一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

植山悦行七段の指導対局<旅行

2010-04-30 00:44:39 | 将棋雑記
きょう30日のLPSA金曜サロンは、「植山悦行七段指導対局&ナイター早指しトーナメント」が行われる。「第5金曜日特別企画」として今期から始まったもので、第1弾としてはなかなか面白い。
しかし残念。私はきょうから九州へ旅行に行く。植山七段に将棋を教えていただく機会あまりなく、魅力的な企画ではあるのだが、ゴールデンウイークの貴重な休みを、ここで使うわけにはいかない。
ではこれに船戸陽子女流二段が絡んでいたらどうなったか?
私「そ、そうですね。九州はいつでも行けますからね」
とか言って、私は金曜サロンに出向いただろう。なにしろこれまでも船戸女流二段絡みで、2度も北海道旅行の日程を削って帰京しているのだ。
これを式に表すと、以下のようになる。

船戸女流二段>旅行>>>>>植山七段

いつもお世話になっている植山七段には申し訳ないが、私は男には薄情なのである。
次の書き込みは九州からです。シャランラ。
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船戸陽子女流二段と私の、初めての会話

2010-04-29 23:24:37 | 女流棋士
私はこのブログで船戸陽子女流二段のことをいろいろ書いているが、船戸女流二段はそれに関して不快感を示されたことは一度もない。むしろ話にノッテきてくれる感さえあり、ありがたいことだと思っている。
では、船戸女流二段と私との、記念すべき最初の会話はなんだったか。それはいつだったか。思い出してみたい。
まず、船戸女流二段を生で拝見したのは、2年前に行われた「天童桜まつり・人間将棋」が最初である。当日は前日の雨が残っていたため、舞鶴山での将棋は見送り。市民文化会館へ場所を移しての開催となった。もうひとりの対局者は島井咲緒里女流初段で、女流棋士会とLPSAの一騎打ちであった。
このあとの指導対局で、私服姿で現れた船戸女流二段がモデルのように美しく、この瞬間、私の未公開ファンランキングで、彼女が1位になった。しかし以前記したように、このとき私は片上大輔六段との指導対局だったので、船戸女流二段との会話はなかった。そしてそのチャンスはこの先もないと思われた。
ところがその翌週、私がLPSA金曜サロンに赴き将棋を指していると、突然船戸女流二段が訪れたので、私は本当にビックリした。
しかし同時にちょっと戸惑ったのは、彼女が当時女流棋士会の所属だったことだ。しかし女流棋士会所属の棋士がLPSAサロンを訪れていけないという法はなく、船戸女流二段の行動には何の問題もない。
そんな船戸女流二段を目の前にして、私がどれだけ感激したか、このブログの読者にはお分かりであろう。いや、読者の想像以上であったと言いきれる。
ここで船戸女流二段と私との、初めての会話が交わされた。

「船戸先生!!」…「先生、☖○○○では、☖1八歩成☗3七玉を利かせばよかったんじゃないですか? 銀が入れば☖2八銀があるし、それなら1筋に歩も利くし」
「あっ、それ、どなたかにも言われましたー」

だった。
私は高校時代の1年生と2年生のとき「男子クラス」だったので、女子とほとんど話したことがなく、いまでもそれを引きずっていて、女流棋士の前でアガッてしまう。
だから憧れの船戸女流二段を前にした私は、挨拶もロクにせずに、本題から切り出してしまったのだ。もちろんふつうは、「はじめまして、大沢と申します」と言うところであろう。
対して船戸女流二段も、前からの知己のように、自然に言葉を返してくれた。それで私の緊張感がどれだけほぐれたことか。とても気さくなひとだと思った。平成20年4月25日。この日が船戸女流二段と私との最初の会話、ということになった。
そしてその約2ヶ月後、船戸女流二段はLPSAへの移籍を表明し、全国のLPSAファンを感動の渦に巻き込んだのだった。

さてそんな船戸女流二段だが、今年に入って、金曜サロンへの登板がまだない。聞くところによると、マンデーレッスンの1~3月期も休みだったそうである。たしかに私が訪れた3月15日、29日は、船戸女流二段の姿はなかった。
私はLPSAの内情は知らないが、マンデーレッスンは、船戸女流二段が第1期から講師を務めてきた、愛着ある教室である。金曜サロンはともかく、マンデーを休むのは尋常ではない。
船戸女流二段は昨年からMinervaファンクラブ担当に着任し、女流王位リーグなどの対局をこなしてきた。相当な疲れがたまって、マンデーレッスンや金曜サロンの担当を回避した、と見るのは考えすぎだろうか。
そんな思いでLPSAホームページを見ると、金曜サロン5~6月の担当に、船戸女流二段の名前がある。まずは一安心というところだが、LPSAは少人数の構成である。デザイン担当だった藤田麻衣子女流1級が抜けて、船戸女流二段への負担はまた増すに違いない。しかしひとりの女流棋士に任務が偏り過ぎて、その女流棋士が体を壊したら元も子もないのだ。付け加えれば、中井広恵代表理事、石橋幸緒理事の激務も凄まじい。
LPSAの業務編成担当はそこを踏まえ、慎重な割振りを行ってほしいと思う。
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植山悦行先生、お誕生日おめでとうございます!!!

2010-04-28 23:51:28 | 男性棋士
きょう4月28日は、植山悦行先生のお誕生日。おめでとうございます!!
昨年度から1年間に限り、いつも将棋でお世話になっている先生の誕生日に、独立したエントリを立てて、お祝いをさせていただいた。ただ昨年の植山先生の誕生日だけうっかりしていて、お祝いを述べ損ねた。
だから今月に入ってからは28日に注意を払っていたのだが、きょうになったらすっかり忘れていて、LPSA金曜サロンのI氏から連絡をもらって、あっ!! と仰天した始末であった。
というわけで、ほとんど29日になりそうだが、まだ28日である。植山先生53歳のお誕生日に、あらためてお祝いを申し上げます。
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金曜サロン・中倉宏美女流二段⑦

2010-04-28 00:11:36 | LPSA金曜サロン
きのう27日(火)の日本テレビ系「火曜サプライズ」は、SPEEDとウエンツ瑛士の「沖縄想い出めぐり」。SPEEDの中では、昔は今井絵理子のファンだったが、現在は新垣仁絵のファンである。彼女はグループ最年長ながら、控えめにダンスとコーラスをこなしているところがよい。番組ではおもに国際通りを散策していたが、観ていた私も懐かしくなった。

3月5日のLPSA金曜サロンは、昼が中倉宏美女流二段、夜は中井広恵女流六段の担当だった。今回は「ヒロヒロコンビ」というところか。
きょうは中倉女流二段との指導対局を振り返る。平手では12局目。2日前の当ブログで、神田真由美女流二段との戦型はバラエティに富んでいるという意味のことを書いたが、中倉女流二段とのそれは対照的で、必ずどちらかが三間に飛車を振る。中倉女流二段が6回、私が4回(あとの1回は私の四間飛車)である。
居飛車側の対策も徹底していて、中倉女流二段は穴熊、私は☗5七銀左からの急戦がほとんどだ。毎回指定局面もナンなので、今回は初手☗5六歩と指した。
中倉女流二段☖3四歩に☗5八飛。一応ゴキゲン中飛車を目指したが、この出だしは、女流棋士との指導対局はもちろん、一般の棋客相手でもちょっと記憶にないほど、久し振りであった。中倉女流二段には、最近よく負かされている。本局は扇子サイン勝負ではないが、必勝を期して臨んだのは言うまでもない。
中倉女流二段はここでも穴熊に潜る。私は☗6五銀と出たあと☗5五歩と合わせ、攻勢に出た。以下私は☗7二成銀と飛車を取り、中倉女流二段は☖5五銀と角を取る。さらに数手進んだ局面の符号を、以下に記してみよう。

上手・中倉女流二段:1一王、1二香、1三歩、2一桂、2二銀、2三歩、2四馬、3二金、3三角、3四歩、4二金、5五銀、8五歩、9三香、9四歩 持駒:なし
下手・一公:1五歩、1九香、2七歩、2八玉、2九桂、3六歩、3七銀、4五歩、4九飛、5八金、6五竜、6七歩、7二成銀、7六歩、7八金、8七歩、8九桂、9七歩、9九香 持駒:桂、歩5

中倉女流二段が露骨に☖5七角と打ちこんだ手に対し、私は4八の飛車を☗4九飛と引き、☖2四角成に5四の竜で☗6五竜と桂を外した局面である。符号を書いていて最近思うのは、大駒、小駒に関係なく、駒数の多い方が単純に優勢ではないか、ということだ。
この局面でいえば、中倉女流二段の15枚に、私の25枚になる。こちらは7二に成銀が遊んでいるが、桂と歩を4枚、得をしている。ここでは上手の攻めが切れていると思った。私は次に☗4四桂が狙いだ。
ところが本譜は、ここから意外な展開を見せる。
以下の指し手。☖3五歩☗同歩☖同馬☗3六歩☖5三馬☗2五桂☖6四銀☗3三桂成☖6五銀…。
☖3五歩に、すぐに☗4四桂と打てばよかったのだが、私はゆうゆうと☗同歩。しかし☖同馬☗3六歩に☖5三馬と、1歩を手駒にされたうえ、1手で☖5三馬と展開されては面白くなかった。狙いの☗2五桂に、取れそうだった☖5五銀を☖6四銀と活用されて、ちょっと様子がおかしくなってきた。
☗3三桂成と切りこんだものの、構わず☖6五銀と竜を取られ、もう形勢に差がなくなっていることに愕然とした。以下は16手後に投了。いま並べ返して、あらためて悔しさが募ってきたので、自戒の意味もこめて、投了図の符号も記しておこう。

上手・中倉女流二段:1一王、1二香、1三歩、2一桂、2二銀、2三歩、2五桂、3一金、4二歩、6五銀、6九飛、9三香、9四歩 持駒:金、歩
下手・一公:1五歩、1九香、2七歩、2八玉、2九香、4四歩、4六銀、4七飛、5八金、6七歩、7六歩、7八金、8七歩、8五馬、8七歩、8九桂、9七歩、9九香 持駒:角、歩6

☖6九飛と打ちこんだところ。上手は☖8九飛成と桂を取っての☖3六桂や、☖5六金、☖5六銀、☖3六金など、指したい手がいくつもある。
下手は角得なのだが、☗8五馬が泣いている。☗4一角~☗8五角成がなんでもなかった。
中倉女流二段に将棋を教えてもらいたいのはヤマヤマだが、これ以上受けても一手一手。急転直下の展開にも呆れ、たまらず投了した、というわけだった。
最初に挙げた局面では、絶対にこちらのほうがいい。それを勝ち切れなかったところに、自分の弱さを感じる。まだまだ勉強が足りないと痛感した一局だった。
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金曜サロン・島井咲緒里女流初段②

2010-04-27 00:33:32 | LPSA金曜サロン
2月26日のLPSA金曜サロン、夜は島井咲緒里女流初段の担当だった。
島井女流初段のイメージカラーはブルー。この日もブルー系の服を召し、よく似合っていた。
島井女流初段は昨年の金曜サロンの担当はなかったが、一昨年は2ヶ月に1度の登場だった。今年はここまで月に1度の登場で、体力的にはすっかり快復したと見てよい。あとは公式戦での勝利だ。
指導対局に入る。本局の前まで、扇子サイン勝負には9名のサインが入っており、これはコンプリートを懸けた一局だった。
島井女流初段の四間飛車に、私の採った作戦は棒銀。持久戦も目指してみたいが、夜は会員も多いので、急戦で早く決着をつけたいという意味もあった。ただ、棒銀だって破壊力抜群である。私が必勝態勢で臨んだのは言うまでもない。
「将棋世界」の棒銀戦法の付録だったか、☗3五銀と突く前に☗4六歩が必要、と書いてあった気がする。本譜は先に☗4六歩と突いてから☗3七銀~☗2六銀と出たので、これは問題ない。しかし☗3五歩に堂々と☖4五歩と突かれ、焦った。
島井女流初段は☖3二銀型なので、☗3三角成には形よく☖同銀と取れ、4筋から動く手もあり、これは上手十分。ということは、付録では☖4三銀型だったのだろう。このあたりは急所の局面なのに、それをうろ覚えだったのはマズかった。勉強不足を猛省した。
このあと、☖6五桂~☖5七桂成で銀桂交換の駒損になったが、こちらも☖5三歩型の不備を衝いて、☗5五桂と金取りに利かし、☗2四飛と走る。以下数手進んだ局面の符号を以下に記してみよう。

上手・島井女流初段:1二香、1三歩、2一桂、2二歩、2八角、3六歩、5三歩、5四銀、6一金、6二飛、6四歩、7二銀、7三金、7四歩、8二王、8三歩、9一香、9四歩 持駒:銀、歩
下手・一公:1七歩、1九香、2九桂、3三歩、4二と、4四飛、5五桂、5六歩、5七銀、5八金、6七歩、6八金、7六歩、7八玉、8七歩、8九桂、9六歩、9九香 持駒:角、歩

☖2八角まで。下手は駒損ながら急所にと金ができており、十分になっていると思う。ここから☗4三桂成☖同銀☗同飛成☖1九角成☗5二銀☖7一金☗5一銀成☖6五歩…と進んだ。
局後の感想戦で島井女流初段は、「☗4三桂成では☗4三とと引いて、次の☗5三とを見せられる方がイヤだった」
と述べた。しかし☗4三とでは☖5五銀とこの地点で桂を取られ、☗同歩☖同角成の局面は、下手が難しいと思う。それより私が悔やんだのは☗5二銀で、こんなドン臭い手はなかった。☗5二銀では☗4一角と打ち、次の☗5二とが第一感だった。そこで☖5一銀の強防が気になったのだが、上手がこんなところへ駒を打つはずがなく、☗4一角なら下手が優位を持続できたと思う。
本譜は☖6五歩~☖6四飛から、☖2四飛→☖2九飛成→☖8九竜と、僻地の飛車に暴れられて、無念の投了となった。最後は「二人がかり」で終わってしまった感じだった。
島井女流初段は、感想戦を丁寧にやってくれる。
「☗2六銀・☗4六歩で☗3五歩の仕掛けはどうなんですかね。この前も愛ちゃん(渡部愛ツアー女子プロ)との将棋でそうなったんですけど、☖4五歩と飛車を捌く手があるから…」
「はあ…そうでしたねえ」
渡部ツアー女子プロとの将棋とは、LPSA内で独自に行われた、女流王将戦出場者戦のことである。島井女流初段の言葉はさらに続く。
「でも☗5五桂が☖5三歩型を咎めた手で、こちらも☖7三桂がないから、意外と厳しかったですね。ここではいい勝負になっているかもしれませんね。ううん…」
たしかにこのあたりが、本局の勝負所だったのだろう。しかし私はサインコンプリートの将棋を負けたので、島井女流初段のかわいらしい声もほとんど耳に入らず、ただただ呆然としていた。
「はあ…はあ…そうですね…。いや、ありがとうございました」
と、私は感想戦を切り上げる。ここが私の悪い所で、もし全国の島井ファンがこのやりとりを読んだら、何て不遜なやつ…とマユを顰めることだろう。
島井女流初段には、前局に続いての敗戦。アマがプロに連敗するのは当たり前のことだが、島井女流初段は完全復調、を感じた一局だった。
コメント (13)
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