一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

金曜サロン・代打・船戸陽子女流二段⑫

2010-09-30 00:47:00 | LPSA金曜サロン
ルパン三世の足首より、峰不二子の足首のほうが太い。

6月25日のLPSA金曜サロンは、1部が大庭美夏女流1級、2部が島井咲緒里女流初段の担当…の予定だった。
この日も私は午後も仕事をしていたのだが、5時20分ごろ、会員のW氏から電話がかかってきた。聞くと、
「島井さんが急遽休みになっちゃって、代わりに船戸さんが来たんだけど、大沢さんがなかなか来ないもんだから船戸さんが怒っちゃってさあ…」
というものだった。
島井女流初段は昨年休場状態で、今年は3月に指導対局を受けたのが最後だった。今回は久しぶりの指導対局で、楽しみにしていただけに残念だった。しかしその代打が船戸女流二段なら、最善の処置といえよう。しかもその彼女から「直々の指名」があったと聞いて、私は仕事をすぐに切り上げ、駒込に向かったのだった。
サロンに入室すると、船戸女流二段は目も眩むようなブルーのワンピースで、6月20日に行われた「Tefu×NIS CUP」の、島井女流初段のいでたちに対抗するかのようなあでやかさだった。
こんな状況のなか、指導対局開始。船戸女流二段は例によって中飛車である。囲いは片美濃。船戸女流二段は居飛車でも振り飛車でも穴熊を多用するが、美濃に囲っての軽い捌きが、棋風に合っているように思う。
序盤から飛車角を交換する大捌きになったが、こちらもと金を作り、まずまずと思っていた。しかしどこかで☗5二とと金を取れば良かったものを、グズグズしていたため、☖4三金☗同竜☖5二銀と手順に固められて後手を引いては、おかしくした。
船戸女流二段は6面指しだが、こちらだって左目で船戸女流二段を観賞し、右目で盤を見ているのだから、条件は似たようなものだ。しかしこんなに煩悩まる出しでは、勝てる将棋も勝てない。
ここで終盤の一場面を掲げる。

上手・船戸女流二段:1九竜、3一歩、4五歩、4六角、5二銀、5三銀、5四歩、6一金、6三歩、7二銀、7三歩、8一桂、8二王、8三歩、8四香、9一香、9四歩 持駒:香、歩2
下手・一公:1一馬、1三竜、1七歩、2五歩、4八歩、5六歩、5九金、6七歩、6八銀、6九金、7六歩、7八玉、7九桂、8七歩、8九桂、9七歩、9九香 持駒:金、桂、歩

☖4六角と1三の竜取りに当てられた局面。以下、☗1六竜☖3七角成☗2四歩☖4六歩☗7七馬☖4七歩成☗同歩☖4八歩☗6六馬☖4九歩成☗5八金上☖1八竜 まで、船戸女流二段の勝ち。
竜の適当な居場所がないので☗1六竜と引き揚げたが、☖3七角成が次に☖1五歩の竜詰めろを見た素朴な好手で、☗2四歩と一手パスをするようではクサッた。さらに☖4七歩成~☖4八歩が当然とはいえ、痛かった。船戸女流二段を観賞してばかりいて、このと金攻めに全然気づかなかった。
私はいったん引いた馬をまたひとつ上がった(これも屈辱の一手だ)が、☖4九歩成~☖1八竜の追撃が厳しく、たまらず投了した。
「エエーッ!?」と船戸女流二段。まだ投了は早いでしょう、の意だが、上手は4筋にお代わりのと金ができるうえ、自陣は金銀4枚の堅陣。下手は攻防ともに見込みがなく、このへんが投了の時期である。
思いがけず船戸女流二段に指導対局を受ける幸運に恵まれたのに、私は相変わらずヘンテコな指し手の連発で、情けなかった。
ところでここまでの文章を読んだ読者は、どこか違和感を覚えなかっただろうか。
そう、船戸女流二段が、私がサロンに来ていないからといって、「大沢さんはどうしたの?」と言うだろうか。W氏の口調では、「早く大沢さんを呼びなさいっ!」という雰囲気だったが、どうも怪しい。
そこで後日W氏に質したら、「船戸女流二段が私を呼んでいる」旨の内容は、W氏の作り話だったことが判明した。
なんだ…。そんなことだろうと思った。冷静に考えてみたら、船戸女流二段がわざわざ私を呼ぶわけがない。「フナトヨーコ」の名前を出せば大沢が飛んでくる、と読んだW氏の遊び心だったのだ。チッ…まんまと騙された。
とはいえ、駒込サロンの棋友から催促の電話がかかってきたことは、ウチに微妙な変化をもたらした。すなわち、駒込サロンは将棋を指す場所というだけではなく、友人のいない私にとって唯一の社交の場であるということを、オヤジが錯覚してくれたことだ。そしてその翌週から私は、明るいうちから仕事を早びけできるようになったのである。
さて船戸女流二段は、きょう30日、山田久美女流三段と女流王位戦の対局である。美女対決を制して、リーグへの復帰に王手をかけてもらいたい。
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金曜サロン・石橋幸緒天河⑨

2010-09-29 00:10:12 | LPSA金曜サロン
まず、以下に局面の符号を記す。

上手・石橋天河:1一香、1三歩、2一桂、2三歩、3四歩、4一飛、4三銀、6一金、7二銀、7三歩、8一桂、8二王、8三歩、9一香、9四歩 持駒:金、銀、歩
下手・一公:1七歩、1九香、2八飛、2九桂、3六歩、4六銀、4七歩、5五歩、6四角、6五角、6七歩、6九金、7六歩、7七桂、7八玉、8七歩、9六歩、9九香 持駒:金、歩3

☖6四歩(打)に9七の角で☗同角と取ったところ。
もしこの局面を並べてくださった読者がいたら、今回は次の一手ではなく、ここで石橋天河が発したジョーク、さらに私が発した返し技を考えていただきたい。難問である。

6月18日のLPSA金曜サロンは、1部が藤森奈津子女流四段、2部が石橋幸緒天河の担当だった。この日は仕事がたて込み、サロンに入室したのは午後6時半だった。まだ藤森女流四段はいらしたが、指導対局はもちろんアガリ。石橋天河が代表理事になってから、初めての指導対局となった。
将棋は石橋天河の四間飛車。なんでも指す石橋天河だが、基本は居飛車党だろう。石橋天河に平手で指導対局を受けるのは本局で11局目になるが、四間飛車は初めてだった。
☖3二銀型で☖5四歩と突いたので、私は☗9七角とのぞく。山田定跡(道美九段)のひとつ、☗9七角戦法である。以下☖4一飛に☗7九角と引いたら、この将棋を観戦していた櫛田陽一六段(手合い係)が
「よくこの手を知ってますねえ」
と感嘆した。この角は従来、8六~6八のルートで2四の地点を狙っていた。ところが7九へ引く手が発見され、先手が一手トクをすることになったのだ。
「え? このくらい、みんな知ってるんじゃないでしょうか」
「いやいや、プロ棋士だって全員はこの手を知りませんよ」
「えーっ!? プロの先生なら全員ご存じでしょう」
「いやいや、植山さん(悦行七段)は、たぶん知りませんよ」
なんだかスゴイ会話になった。
「私はこれ(☗9七角)があるから、☖3二銀型で☖5四歩は指さないんですよ」
と、続けて櫛田六段は言った。
この日は6月18日。奇しくも山田九段の、40回目の命日であった。天国の山田九段が、この局面に導いてくれたのかもしれぬ。
なお蛇足ながら、植山七段の名誉のために書いておけば、「☗9七角~☗7九角」の新手順は、さすがにご存じだった。
数手後、☖5五歩☗5七金~☖7七角成(銀を取る)など、力強い指し手の応酬が続く。64手目、石橋天河が☖6四歩と打ち、☗同角と取ったのが冒頭の局面である。
ここで石橋天河が
「あの辺の香車を盗みたいなあ…」
とつぶやく。☖6二香の田楽刺しが狙いだ。
「それなら私は桂馬を盗みたいですよ」
と私は切り返す。桂を持てば☗7四桂以下、石橋王は詰む。
その後もむずかしい戦いが続いたが、最後は☗8三銀成☖同王に☗7四銀と歩頭に打つ好手があって、なんとか勝たせていただくことができた。
中井広恵女流六段、石橋天河は、LPSAの中で実力が頭ひとつ(ふたつ)抜きん出ている。両巨匠に勝たせていただくと、やはり喜びも大きい。
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LPSAマンデーレッスンSの新システムに思うこと

2010-09-28 00:38:12 | LPSAマンデーレッスン
きのう9月27日は羽生善治名人・王座・棋聖の40歳の誕生日だった。明日9月29日は、藤井猛九段の40歳の誕生日である。では今日9月28日は…クルム伊達公子の40歳の誕生日である。

LPSAの芝浦移転に伴い、各教室がリニューアルする。「マンデーレッスン」もそうで、「マンデーレッスンS」として新たに開講する。
といっても、旧マンデー会員から見れば、改良点はまったくないといえるだろう。
いままではLPSA講師による「レギュラーコース」と、男性棋士らをゲストに迎える「ゲストコース」があった。3ヶ月1単位で、それぞれ6回ずつ、交互に指導対局を行っていた。料金はそれぞれ15,000円(1日料金は4,000円)。ただし入会金は10,000円と、少し高かった。会員は任意のコースを選び、原則的には同じコースで受講する。しかし毎回来られない場合は、例外的に別のコースとの振り替えも容認していたようである。
新システムでは、3ヶ月1単位は変わらないが、レギュラーコースとゲストコースを足して2で割った形になる。すなわち開講日が月2回に減り、ゲスト講師(と便宜上呼んでおく)が3回、レギュラー講師が3回、交互に指導対局を行うことになった。都合6回で、15,000円。料金は変わらず、入会金制度もなくなったので、この点は評価する(登録料は1,000円かかる。旧会員は無料)。ただし受講コースが1つになったため、全6回のうち1回でも休むと、1回分の料金2,500円をまるまる損することになるのだ。
将棋を指すことよりも大事な用が当日入るかも知れず、こうしたケースはこれからたびたび起こるだろう。
もうひとつ今回の発表で気になったのは、ゲスト講師の3名が、すべてLPSA所属の女流棋士だったことだ。旧ゲストコースでは、6回のうち2回、必ず日本将棋連盟所属の男性棋士が担当していた。
LPSAが日本将棋連盟からの協力を仰ぐことを諦めたのか、LPSA女流棋士だけで会員に指導するのが本来の姿だと考えたのか、それとも単に男性棋士にギャラを払えなくなったのか、理由は不明である。ただマンデー会員の中には、男性棋士に指導対局を受けられるから通った、という人もいたはずである。その会員らは、今後どうするのだろう。
まだある。マンデーレッスンSは、芝浦サロンと同じフロアで行われる。2種の指導対局が入り混じるが、会員に混乱は生じないのだろうか。私は金曜サロンもマンデーレッスンも体験したが、金曜サロンは私語が飛び交い和気藹藹とした雰囲気、マンデーレッスンは棋力向上に研讃するべく、ピンと張りつめた緊張感があった。
教室内のレイアウトが分からないから何とも言えないが、芝浦サロンとマンデーレッスンSの対局場が素通しだと、お互いの会員が行き来し、メリハリがつかなくなるのではあるまいか。
私は月曜日にお邪魔する予定は現在ないが、もしマンデーレッスンSを受講する会員がいたら、後日率直な感想を聞きたいところである。
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LPSA芝浦サロンの新システムに思うこと

2010-09-27 00:29:01 | LPSA芝浦サロン
LPSA芝浦サロンの詳細がサイトで発表された。新システムや料金は事前に書面で知らされていたが、常駐女流棋士が1日何人なのか、誰がいつの担当になるのかなど、詳しいことは書かれていなかった。
24日のジョナサンで、Kun氏がポータブルパソコンを開いたので見せてもらったが、正直なところ、期待外れだった。
まず、金曜サロンが発展的解消し、木曜日を除く平日にサロンを開講したのはよい。金曜日以外にしか休みが取れない人もいるだろうし、たまたまこの日(夜)に時間が空いた、という人も気軽に足を運べることになるからだ。
しかしそれ以外はどうだろう。まず、常駐女流棋士が1日2名から1名に減ったのは痛い。1日に2名の女流棋士と指すことに重複感はあったが、いざ1名になると、さみしいものがある。
次に、指導対局が事前予約制になった。1日4回、指導対局の開始時間が設けられ、それに合わせて客は訪れる。上に「気軽に足を運べる」とは書いたが、予約はけっこう面倒である。しかも次の時間に指導対局が入っているから、長考派の人は、途中で指導対局を打ち切られる恐れもある。
料金面はどうか。いままでの1日料金は、金曜サロン会員3,000円(入会金5,000円)、ファンクラブ(FC)会員4,000円、一般5,000円の3本立てだったが、芝浦では金曜サロン会員制度が廃止され、FC会員と一般の2本立てになった。ただし登録料は別途1,000円かかる(旧金曜サロン会員、FC会員は無料)。
FC会員は500円安くなったが、旧金曜サロン会員は、500円高くなり、実質値上げとなる。まあ新事務所に移っていろいろ出費もあるだろうから、これは仕方ない。
月極め料金・10,000円も廃止。何しろ月15日以上の開席になったから、これもやむを得ない。無理に設定したら、月25,000円くらいになってしまう。
この代替として新設されたのが回数券で、5日分で15,000円(FC料金)。ただし有効期間は3ヶ月である。いままでは金曜日が週5日のときもあり、それでも10,000円で済んだから、同じ条件だと実質5,000円の値上げになってしまう。
また夜6時半(事実上6時)からの夜間割引もなくなった。私は金曜日に明るいうちから入れるのでこれはあまり関係ないが、「仕事帰りに女流棋士と一局」で3,500円の支出はかなりデカい。
まだある。いままでは会員同士の交流戦のみの料金設定(1,500円)もあったが、これも廃止のようだ。つまり入場すると、最低でも回数券の1回分料金3,000円を払うことになるようだ(注:読者の情報により、夜間割引、会員同士のみの交流戦料金は継続、ということが分かった)。
旧金曜サロンの会員によると、まだ心配はあるそうだ。女流棋士との指導対局を終えた会員が、もう用件は済んだとばかり、ほかの会員と対局をせず、すぐに帰ってしまうのではないかというのだ。何しろ指導女流棋士は1名である。その可能性は十分ある。
しかし芝浦サロンではリーグ戦も継続するらしい。いままでのように会員が集まるかどうか、フタを開けてみないと分からないのだ。
結論として、芝浦移転と同時に、全体的に敷居が高くなった気がする。
新生芝浦サロンは10月4日、蛸島彰子女流五段の担当から始まる。いままでのレギュラー会員は、引き続き指しに行くのか。そしてそれはいままでどおり金曜日なのか。一体どんな進行になるのか、ちょっと想像がつかない。
ちなみに私の芝浦サロン初日は、10月8日の予定である。
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9月24日のLPSA金曜サロン・ファイナル

2010-09-26 00:45:05 | LPSA金曜サロン
とうとうこの日がやってきてしまった。2010年9月24日。LPSA駒込金曜サロン、最後の日である。開席第1回が2007年7月、私が初めてサロンを訪れたのが2008年3月14日だから、それから2年7ヶ月の歳月が流れたことになる。
新宿へ寄り道したあと、午後2時30分、駒込サロンに入る。これが122回目の入場だ。表の立て看板はすでに外されていて、移転の準備が着々と行われていることを表していた。
この日は1部が大庭美樹女流初段、2部が中倉宏美女流二段の担当だった。奇しくも前週開かれた、将棋ペンクラブ贈呈式の指導棋士と同じである。今回が金曜サロン最終日だからか、会員の数は多かった。
手合い係の神田真由美女流二段が、いままでの御礼にと、お菓子セットをくれた。この日来場全ての人に渡したようである。こうした配慮は神田手合い係らしい。そして
「Wさんと大沢さんはまだリーグ戦やってませんね。お願いします」
と言った。
W氏と私はサロンの常連なので、いつでも対局はできる。そこで前回あたりから、「オレたちのリーグ戦は、最終日に対局しよう」という取り決めをしていた。今回は駒込金曜サロンの最終日でもあるので、あまり早々と決戦をしたくない。
私たちは神田手合い係の手合をやんわりと拒絶したが、いま対局をしていないのも私たちだけだ。そこで渋々?W氏と最後の対局を指すことになった。
終局後、窓外を見る。近くの学校から、女子中学生が下校をしている。この大きな窓からその光景を観賞するのも、これが最後だ。この日は2日前とうって変わって、冬のような寒さだった。女子中学生もセーターを着ている。
私が高校生のとき、駒込は通学の途中駅だった。帰りの山手線では、大量の女子中学生や高校生が乗ってきたことがたびたびあったが、彼女らがサロン近くの学校だとは思わなかった。
この日はどんどん対局がつき、さらに2局、会員と将棋を指す。その中に見覚えのある方がいたが、よく思い出せない。聞けばこのブログに時々コメントをくださる方だった。そうだ、彼とは6月の1dayトーンメント「Tefu×NIS CUP」でも隣の席でおしゃべりしている。すっかり忘れていた。
神田手合い係は対局者にお茶を置いたり、それがなくなれば注ぎに行ったりと、こまめに動く。対局でピンと張り詰める空気の中、女性手合い係には癒される。
石橋幸緒天河の自戦大盤解説(対甲斐智美女王・女流王位・女流名人位戦A級リーグ)を挟み、大庭女流初段、中倉女流二段に指導対局を受ける。金曜サロンでの指導対局は、この2局で183。我ながらよく教わったものだと思う。
実はその最後の2局が予想もしない結果になったのだが、この詳細は後日。
指導対局の合間にも、前週のペンクラブ大賞贈呈式でお見かけした五段氏と指したり、Wはなちゃんと指したりで、この日は都合7局も指した。金曜サロンは女流棋士との指導対局がメインなので、ほかに5局も指せれば十分である。
9時を過ぎた。まだ中倉女流二段の指導対局は2局残っていたが、私たち先発隊は一足先にサロンを離れる。いままで金曜サロンには本当にお世話になった。
「さらば! 金曜サロン!」
私は一礼して、ジョナサンへ向かう。ここ1年は金曜サロンでの対局よりも、その後の食事会が楽しみだった。しかしそれも今回で最後である。
ジョナサンでは沖縄出身のウェイトレスさんが迎えてくれた。これだけ通えば、私たちの存在は覚えてくれている。彼女には将棋道場の移転をすでに伝えてあるので、きょうはちょっとしんみりした雰囲気だ。
後発隊も到着ししばらく経つと、イケメンスタッフ氏と一緒に、なんと中倉女流二段も顔を見せた。中倉女流二段がジョナサンに顔を見せるのは初めて。駒込サロンの常連でよかったと感じるが、テーブルが別々になったので、中倉女流二段とは話をすることができない。前週のペンクラブ大賞贈呈式二次会のときといい、今回といい、席運がわるい。ともあれこれで入店者は14人となり、ジョナサン駒込店での掉尾を飾るに相応しい大人数となった。
沖縄のウェイトレスさんが料理を運んでくる際、
「ほかに行っても、また来てください。私は金曜日が担当ですから」
と嬉しいことを言ってくれる。食事とドリンクバーのセットだけで3時間も長居する客に対して、ありがたい言葉である。
食事のあと、以前このブログのコメント欄にあった、
「中倉女流二段はいつ大型バイクの免許を取ったか」
という質問を中倉女流二段に訊く。彼女の答えは
「6年前です」
だった。
Ho氏が一足先に帰り、Wパパと2人のお嬢さんが帰り、中倉女流二段とTod氏が帰り、Kun氏が帰る。ジョナサンにも、そろそろお別れの時間が近づいてきた。
さてそろそろお開きにしようか、というところでTat氏とイケメン氏が生ビールを注文する。11時58分。このふたりの酒好きはどうしようもない。
運ばれてきたビールをとっとと飲んでもらって、ついに席を立つ。と、沖縄のウェイトレスさんが飛んできて、深々とお辞儀をした。
それは私たちも同じで、長い間お世話になりました、とお辞儀を返す。駒込金曜サロンの別れもさみしかったが、ジョナサンの別れもまた、さみしかった。
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