したい。
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第31期女流王位戦、開幕

2019-08-29 00:57:20 | 女流棋戦
26日に第31期女流王位戦が開幕した。今期のみどころは、里見香奈女流王位に渡部愛女流三段がリターンマッチするかどうかだ。しかしその前に予選である。当ブログでは予選カードの勝敗予想を行っていたが、外れてばかり。今期はリーグ入り者を予想してみよう。

1枠
井道千尋女流二段
田中沙紀女流3級
真田彩子女流二段
船戸陽子女流二段
頼本奈菜女流初段
千葉涼子女流四段
◎岩根忍女流三段
礒谷真帆女流初段
○和田あき女流初段
長沢千和子女流四段
※岩根女流三段が最有力で、対抗馬はいない。強いて挙げれば和田女流初段くらいか。

2枠
堀彩乃女流2級
大庭美樹女流初段
貞升南女流初段
上川香織女流二段
斎田晴子女流五段
○中村真梨花女流三段
石高澄恵女流二段
宮宗紫野女流二段
伊奈川愛菓女流初段
◎甲斐智美女流五段
※何年か前なら中村女流三段を本命に推したが、中村女流三段は最近、不調のようだ。

3枠
相川晴香女流初段
カロリーナ・ステチェンスカ女流1級
飯野愛女流初段
加藤結李愛女流初段
○鈴木環那女流二段
塚田恵梨花女流初段
島井咲緒里女流二段
高浜愛子女流2級
安食総子女流初段
◎香川愛生女流三段
※香川女流三段で堅いと思うが、鈴木女流二段も最近は好調で、ダークホース的な存在である。

4枠
渡辺弥生女流初段
矢内理絵子女流五段
藤田綾女流二段
小高佐季子女流2級
高群佐知子女流四段
中村桃子女流初段
◎加藤桃子女流三段
野田澤彩乃女流1級
山口恵梨子女流二段
山根ことみ女流初段
※加藤女流三段でキマリ。対抗なし。

5枠
北村桂香女流初段
脇田菜々子女流1級
山口絵美菜女流1級
○中井広恵女流六段
竹部さゆり女流四段
加藤圭女流2級
中倉宏美女流二段
北尾まどか女流二段
◎上田初美女流四段
山田久美女流四段
※上田女流四段でキマリであろう。対抗は中井女流六段としたが、初戦の竹部女流四段に負けそうな気がする。

6枠
石本さくら女流初段
藤井奈々女流1級
山田朱未女流二段
長谷川優貴女流二段
武富礼衣女流初段
水町みゆ女流1級
里見咲紀女流初段
○村田智穂女流二段
○中澤沙耶女流初段
※ここは分からない。誰でもリーグ入りの可能性がある。強いて言えば、村田女流二段VS中澤女流初段の勝者か。

女流王位戦は、リーグ入りすれば5局が保証され、これは大きい。皆さま頑張ってください。
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木村九段、会心の一局

2019-08-28 00:09:29 | 男性棋士
今期の王位戦七番勝負に木村一基九段が挑戦者になった時、40代のオジサンが名乗りを挙げたことに敬意を払いながらも、勝負としては残念な結果になると思った。だって相手は、若き名人・豊島将之王位だったから。
木村九段には悪いが、1番でも入ればいいほうだと思った。そして案の定、2局を終わって豊島王位の2連勝となった。
そんななか、竜王戦挑戦者決定戦に木村九段が勝ち上がった。だがこの時も、相手が悪いと思った。やはり豊島名人だったから。
世間ではこれを「十番勝負」と呼んだが、王位戦はせいぜい5局、竜王戦は2局で終わると思った。
王位戦は第3局で木村九段が快勝した。だが竜王戦は第1局を負け。やっぱりダメか……と私は落胆した。……ああそう、私は木村九段を応援している。だが願望と予想は違うのだ。
だが王位戦第4局、凄まじい泥仕合を木村九段が制し、2勝2敗のイーブンに戻し、大いに風向きが変わった。同じ星なら、追い着いたほうに勢いが出る。
そして竜王戦第2局である。豊島名人としてはこれを何としても勝って、王位戦に専念したい。いっぽう木村九段はこれに勝てば、竜王戦もイーブン。否、勢いではこちらでも上回ることができ、大いに展望が開ける。棋士人生、最大の一局を迎えたのである。
将棋は先番豊島名人の誘導で相掛かりになった。豊島名人は左右の桂を跳ね、早くも戦闘モードだ。むかし船戸陽子女流二段が、飛車角が飛び交う将棋はコワくて指せない、ともらしたことがあったが、船戸女流二段でなくても、確かに恐ろしいと思う。
豊島名人は猛烈に攻め、47手目▲1六角の王手。これに木村九段は△5四玉! 屋上に玉が脱出するという、木村玉が出現した(第1図)。

その後、木村玉は6四~7三と、するする移動する。ルパン三世を見るようではないか。
ここで豊島名人は▲8五桂打(第2図)としたが、▲8五桂と跳ねる手はなかったか。これに本譜と同じ△8二玉なら手駒に桂が温存されるので、▲7四桂以下、先手が勝勢となろう。

だが▲8五桂跳ねには△8四玉があるのだろう。私にはとても指せないが、木村九段なら涼しい顔で指す。
本譜に戻り、84手目△4五桂(第3図)が決め手。次に△7八飛成からの詰めろで、先手はとても受けにくい。私なら▲2七金とでも抵抗するが、それは△6九飛成▲同銀△1五角のような感じだろうか。

それにしても将棋は恐ろしい。第3図、駒割は先手の銀得なのだ。しかし先手は▲2三銀が遊び駒と化しているし、歩切れも痛い。いっぽう後手は適材適所で、遊び駒がほとんどない。将棋はすべての駒が働けば、多少駒損でも勝てる、という見本のような局面である。
第3図以下、▲4六歩△7八飛成▲同銀△3七銀まで、豊島名人の投了。いやはや木村九段、王位戦に続いて、竜王戦も追い着いた!
本局、全体を通じて木村ワールド全開で、五指に入る名局だったのではなかろうか。
これで「十番勝負」は9局以上行われることになり、私の予想は大はずれ。でもこのはずれはうれしい。
そしてこうなると、27日から行われている王位戦第5局が最大の山場だ。将棋は両者得意の角換わりになっているが、さて……。
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久保九段は、俳優の北村有起哉に似ている

2019-08-27 00:06:08 | 似ている
日付変わって今日8月27日は、久保利明九段の44歳のお誕生日。おめでとうございます。

その久保九段は、俳優の北村有起哉に似ていると思う。
北村有起哉は1974年4月29日、東京都生まれの45歳。高校生の時、演劇に興味を持ち、1998年、舞台「春のめざめ」と映画「カンゾー先生」で俳優デビューした。以後、テレビ、映画に数多く出演する。
北村有起哉はそのニヒルな風貌から、どこか翳のあるアウトロー的な役柄が多いが、大悪人はやらず、「実はいい人」という設定も多い。
父は名優・北村和夫、妻は女優の高野志穂。姉も女優をしており、俳優一家である。芸能界は親の七光りで二世がデビューする例はいっぱいあるが、北村有起哉はそのルートを取らなかった。そういう人は、生き残っていくものである。
北村有起哉は現在も精力的にブログを更新しており、近況は容易に知ることができる。
久保九段と北村有起哉は、ズバリ風貌が似ていると思う。ことに、久保九段が深夜の終盤で疲労困憊の時の貌が、ひときわ似ていると思う。

久保九段は25日放送のNHK杯トーナメントで、藤井聡太七段と対戦した。終盤まで苦戦だったが、そこから意表の端攻めを敢行し、最後は飛車と馬が攻防によく働いて、見事な逆転勝ち。正確無比の藤井七段を間違えさせるのだから素晴らしい。私は、1991年1月26日に指された第49期A級順位戦・大山康晴十五世名人対内藤國雄九段戦の投了図を思い出したものである。


久保九段は、これで藤井七段との公式戦で3勝1敗とした。A級とC級1組の対戦だが、この数字を当然と思わせないところに、藤井七段の強さがある。
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