一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

逡巡の沖縄旅行2015・14「国際通りを歩く」

2015-08-31 23:32:34 | 旅行記・沖縄編
「空席待ち番号のお知らせをいたします」
しばらく経って、よもやの第2報があった。「種別Bの…」
ゴクリ。「3番のお客様、カウンターへお越しください」
やった…!!
これは逆転ホームランである。私は「アップダウンクイズ」で敗者復活をしたような軽い足取りで、カウンターに向かった。
左には「種別B:5」のチケットを持った女性が問い合わせをしていたが、私のチョンボのせいで、みんなに迷惑を掛けてしまった。彼女もこの1124便に乗れることを祈った。
私を乗せた1124便は、14時10分をさらに遅れて、石垣空港を出発した。機内では、酒井若菜風のスッチーが印象に残った。15時20分ごろ、那覇空港着。
行きの予定では那覇観光がなかったが、いろいろあって、その時間ができた。旅とは不思議なものであるが、宮古観光は消えた。この補填は来月のシルバーウィークになるのだろうか。しかし一度自宅に戻ると、沖縄までが遠いのだ…。
さて、那覇では約3時間の「持ち時間」がある。すぐにでもゆいレールに乗りたかったが、空港内で羽田行きの搭乗手続きだけしておいた。もう、この便は絶対逃さない。
ゆいレール乗り場に向かい、県庁前までの切符を買う。それを改札口に投入しようとしたが、挿入口がない。何と切符にバーコードが付いており、それをタッチする方式だった。これはJR東日本にはないもので、斬新なシステムといえよう。
15時40分発のゆいレールに乗る。出発を待っていると、どこからか奇声が聞こえた。上りの列車が入線したが、声の主はそこからである。
乗客はあらかた降りたが、その声の主はちょっと頭のおかしそうなオッサンで、なおも列車内をうろうろしている。あれ、アブナイやつだ。
こういう時、我が列車は早く出発してくれよと思う。定刻になり、ドアが閉まった時は本当にほっとした。
ゆいレールは静かに走る。できれば路面上を走ってほしかったが、この見晴らしのよさはモノレールならではである。
15時52分、県庁前着。ここが国際通りの入口で、沖縄最終日はここを散策して締めとしたい。
パレットくもじ前では「くもじ夏まつり」の櫓が組まれていた。時間があれば見ていきたいが、その余裕はない。
おっ、国際通りが歩行者天国になっていた。これはありがたいサービスである。午後6時までの限定だが、それで十分である。
せっかくなので、道路の真ン中を歩く。しかし観光客はビックリするくらいおらず、しかも数少ないほとんどが、歩道を歩いている。これじゃ真ン中を歩いている私がバカみたいだが、気分はいい。なるほど、博多どんたくなどのパレードでは、演者はこんな気分なのか。天下を取ったみたいだ。



私はブルーシールアイスの専門店に寄り、ソフトクリームのミックス(紫いも&バニラ)を買う。310円はちょっと高いが、クリームの量はたっぷりだ。
それをなめながら道路中央に戻る。奥に進むにつれ、徐々に人が増えてきた。イベントも行われているようだ。
アーケード街を横目に、私はさらに進む。通りの広場に大スクリーンが設置されており、高校野球が映されていた。私はまったく興味はないが、現在は興南(沖縄)×鳥羽(京都)戦が行われているようだ。当然県民の関心は高く、多くの人が推移を見守っている。
その先につけ麺大王があったが、シャッターが閉まっていた。シャッターに、「開店:午後5時40分」と書かれてある。ここのチャーハンを食べるのが楽しみなのに、微妙な時間だ。
牧志の先で、歩行者天国は終わっていた。コンビニに寄って「ガリガリ君スイカ味」を買う。夏はやっぱり、これである。
そのまま引き返し、平和通り商店街(アーケード街)に入る。何を買うわけではないが、ここをぶらぶらするのが好きだ。
那覇市第一公設市場がある。実は今まで入ったことがないのだが、初めて入る。活気があってなかなかよかった。
ちょっと迷ったのだが、沖映大通りに寄り道する。しばらく歩くと、「麺ぼう」があった。ここは確か2年前も入った店で、うまいさぬきうどんを食べさせてくれる。
以前入った時は、見知らぬ客が入ってきたからか、店の女性がポカンとしていたが、今日は男性主人が威勢の良い掛け声をくれた。
私は「天ざるうどん」(900円)を頼む。沖縄では郷土料理をほとんど食べなかったが、これが私流の旅なので、後悔はない。
天ぷらは揚げたて、うどんはツルツルしていて、美味かった。
国際通りでは、子供たちがイベントで、エイサーを踊っている。が、そこに通り雨が降ってきた。私は追われるようにアーケード街に戻る。
しばらく歩くと、テレビが道路に出され、市民が高校野球にかじりついていた。もう、那覇市民は気が気でないようである。
興南が1点を入れたようで、歓声が上がった。むかし石垣島で、地元の高校が勝った時、家々から歓声が上がったことを思い出した。
まあ郷に入れば郷に従えというし、興南がこのまま勝ってくれれば、とりあえずうれしい。

ところでアーケード街といえば、この先にうまいコーヒーを飲ませてくれる店がある。そこへ向かったが、またもシャッターが下りていた。
貼り紙があったので見ると、今年の3月より、日曜日は定休にするとのこと。
どこもかしこも休みかよ、もう!!
沖縄といえば、以前「ハクション大魔王」Tシャツを買って、姪と甥に好評だったが、今はそれが見当たらない。絶版になったのだろうか。
私はもう一度、つけ麺大王に戻る。開店前の食事処で待つなんざ、東京でもやったことがないのに、私は何をやっているのだ。
しかし5時40分を過ぎても、店が開かない。数分待ったが、今年は縁がなかったと、諦めた。近くに沖縄風牛丼専門店があるが、入る気力がなくなった。
A&Wがあったので、入って「ルートビアR」を注文した。すぐ飲み終わってしまったが、これは氷が入っていたから。石垣島や宮古島の店内で飲む時は、氷が入ってないので、その分ドリンクが多い。
ちょっと今回は、物足りなかった。
ちょっと早いが、これで那覇を去ることにする。ここ数年は八重山と宮古島にウェートを置いているが、機会があったら、沖縄本島もじっくり観光したいものだ。
くもじ夏まつりは、これから盆踊りが始まるみたいだが、さらばである。
那覇空港に戻った。ANA FESTAでお土産を買えば、ANAカードで1割引になるので、ここでまとめて買うことになっている。が、大急ぎで買った後、我が476便那覇行きが30分も遅れていることが分かった。
このタイミングの悪さも、いつものことである。
(つづく)
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逡巡の沖縄旅行2015・13「今旅行最大の失敗」

2015-08-30 17:59:11 | 旅行記・沖縄編
こうなった以上、石垣空港に一刻も早く出向き、空席待ちをしなければならない。石垣最後の朝は優雅に朝食と行きたかったが、のんびり食べる余裕はない。私は手早く身支度を済ませると、フロントに向かった。
1階の食堂では朝食の最中だ。セルフサービスのようで、山盛りのサラダを皿に取っている宿泊客がいた。それを尻目にチェックアウトする。まったく、泣きたくなった。
しかし不幸中の幸いは、私が石垣バスターミナル近辺に泊まったことである。もし黒島に泊まっていたら、石垣へ戻るまでで一苦労だった。
07時45分の空港行きバスに乗る。若干時間があったので、窓口で1,000円の回数券を買った。空港までは540円。残りを使えるのは来年だが、これを使うためにまた訪れる口実ができた。とりあえず、さらば石垣市である。
08時23分、石垣空港着。空席待ちといっても、特便の類はもう買えないので、対象会社はANAのみ。これは株主優待券を使えるからだ。
カウンターで用件を告げると、まず那覇までのチケットを購入し、オープンチケットを持って空席待ちをする、ということだった。
我がオープンチケットは、「種別B:3」。3人目とは、意外に早い。もっとも、お盆の最終日に予約なしで石垣島にいる旅行者もそうそういまい。
私は那覇→羽田の19時15分を予約しているので、その時間の約30分前までに那覇へ着ける便が対象だ。
すなわち、石垣発
09時20分
11時15分
12時40分
13時40分
15時30分
16時05分
の6本である。これを過ぎたら、たとえ那覇へ着けても、今度は羽田までの便をキャンセルしなければならなくなってしまう。この負の連鎖は、何としても回避しなければならない。
私は近くのオープンスペースで待つ。これが何ともいえないイヤな時間で、何も手に付かない。4年前に那覇→羽田のチケットが取れず同じ状況に陥った時は、こんな思いは二度としたくないと思った。
しかし歴史は繰り返すのであった。私は全然成長していない。
09時20分の便の放送があった。
「1764便は満席を予定しており、空席待ちはありません」
アッサリと言われた。これは意外に、手こずるのではないか?
カウンター前には続々と旅行客が到着し、手荷物を預けている。さすがにお盆の最終日だ。彼らのほとんどは那覇行きだろう。何だか、私の空席はできないんじゃないか、と不安にかられた。
次の便は11時15分。20分前にはカウンターに戻ってくるが、仮に空港を出ても近場に行くところがない。空港連絡バスはあるが、どこへ行くにも時間がかかりすぎる。
ちなみに4年前の那覇ではモノレールがあったので、1日乗車券を買い、適当に時間を潰すことができた。
今一度時刻表を見ると、17時55分の便も搭乗可能だった。この1本は大きい。なおJTAにはいくつか空席があるが、そちらに乗るわけにはいかない。まったくいまいましい。
私は2階隅にあるオープンスペースに行く。ここは椅子が大きく、ゆったりした気分になれる…わけがなく、心ここにあらずだ。
そこに放送が入った。
「11時15分発の1766便は満席予定のため、12時40分発の3746便に振り替えてくださるお客様を募集します。協力金として現金1万円、もしくは7,500マイルを進呈いたします」
これは間接的に、1766便の空席がないことを意味する。しかし、12時40分の便には空きがある、ということではないか?
それにしても乗客が多いと思ったら、11時40分発の羽田行きのチェックインも行っていた。ああ、私はこの空席待ちで帰ってもいいのだ。
それをカウンター嬢に言うと、まあまあ…とのことだった。焦らなくても、那覇行きの空席がでますよ、と言っているようにも聞こえた。
また放送があり、12時40分の便が、数十分遅れるとのこと。これはソラシドエアとの共同運航便で、遅れやすくなっているのかもしれない。ただ、ANAの飛行機も全体的に遅れている。今日は各所で満席なのだろう。
さらに放送があった。
「11時15分発の1766便は満席予定のため、13時40分発の1124便に振り替えてくださるお客様を募集します。協力金として現金1万円、もしくは7,500マイルを進呈いたします」
13時40分? ということは、12時40分の便は満席になったのだろうか。
いよいよ空港を出たいが、表は太陽がギラついている。一度は表に出たが、すぐに空港へ戻った。
私は2階の椅子に座る。同じフロアではマッサージルーム(もちろん有料)があるが、客は入っているのだろうか。
13時40分の便も、30分ほど遅れるとのこと。昼の便はいくら遅れてもいいが、夕方のそれは困る。羽田行きとの接続問題があるからだ。
もはや私は何も手に付かない。仮に「将棋世界」を持っていたとしても、活字が目に入らなかったろう。
12時40分の便はさらに遅れ、14時40分発になっていた。2時間遅れとは、今日の石垣空港はメチャクチャである。このドサクサに紛れて搭乗できればうれしいが、優先されるのは、座席予約をしている人だ。
昼食を摂るにも、空港内のそれは高くて、食べる気になれない。
さらに待つこと数十分。私が15日にJTAの支払いを済ませていれば、この時間ぐらいに空港に来たはずだ。それがまさか、石垣空港に張り付きになるとは思わなかった。
13時40分改め14時10分の空席待ちの放送があった。
「14時10分発1124便、空席待ちのお知らせをいたします」
オッ、ついに来たか!!「種別A、1番のお客様。2番から4番のお客様。5番のお客様。カウンターにお越しください」
これだ…。これがあった。
この「種別」が曲者で、私は一般ユーザーだからBだが、Aはそれよりワンランク上で、何かと優遇される。すなわち私より後から空席待ちをしても、種別Aなら、先に搭乗できるのである。Bは泣くしかなく、順位戦の頭ハネのごときなのだ。
しばらくして、
「続いて種別B」
の放送があった。「1番のお客様、カウンターにお越しください」
…うん? これで終わり?
4年前は、私の1つ前で空席待ちが埋まり、その後に数時間待たされた。
4年前の悪夢再び、か…。私は目の前が暗くなった。
(つづく)
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逡巡の沖縄旅行2015・12「素敵な星空観望会」

2015-08-29 22:48:55 | 旅行記・沖縄編
毎週楽しみに見ている「民王」だが、今週はカット割りがあまりにも激しくて、最初の5分で見るのをやめた。こんなケースは初めてだ。あー目がチカチカした。
この監督は誰だぁ!? バカヤロ、テメー視聴者をナメんじゃねえぞ!! ほんっとに頭にきた。テレ朝は反省しろ!! バカヤロ。

(きのうのつづき)
公開ウェディングが感動のうちに終わり、いよいよ「ライトダウン星空観望会」である。
開始は午後8時30分で、まだ時間がある。もう予定のイベントは終わったが前倒しはせず、篠原ともえらのトークで場をつなぐ。
空は晴れて鑑賞日和だが、あまり星は見えない。ということは、それだけ会場が明るいのだろう。しかしライトダウンをして、どのくらい星が見えるものだろうか。
8時半が近づき、数字が点灯された掲示板を篠原ともえが掲げ、会場のみんなでカウントダウンをする。30…20…15…10…5、4、3、2、1、0!!
オオーーーーーッ!!
会場のスポットライト、出店の灯り、その他もろもろの明かりが一斉に消えると、夜空に満点の星が浮かび上がり、私たちは思わず歓声を上げた!!
空はこんなに美しかったのか!! 八重山にいても、星空を見るのは離島や石垣市外に行った時のみ。市内で見る機会は意外にないのである。
私たちは夜空のダイヤモンドを鑑賞する。しかしライトダウンは9時半までである。これから1時間、黙って星空を鑑賞するのはさすがに退屈する。が、そこは手が打ってあり、この会は「八重山星の会」が主催なのだが、そこの会員が各星座を解説してくれるのだ。
年配の男性会員が話す。
「あれが土星です」
レーザーポインタが空に届き、土星を指した。それは本当に届いているかのようだ。「地球から土星までの距離は14億5千万キロです。土星に到達するには、光の速さで2時間半かかります」
そんなに遠い惑星が地球から見えるとは、宇宙の神秘というしかない。
「あれが夏の大三角です。そのうちのひとつがこと座のベガ…」
「こと座のベガ! 七夕の織姫星です。夏でいちばん明るい星です!」
と、これは篠原ともえ。星関係のラジオ番組を持っているだけあって、水を得た魚のように生き生きとしている。
その後も、「北斗七星」「南斗六星」「さそり座」など、星の解説が続く。みんなはしゃがんで、神妙に聞いている。海側には天体望遠鏡が何基か置いてあり、今は満員御礼のようだ。私たちも、まるでプラネタリウムを見ているかのようだが、考えたら天然の空を見ているんだから、感想があべこべである。
しかし黙って聞いている客ばかりではなく、例えば私の前にいる若奥様は、鑑賞そっちのけでおしゃべりに興じている。何のためにここに来たのだろう。帰ればいいのに。
その前にいるオッサンは、尻ポケットに入れているスマホの光が点いている。それが煌々と明るい。屋台も、恐る恐る明かりを点け始めたようだ。
「残念ですね。皆さんで協力してライトダウンしないと…」
と、八重山星の会の会員も残念そうだ。再び会場内が真っ暗になった。「さあ皆さん、首が疲れたでしょう。下は芝生です。そのまま寝ちゃってください」
言われるままにそうするが、まさか2日前の鳩間島に続いて、またもこの体勢を取るとは思わなかった。私の視界は、星空だけになった。
左手に見えるのは天の川だろうか。これは鳩間島でも見た。…あっ、流れ星!
ひときわ長い尾を引いて、流れ星が消えた。
「これは皆さん、いいものを見られましたね」
時刻は9時半。あっという間に1時間が経った。八重山は美しい海に、星がある。ここに住む人は幸せだと思った。

帰りはコンビニに寄って、「ガリガリ君スイカ味」を購入する。シャリシャリして、美味い。これを贅沢なひとときと言う。
美崎町に戻って、今度こそ本当の、石垣島最後の晩餐である。さんざん迷ったが、私はまた「楼蘭」に入った。昨日入った時、チャーハンも選択肢にあったので、それを今夜は食してみたかった。
改めて、チャーハン(600円)と餃子(400円)を頼む。出てきたチャーハンはしっとりしていたが、沖縄ではこれが定番なのだろう。那覇の「つけ麺大王」や鹿児島の「山ちゃんラーメン」もこんな感じだった。
楼蘭のチャーハンと餃子、どちらも美味かったのは言うまでもない。

東横イン石垣島に戻る。時刻は10時半を過ぎていた。今から土曜ワイド劇場を観ても、犯人の独白を見るのみだろう。今回の話は、再放送を観ることにする。
このホテルは部屋もベッドもユニットバスも広く、とても快適である。しかしライティングデスクの前にある大鏡、これは何とかならないか。座ればイヤでもおのが頭髪が目に入り、気が滅入るばかりだ。気が付きすぎるサービスは、時に人を不愉快にする。
シャワーを浴び一息つくと、午前0時を過ぎた。このあともやることはいろいろあるのだが、何だか疲れてしまった。
もう、寝ちまおう。

翌16日(日)午前7時、電話のベルで叩き起こされた。4泊5日の沖縄旅行も、今日が最終日である。
今朝は早めにホテルをチェックアウトするつもりだたったが、朝食が無料なので、食べていくことにした。那覇行きのJTAは14時10分なので、少なくとも午前中は観光に使える。今日こそローカルバスに乗りたいが、石垣島北限の平久保崎灯台を見る時間があるかどうか。
その前に私は、スマホでJALのサイトを見る。前述の便の支払いをしなければならないからだ。実は昨夜、JAL(クレジット)カードを忘れて来たことに気付いたが、ANAの(クレジット)カードでも支払いは可能だろう。
私は「予約確認」の項をタップする。が、「現在予約中の便はありません」の表示が出た。??
私はもう一度確認する。が、結果は同じだ。???
なんで…私はちゃんと予約をしたじゃないか。…あ!!!
まさか…支払い期限は、昨日までだった…!? 16日搭乗分の「特便割引1」だから、15日までに支払を完了しなければいけなかったのだ!!
私はJTAとANAの那覇行きを見る。しかしどちらももちろん、満席だった。
やっべえ…。このままじゃ那覇…いや、東京に帰れねえぞ!!
(つづく)
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逡巡の沖縄旅行2015・11「感動の公開ウェディング」

2015-08-28 01:16:49 | 旅行記・沖縄編
「公開ウェディング」は最近ちょっとしたブームで、各種イベントで見られる。それをここで見ることになるとは思わなかった。ちょっと心の準備ができていないが、感動的な場面に立ち会えそうである。もっとも私はヒトの結婚を祝うどころではないので、気分は複雑なのだが…。
新たに女性司会者が加わり、篠原ともえが話を聞くと、公開ウェディングは4回目とのことだった。このイベントではけっこう有名らしい。
まず、地元のエイサーチームが登場し、派手なパフォーマンスで場を盛り上げる。空はすっかり暗く、私の位置からも遠いが、十分に熱気が伝わってきた。
ステージ前方に敷かれていたシートは、バージンロードを兼ねていた。スポットライトが光り、私から見て右手に、新郎新婦が浮かび上がった。ボンヤリ見える新婦はウェディングドレス姿が美しい。その彼らをエイサーチームが先導し、ステージに向かう。大きな幟が何本も立って、幽玄な雰囲気である。ちょっと、「カリオストロの城」を思い出した。
それを取り囲む無数のカメラ。私もそこに加わりたかったが、ズームレンズがないので、今一つ積極的になれない。
女性司会者が、
「新郎は21歳、新婦は20歳。2人は小学校5年生の時から付き合ってきました…」
と言うと、会場がざわめいた。
マジか…。2人は初恋同士だったんじゃないか? 世の中にこんな出会いがあるんだなあ。
2人が徐々にステージに近づく。それを待っているのは新郎だ。…ん? 新婦の手を携えているのは新郎と思いきや、彼は御尊父であった。
新郎新婦がステージに上がる。夏川りみ、Skoop On Somebody、華菜枝ももちろん残って、祝福している。いちばんうるうるしているのは篠原ともえだ。婚期を逸しつつある彼女、次は自分と言い聞かせているに違いない。
司会者が2人にいろいろ話を聞く。どの答えも幸せ度が満点だ。
ステージ上に、大きなボードが出される。夜空に無数の星がきらめいている絵だ。あれは、さっきまで会場に置かれていたやつだ。「星」は来場者が指で押したものだ。その跡が星になるわけである。つまり来場者みんなでこの絵を作った、ということになるのだろう。
会場が感動の2文字に包まれていく。
「では、誓いのキスです!」
女性司会者が言うと、2人がおずおずと近づく。「さあ、数千人が証人ですよ!」
口と口に、やった。会場、やんやの拍手である。
ここで新婦から御尊父に、「感謝の手紙」である。まさに王道の一手で、主催者側もよく心得ているのである。
まずは新婦の生い立ちから始まる。そして中学時代。
「私は学校に行かなくなりました」
子供の時はあまりいいコではなかったという、いくつかある定跡のひとつだ。「そして高校の時、初めて父にぶたれました」
ここが最初の山場で、新婦はすでに泣きじゃくっている。篠原ともえはもうダメで、さっきから涙腺が緩みっぱなしだ。
「高校を卒業して、大都会にあこがれた私は、千葉県に出て、就職しました」
新たな展開に、ほうほう、と場内が聞き入る。「だけど都会になじめず、毎日家に電話をしました。そんな時父は、電話口の前で三線を弾いてくれました」
感動の親子愛に、篠原ともえの涙はもう洪水である。
「私はT(新郎のこと)に毎日電話を掛けました。Tは、いつでも俺の家に来い! と言ってくれました」
おおー、と場内がどよめく。
「赤ちゃんができた時、Tは産め、と言ってくれました」
…ん? …何?
予期せぬ展開に、場内がざわめく。
「そして私は沖縄に帰りました。今では産んで、本当に良かったと思います」
はああーーーーーーーー!?!?
も、もう子供がいるのか!? できちゃった結婚!?
と、係の人が、赤ちゃんを抱いてきた。といっても、プチドレスを着ているから、1歳くらいではあるまいか。彼女、何歳の時に産んだんだ!?
ともあれ、すでに家族が形成されていたとは私たちの予想の範囲外で、困惑を抑えきれない。さっきの誓いのキスは、何だったのか。
しかしウェディングは粛々と進行していく。感謝の手紙を読み終わると、夏川りみ以下と記念撮影となった。私(たち)は呆気に取られるばかりである。
だけどここまで感動しちゃった手前、それをなかったことにするわけにはいかない。今まで通り、彼らを祝福するしかない。
まあ沖縄は離婚率も高いというし、2人はまだ若すぎる。お互いを一生愛し続けるのは困難かもしれないが、そんなことは2人には、大きなお世話だろう。彼らから見れば、いい歳をして女友達一人いない私などは、軽蔑の対象にほかならない。
私はひがみ8割、祝福2割の拍手を、改めて送ったのだった。若い2人と娘さんに幸あれ、と。
(つづく)
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逡巡の沖縄旅行2015・10「見上げてごらん、夜の星を」

2015-08-27 01:11:07 | 旅行記・沖縄編
また! あの、コスプレじいさん!! まさか2日連続で会うとは…!!
八重山では石垣を拠点にあっちこっちを行くパターンも多いので、同じ旅行者と何度かすれ違うことは珍しくない。しかしじいさんと再会するとは…!
私は早くも見慣れたが、右の女性は彼を見てポカーンとしている。まあ、そうであろう。
私はお腹も一杯になって、離島ターミナルを後にする。ホテルにチェックインしてもいいが、どこにあるのか分からない。私はとりあえず「パピヨン」に向かった。
3日ぶりに入り、ぜんざい(300円)を注文する。ここは軽食喫茶なので、こちらを頼むのが本筋ともいえる。ぜんざいはもちろん美味かった。
こういうのんびりしたひと時が、東京では味わえない。これが実は至福の時間なのだった。
ファミリーマートに寄り、またさんぴん茶を仕入れる。この後はアイランドでブログを書く手もあったのだが、私は東横イン石垣島に向かう。宿に入る手に悪手はない。
だがスマホで確認すると、離島ターミナルからかなり離れていた。同じ石垣港でも、貨物ターミナルの前にホテルはあった。僻地だが、だから5千円台で泊まれたともいえる。離島ターミナルに近いと、それだけで宿泊料が跳ね上がるのだ。
午後6時ごろチェックインしてエレベーターの前に来ると、壁に「南の島の星まつり」のポスターが貼られてあった。
これは回を重ねること14回目で、今年は15日から23日までらしい。つまり、今日が初日である。
そういえば過去の沖縄旅行でも、このイベントの告知を見たことがある。ただ今までは宮古島に行ったり、ユースホステルに泊まったりして、お邪魔する機会がなかった。
今日15日はどこかで大々的なイベントがあり、夜は「ライトダウン星空観望会&夕涼みライブ」が開かれる。夏川りみなど多くの歌手がミニライブを行うようだ。これはけっこうな集客の目玉である。開演は午後6時からで、ということはもう始まっている。
私はとりあえず部屋に向かう。ドアを開けると、クーラーがよく効き、涼しかった。沖縄でこの感覚は初めてのような気がする。先にも書いたが、これが沖縄での初ビジネスホテルだが、そこに沖縄らしさはない。
とはいえ自分専用の部屋は、やはり落ち着く。カバンを置いて一休みすると、このまま部屋に籠っちゃおうかと考える。テレビも全然見てないし…。6時半からは、東京では土曜スペシャルが放送されるが、石垣島ではどうなのか。9時からは西村京太郎のトラベルミステリーがあり、これは確実に見られる。
はぁー、と迷うが、せっかくの機会なので、星まつりを見に行くことにした。
スマホで調べると、会場は「南ぬ浜町緑地公園」で、離島ターミナルを支点として、ホテルと会場がほぼ等距離に見えた。ちょうど、線対称の感じである。ただし、具体的な位置までは分からなかった。
私はスーパーの袋に旅行ノートを入れ、首からカメラを提げて行く。格段に身軽になり、これだけでずいぶん楽になった。
会場はイベントの性格からして、海沿いの平坦な広場だろう。私は海べりを歩く。30分近く歩くと、右手に大きな橋が見えた。警備員がクルマを誘導していて、聞くと、この先が会場だという。ビンゴだ。
しかしこの橋が長い。彼方では歌手の歌声が聞こえているのだが、なかなかそこまでたどり着かない。ようやく着いた時は、けっこうな汗をかいていた。八重山では本当によく歩く。
会場は海際にあり、一帯が芝生だった。けっこうな広さで、その辺の野球場ぐらいある。前方のステージでは男性グループ・Skoop On Somebodyがポップスを歌っていた。さっきは女声が聴こえたが、あれは夏川りみか、他の歌手か。ステージ前には多くのビニールシートが敷かれ、多くの客が座っている。かなりの数である。
さんぴん茶(2リットル)が重すぎて携行しなかったので、また喉が渇いた。と、会場の一隅でカルピス(ペットボトル)を配っていた。もらいに行くと、「こちらのTシャツはどうですか」と勧められた。まあ、そう簡単にはもらえないわけである。でももらったが。
カルピスはよく冷えて、美味かった。
会場の周りには屋台が出ている。8時半からのライトダウンでは一帯の灯りが全部消えるらしいが、その間この辺りの営業はどうなるのだろう。まあ、それを承知の営業であろう。
ステージには夏川りみが現れた。夏川りみは沖縄を代表する歌手だが、私には「ぶらり途中下車の旅」の旅人のイメージもある。
失敗したのは、私の位置からステージまでの距離が遠かったこと。もとより近くに寄るつもりはないが、家に置いてきたズームレンズが、ここで必要になるとは思わなかったのだ。またビデオカメラは一応携行したが、今回はホテルに置いてきてしまった。
私は最大55mmのレンズで彼女を撮るが、いかにも遠い。本当に失敗した。
夏川りみは再登場のようだ。何か歌った後、次に名曲「涙そうそう」を歌う。テンポがスローで、伸びのある歌声が会場に響く。これが無料で聴けるとはありがたい。
続けて中森明菜の「ミ・アモーレ」、渡辺真知子の「かもめが翔んだ日」と歌い上げる。いずれも本家に劣らぬ、素晴らしい歌だった。
陽は暮れて、写真を撮るごとに空の色が濃くなってゆく。と、そこにスペシャルゲストの篠原ともえが登場した。シノラーこと篠原ともえは芸能生活が長いが、あのキャラとは裏腹に、実は礼儀正しいお嬢さんだと思う。だが、あのキャラで損をしている。惜しい。
その篠原ともえは翌日、ホテル日航八重山でのトークショーに出演するが、今日の参加予定ではなかったはずだ。
話を聞くと、篠原ともえはラジオで「東京まちかど天文台」という番組を持っているらしく、星空に造詣が深いようだった。それなら今日の参加も頷ける。
先に出演した華菜枝(歌手)も再登場し、今度はみんなで「見上げてごらん、夜の星を」を歌う。
石垣の海辺に合唱が響く。空は群青色に変化し、幻想的だ。黒島から帰ってきた時は、こんな展開になるとは夢にも思わなかった。しかしここへ来たのは紛れもなく私の選択だ。私はギリギリのところで、正着を指したようである。
歌が終わると、篠原ともえが
「ではこれから、公開ウェディングです!」
と言った。
公開ウェディング!? ここで結婚式を挙げるのか!?!?
(つづく)
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