きのうのLPSA金曜サロンは、今年度から実施している「第5金曜日特別企画」。4月に続いて第2回目となる今回は、「蛸島彰子スペシャル」。
午後2時~5時30分までは指導対局。5時30分~6時が自戦解説。6時からは「20分切れ負け・早指しトーナメント戦」の大会審判長というスケジュールである。丸一日、蛸島女流五段が担当してくださるというわけだ。
きのうサロンに入ったのは3時50分。と、いきなり蛸島女流五段が視界に入って、驚いた。
今回の指導対局はひとりなので、出入口のすぐ先にある「2部」の対局スペースに、蛸島女流五段がいらしたのだ。ちなみに「1部」の指導対局スペースは、6時からのトーナメント戦に備え、テーブルはふつうに並べられていた。臨機応変にレイアウトを変えられるのは、駒込サロンならではである。
対局者の中に、金曜サロン会員番号「1」の、Hi氏の顔が見えた。かなり久しぶりだ。R氏の顔も見える。やはり蛸島女流五段お目当てであろう。いつも見えない会員が見えるだけでも、企画した甲斐があるというものだろう。
R氏とリーグ戦を指したあと、4時40分ごろ、蛸島女流五段との指導対局。私が金曜サロンに訪れるようになったのは、2年前の1dayトーナメント「けやきカップ」で、蛸島女流五段に指導対局を受けた際、「ぜひ駒込サロンにお越しください」と誘われたたから。もしあの一言がなかったら、私はサロンには行っていなかった。
あれから2年余、指導対局に見合ったおカネは払ってきたので、そこはギブアンドテイクだが、住む世界の違う女流棋士の方々に、顔を覚えていただけたのは、ありがたいと思っている。
将棋は蛸島女流五段の「中飛車」。蛸島女流五段は、私が将棋に熱中し始めたころは、NHK杯将棋トーナメントの棋譜読み上げをされていた。女流棋士第1号である、その蛸島女流五段の中飛車を体感できるとは、感激ひとしおである。
将棋は中盤まで私が優勢だったが、☖3七角の飛車金両取りに、☗5五金と☖5四飛取りにグイッと出たら、☖7四飛と王手で逃げられ、☖2八角成と飛車をただで取られてしまった。
いつもならここで戦意喪失、というところだが、この将棋も扇子サインがかかっており、簡単に投げるわけにはいかない。
幸い、思ったほど差は開いていなかったようで、なにより多面指しのハンデが大きく、徐々に形勢を回復。最後は蛸島玉を即詰みに討ち取り、うれしいサインゲットとなった。
定刻を20分ほど遅れた5時50分ごろ、蛸島女流五段の自戦解説が始まる。教材は女流名人位戦B級リーグの、中村桃子女流1級戦。途中、「次の1手クイズ」を2回挟み、和んだ空気の中、解説は進行してゆく。女流棋士生活36年、そのスタイルはさすがに堂に入ったもので、LPSAの若手女流棋士とくらべると、話に安定感がある。
将棋は蛸島女流五段らしい手厚い指し回しで、快勝だった。
そのあと、扇子にサインを頂戴する。一文字一文字、丁寧に署名してくださった。うれしい。石橋幸緒天河は別格として、LPSA一の達筆だと思った。
6時20分ごろからは、20分切れ負けのトーナメント戦。切れ負けの将棋は指したことがないので、勝手が分からない。スタッフ氏に切れ負け戦の心得を聞くと、
「(持ち時間が20分の場合)残り10分になったら、そこからは秒読みのつもりで指したほうがいいです」
と言われた。
なるほど、と思うが、相手も切れ負けの将棋は初めてのようで、序盤から指運勝負のような早指しになってしまった。結果は私の勝ち。消費時間は相手が7分足らず、私が4分足らず。お互い、ほとんど手を読んでいなかったのではないか。
2回戦はなぜか不戦勝で、その間、先週会員になったTa氏と練習将棋。
迎えた決勝戦Bは、Y氏との香落ち戦(私が上手)。香落ち戦は、サロンでは上手圧勝なので、この手合いは滅多にない。しかしY氏は香落ち戦の愛好者で、しかも私とはいつも激戦になる。
この将棋は序盤私がポイントを稼いだが、Y氏も成り駒を作ってヒタヒタ迫る。時間は私がだいぶ残しているから、自然に指せば勝ちそうなのだが、なぜか私も時間に追われているような気がして、局後蛸島女流五段にも指摘されたのだが、☖3五歩とか☖3七馬とか、一手パスを連発してしまう。終盤に近いところで、こんな手を指しては逆転される。
以下はY氏の端攻めが存外厳しく、最後は恐らく負けていたと思う。
という書き方をしたということは、私が勝ったということだ。しかも相手の時間切れでの勝利。なんだか釈然としなかった。
将棋はやはり、相手玉を詰まさなければ、面白くない。もし次回も早指しトーナメントを行う機会があったら、持ち時間を最初から10分とかに短くして、30秒の秒読みをつけたほうがいいと思う。
蛸島女流五段は終始柔和なお顔で、金曜サロン初登板とは思えないほど、会員とうち解けていた。金曜日はふだんお稽古があり、サロンへの登板は叶わないらしいが、また私たちに指導対局をいただければ、ありがたいと思う。
午後2時~5時30分までは指導対局。5時30分~6時が自戦解説。6時からは「20分切れ負け・早指しトーナメント戦」の大会審判長というスケジュールである。丸一日、蛸島女流五段が担当してくださるというわけだ。
きのうサロンに入ったのは3時50分。と、いきなり蛸島女流五段が視界に入って、驚いた。
今回の指導対局はひとりなので、出入口のすぐ先にある「2部」の対局スペースに、蛸島女流五段がいらしたのだ。ちなみに「1部」の指導対局スペースは、6時からのトーナメント戦に備え、テーブルはふつうに並べられていた。臨機応変にレイアウトを変えられるのは、駒込サロンならではである。
対局者の中に、金曜サロン会員番号「1」の、Hi氏の顔が見えた。かなり久しぶりだ。R氏の顔も見える。やはり蛸島女流五段お目当てであろう。いつも見えない会員が見えるだけでも、企画した甲斐があるというものだろう。
R氏とリーグ戦を指したあと、4時40分ごろ、蛸島女流五段との指導対局。私が金曜サロンに訪れるようになったのは、2年前の1dayトーナメント「けやきカップ」で、蛸島女流五段に指導対局を受けた際、「ぜひ駒込サロンにお越しください」と誘われたたから。もしあの一言がなかったら、私はサロンには行っていなかった。
あれから2年余、指導対局に見合ったおカネは払ってきたので、そこはギブアンドテイクだが、住む世界の違う女流棋士の方々に、顔を覚えていただけたのは、ありがたいと思っている。
将棋は蛸島女流五段の「中飛車」。蛸島女流五段は、私が将棋に熱中し始めたころは、NHK杯将棋トーナメントの棋譜読み上げをされていた。女流棋士第1号である、その蛸島女流五段の中飛車を体感できるとは、感激ひとしおである。
将棋は中盤まで私が優勢だったが、☖3七角の飛車金両取りに、☗5五金と☖5四飛取りにグイッと出たら、☖7四飛と王手で逃げられ、☖2八角成と飛車をただで取られてしまった。
いつもならここで戦意喪失、というところだが、この将棋も扇子サインがかかっており、簡単に投げるわけにはいかない。
幸い、思ったほど差は開いていなかったようで、なにより多面指しのハンデが大きく、徐々に形勢を回復。最後は蛸島玉を即詰みに討ち取り、うれしいサインゲットとなった。
定刻を20分ほど遅れた5時50分ごろ、蛸島女流五段の自戦解説が始まる。教材は女流名人位戦B級リーグの、中村桃子女流1級戦。途中、「次の1手クイズ」を2回挟み、和んだ空気の中、解説は進行してゆく。女流棋士生活36年、そのスタイルはさすがに堂に入ったもので、LPSAの若手女流棋士とくらべると、話に安定感がある。
将棋は蛸島女流五段らしい手厚い指し回しで、快勝だった。
そのあと、扇子にサインを頂戴する。一文字一文字、丁寧に署名してくださった。うれしい。石橋幸緒天河は別格として、LPSA一の達筆だと思った。
6時20分ごろからは、20分切れ負けのトーナメント戦。切れ負けの将棋は指したことがないので、勝手が分からない。スタッフ氏に切れ負け戦の心得を聞くと、
「(持ち時間が20分の場合)残り10分になったら、そこからは秒読みのつもりで指したほうがいいです」
と言われた。
なるほど、と思うが、相手も切れ負けの将棋は初めてのようで、序盤から指運勝負のような早指しになってしまった。結果は私の勝ち。消費時間は相手が7分足らず、私が4分足らず。お互い、ほとんど手を読んでいなかったのではないか。
2回戦はなぜか不戦勝で、その間、先週会員になったTa氏と練習将棋。
迎えた決勝戦Bは、Y氏との香落ち戦(私が上手)。香落ち戦は、サロンでは上手圧勝なので、この手合いは滅多にない。しかしY氏は香落ち戦の愛好者で、しかも私とはいつも激戦になる。
この将棋は序盤私がポイントを稼いだが、Y氏も成り駒を作ってヒタヒタ迫る。時間は私がだいぶ残しているから、自然に指せば勝ちそうなのだが、なぜか私も時間に追われているような気がして、局後蛸島女流五段にも指摘されたのだが、☖3五歩とか☖3七馬とか、一手パスを連発してしまう。終盤に近いところで、こんな手を指しては逆転される。
以下はY氏の端攻めが存外厳しく、最後は恐らく負けていたと思う。
という書き方をしたということは、私が勝ったということだ。しかも相手の時間切れでの勝利。なんだか釈然としなかった。
将棋はやはり、相手玉を詰まさなければ、面白くない。もし次回も早指しトーナメントを行う機会があったら、持ち時間を最初から10分とかに短くして、30秒の秒読みをつけたほうがいいと思う。
蛸島女流五段は終始柔和なお顔で、金曜サロン初登板とは思えないほど、会員とうち解けていた。金曜日はふだんお稽古があり、サロンへの登板は叶わないらしいが、また私たちに指導対局をいただければ、ありがたいと思う。