現在第37期竜王戦の挑戦手合いが進行中だが、各クラスの昇降級者はすべて決定し、第38期のランキング戦トーナメント表が発表された。では、ちょっと感想を書いてみよう(トーナメント表は省略)。
1組は名人・順位戦A級在籍者が、藤井聡太竜王or佐々木勇気八段を加えても、3人しかいない。
そんな中、森内俊之九段、佐藤康光九段、郷田真隆九段、丸山忠久九段、木村一基九段、三浦弘行九段の50代が元気だ。羽生善治九段の名前がないのが残念だが、彼ら50代には、若いころは脳髄を振り絞って定跡を創ってきた自負がある。AIが正解を示した局面からその先を考える、安易なことはしていない。その「苦労の貯金」が、50代になって活きてきているのだ。
2組は、羽生九段と藤井猛九段の「元竜王」が1回戦でぶつかる。屈指の好カードだ。
竜王経験者が4名もいるいっぽうで、七段以下が7名と、フレッシュな顔ぶれになっている。
3組も2~30代の気鋭が集まっているという印象。A級は2名で、千田翔太八段と増田康宏八段。八段もこの2名のみだ。
佐々木大地七段はC級2組から唯一の参戦だが、ちっとも場違いな感じはしない。
4組は谷川浩司十七世名人が名を連ねて久しい。しかし今期はイケるのではないか。
前期降級した大橋貴洸七段は有力な昇級候補だが、あとは誰が昇級してもおかしくない。
5組は竜王戦のみ参加している川上猛七段がいる。どうも今期昇級できないと現役引退になりそうだが、頑張るしかない。勝てば2回戦で中村太地八段と当たる可能性があるが、これもドラマチックでよい。
竹内雄悟五段は、出口若武六段と。こちらも川上七段以上に勝ち星が欲しいところだ。
ほかは山下数毅奨励会三段が堂々の参戦。こちらも、昇級以外は参戦かこの期限りという噂もある。1回戦に勝つと2回戦は藤本渚五段と当たる可能性がある。逆にいえば、ここを抜ければ昇級の可能性は十分にある。
6組は総勢72名。第1期の19名から、約4倍に膨れ上がった。「昇級4名」は、C級2組の「54名・昇級3名」と同じ比率だ。もはや「くもの糸」といってよい。
順位戦参加が決まった小山怜央四段は瀬川晶司六段と。棋士編入組の組み合わせで、感慨深い。
増田裕司七段は島本亮六段と。その先のメンバーを見るに、そのまま勝ち進んでもおかしくない。持てる力をすべて出して頑張るしかない。
竜王戦はランキング戦の優勝賞金が高く、本戦トーナメントの対局料も合わせると、棋戦優勝のそれに匹敵する。
では皆さま、いい将棋を。
1組は名人・順位戦A級在籍者が、藤井聡太竜王or佐々木勇気八段を加えても、3人しかいない。
そんな中、森内俊之九段、佐藤康光九段、郷田真隆九段、丸山忠久九段、木村一基九段、三浦弘行九段の50代が元気だ。羽生善治九段の名前がないのが残念だが、彼ら50代には、若いころは脳髄を振り絞って定跡を創ってきた自負がある。AIが正解を示した局面からその先を考える、安易なことはしていない。その「苦労の貯金」が、50代になって活きてきているのだ。
2組は、羽生九段と藤井猛九段の「元竜王」が1回戦でぶつかる。屈指の好カードだ。
竜王経験者が4名もいるいっぽうで、七段以下が7名と、フレッシュな顔ぶれになっている。
3組も2~30代の気鋭が集まっているという印象。A級は2名で、千田翔太八段と増田康宏八段。八段もこの2名のみだ。
佐々木大地七段はC級2組から唯一の参戦だが、ちっとも場違いな感じはしない。
4組は谷川浩司十七世名人が名を連ねて久しい。しかし今期はイケるのではないか。
前期降級した大橋貴洸七段は有力な昇級候補だが、あとは誰が昇級してもおかしくない。
5組は竜王戦のみ参加している川上猛七段がいる。どうも今期昇級できないと現役引退になりそうだが、頑張るしかない。勝てば2回戦で中村太地八段と当たる可能性があるが、これもドラマチックでよい。
竹内雄悟五段は、出口若武六段と。こちらも川上七段以上に勝ち星が欲しいところだ。
ほかは山下数毅奨励会三段が堂々の参戦。こちらも、昇級以外は参戦かこの期限りという噂もある。1回戦に勝つと2回戦は藤本渚五段と当たる可能性がある。逆にいえば、ここを抜ければ昇級の可能性は十分にある。
6組は総勢72名。第1期の19名から、約4倍に膨れ上がった。「昇級4名」は、C級2組の「54名・昇級3名」と同じ比率だ。もはや「くもの糸」といってよい。
順位戦参加が決まった小山怜央四段は瀬川晶司六段と。棋士編入組の組み合わせで、感慨深い。
増田裕司七段は島本亮六段と。その先のメンバーを見るに、そのまま勝ち進んでもおかしくない。持てる力をすべて出して頑張るしかない。
竜王戦はランキング戦の優勝賞金が高く、本戦トーナメントの対局料も合わせると、棋戦優勝のそれに匹敵する。
では皆さま、いい将棋を。