パーフェクト室谷由紀女流初段は、桜色のブラウスに同色のカーディガンを羽織り、スカートはミニだった。
室谷女流初段が美形といっても、しょせんは女流棋士。本職の女優やモデルには敵わないだろう、とほんの一瞬思ったときもあったが、11か月ぶりに拝見する室谷女流初段は、さらに美しくなっていた。大駒一枚違うというか格が違うというか、ちょっともう、神々しいまでの美しさである。
室谷女流初段、もしこの世に女流棋士という職業がなくっても、芸能界に入って生きていったに違いない。AKB48も当然フリーパス。総選挙では首位争いをしていただろうし、もしグラビアアイドルをやったなら、毎週どこかの雑誌で、巻頭グラビアを飾っていただろう。
その室谷女流初段、私の女流棋士ファンランキングでは2位である。2位!? ダントツの1位じゃないのか!? あっ、1位は中井広恵女流六段か…。そうか…。そうなのか…。
室谷女流初段には、お姉さんとどちらが将棋が強いですか? 対戦成績はどうですか? という質問が飛んだ。
回答は、お互い自分が強いと思っている、だった。将棋のお誘いはお姉さんからメールで来るそうで、同じ屋根の下に住んでいるのに、わざわざ通信機能を使うところが今風だ。室谷女流初段も、毎回戦いに応じると思いきや、「眠たいから」と断ることもあるそうだ。
か、かわいい…。かわいすぎる!! ちょっとこれ、LPSAの女流棋士が束でかかっても、敵わない感じである。
室谷女流初段、もはや女流棋界に敵なし。これからは世界に向けてはばたいていってもらいたい。
続いて貞升南女流1級にバトンタッチ。先日のニコニコ動画、加藤一二三九段の聞き手はどうだったか? という話。
最後は早水千紗女流二段。早水女流二段は玉が薄い将棋が多いが、玉を囲うのがキライですか? という質問が飛んだ。
盛り上がってきたところで、ちょうど時間となった。ステージに最初から最後までいたのは山田久美女流三段だったが、その如才ない司会進行に感心した。
公開抽選会は午後4時半から。レイアウトの変更があるので、私たちは一時抽選会場を離れることになった。
Fuj氏といっしょに1階のマクドナルドへ降りて、コーヒーブレイク。Fuj氏は手製のトーナメント表を作り、シード選手、一般選手、チャレンジマッチ勝ち上がり組などを、一覧表にしてきていた。
Fuj氏の将棋バカぶりには大いに敬意を表するが、彼はちょっと常軌を逸していて、例えばこんな一覧表を、ふつうの将棋ファンは作らない。
そうしてFuj氏は、誰々は今期負ければチャレンジマッチ行きだとか、アマチュアの誰々は期待できるとか、誰々は懸賞金が多くなるだろうとか熱く語るのだが、それが私には少々うっとうしいのだ。
私の場合は、同じ女流棋士の話でもちょっと違って、容姿とか男関係のほうに重きを置いている。だから話が噛みあわないのである。今回だってFuj氏は、目の前でトーナメント表が出来上がっていくさまを見るのが楽しいのだろうが、私の目的はただひとつ、室谷由紀ちゃんか山口恵梨子ちゃんの色紙をゲットすること、これしかないのだ。
時刻は4時18分。色紙ゲットの戦いはすでに始まっている。私は18日生まれなので、「18」をラッキーナンバーにしている。この時間まで待って、私(たち)はマクドナルドを出た。
2階の抽選会場に戻る。整理券はFuj氏が42番、私が43番だった。「43」は、私の学生時代の学生番号の下2ケタが「43」だったので、好きな数字だ。現在中井女流六段が43歳、というのもいい。
とはいえこの時間で43人とは、抽選参加者が少なすぎないか?
きょうは、名人戦最終局の第2日目があてられていた。女流棋士会でも解説会を用意していて、それがあれば、もっと客が来ていただろう。
余談ながら2年前の抽選会はその名人戦があり、勝又清和教授の解説を拝聴した。私の横にはなぜか加賀さやかさんが座り、ドキドキしながら、それでいて妙に落ち着くという、得難い経験をしたものだった。
話を現在に戻して、会場左後方の席には、WパパとKub氏がいた。Wパパの娘さんはこのたびチャレンジマッチを勝ち抜き、めでたく一斉予選参戦を決めた。父としてはいても立ってもいられず、様子を見に来たのだろう。しかし整理券は受け取らなかったそうだ。
ほかにジョナ研メンバーは見当たらず。私たちは彼らの前に座った。
バトルロイヤル風間氏が入室。整理券をもらっている。私は目礼をした。しかしバトル氏、「週刊将棋」に連載を持っているのに、どうして一般客に混じって来るのか分からない。
定刻の4時半になり、本日参加の女流棋士が入場した。左右に分かれて座る。
向かって左、前列の左から、中倉彰子女流初段、島井咲緒里女流二段、中倉宏美女流二段、石橋幸緒女流四段、中井女流六段、千葉涼子女流四段、矢内理絵子女流四段。
後列は左から、渡部愛アマ、中村桃子女流1級、野田澤彩乃女流1級、室谷女流初段、安食総子(ふさこ)女流初段、中村真梨花女流二段。
向かって右、前列の左から甲斐智美女流四段、山田久美女流三段、高群佐知子女流三段、竹部さゆり女流三段、古河彩子女流二段、早水女流二段。
後列は左から、藤田綾女流初段、井道千尋女流初段、北尾まどか女流初段、貞升女流1級、渡辺弥生女流1級。
参加女流棋士は全体の約半分だが、豪華である。向かって左のシマは、LPSAグループの中に女流棋士会が混じっている形だ。室谷女流初段がこの位置からはバッチリ見える。この女流棋士会の7人だけでもLPSAに移籍してくれれば、女流棋界の勢力地図は逆転するのだが、それは天地がひっくり返ってもあり得ない話だ。
郷田真隆棋王、上田初美女王も入場。北島忠雄理事もあとに続いた。
マイナビ女子オープンの責任担当者(女性)が開会の辞を述べた。続いて司会進行のA氏が矢内女流四段にマイクを向ける。
矢内「ついに一斉予選公開抽選会に、参加することになってしまいました…」
観客が苦笑し、いよいよ抽選会の開始である。
ちなみに今年の整理券は、57番まで出た。100番(人)くらいは覚悟していたから、この数字は意外である。私たちの引いたクジで、女流棋士の運命が決まるのだ。いくら平日とはいえ、もう少し人が集まってもよかったのではないか。
今回も4人一組の12ブロックに分けられる。シード選手(前期の本戦出場者から、ベスト4を引いた)12人は、すべて左端に位置する。その相手と、もう片方の組の左側はすべて一般参加選手で、24人。さらに第12ブロックの右側も一般参加選手で、これで計25人となる。
右端には、チャレンジマッチの勝ち上がり組が9人。第6、7ブロックは奨励会員。これで計48人となる。なお奨励会員の色紙はなく、その代わりに上田女王のそれが入っている、とのこと。
さらに植村真理女流三段は今回も色紙を提供せず、その代わりに植村女流三段推奨の棋書と、上田女王の色紙が提供されるとのこと。植村女流三段は、どうしようもない。
まず、矢内女流四段が四角い箱から整理券番号を引く。「57」だった。57番の整理券を持った人が前に出て、「シード」の山から、任意の封筒を1枚取る。係の人が色紙を取り出すと、それは石橋女流四段の揮毫だった。
次は反対側に座っている甲斐女流四段が整理券を引いて…という具合に、儀式が進行する。
私は、室谷女流初段か山口女流初段の色紙を引くイメージを、頭の中にひたすら描いていた。
(7月2日につづく)
室谷女流初段が美形といっても、しょせんは女流棋士。本職の女優やモデルには敵わないだろう、とほんの一瞬思ったときもあったが、11か月ぶりに拝見する室谷女流初段は、さらに美しくなっていた。大駒一枚違うというか格が違うというか、ちょっともう、神々しいまでの美しさである。
室谷女流初段、もしこの世に女流棋士という職業がなくっても、芸能界に入って生きていったに違いない。AKB48も当然フリーパス。総選挙では首位争いをしていただろうし、もしグラビアアイドルをやったなら、毎週どこかの雑誌で、巻頭グラビアを飾っていただろう。
その室谷女流初段、私の女流棋士ファンランキングでは2位である。2位!? ダントツの1位じゃないのか!? あっ、1位は中井広恵女流六段か…。そうか…。そうなのか…。
室谷女流初段には、お姉さんとどちらが将棋が強いですか? 対戦成績はどうですか? という質問が飛んだ。
回答は、お互い自分が強いと思っている、だった。将棋のお誘いはお姉さんからメールで来るそうで、同じ屋根の下に住んでいるのに、わざわざ通信機能を使うところが今風だ。室谷女流初段も、毎回戦いに応じると思いきや、「眠たいから」と断ることもあるそうだ。
か、かわいい…。かわいすぎる!! ちょっとこれ、LPSAの女流棋士が束でかかっても、敵わない感じである。
室谷女流初段、もはや女流棋界に敵なし。これからは世界に向けてはばたいていってもらいたい。
続いて貞升南女流1級にバトンタッチ。先日のニコニコ動画、加藤一二三九段の聞き手はどうだったか? という話。
最後は早水千紗女流二段。早水女流二段は玉が薄い将棋が多いが、玉を囲うのがキライですか? という質問が飛んだ。
盛り上がってきたところで、ちょうど時間となった。ステージに最初から最後までいたのは山田久美女流三段だったが、その如才ない司会進行に感心した。
公開抽選会は午後4時半から。レイアウトの変更があるので、私たちは一時抽選会場を離れることになった。
Fuj氏といっしょに1階のマクドナルドへ降りて、コーヒーブレイク。Fuj氏は手製のトーナメント表を作り、シード選手、一般選手、チャレンジマッチ勝ち上がり組などを、一覧表にしてきていた。
Fuj氏の将棋バカぶりには大いに敬意を表するが、彼はちょっと常軌を逸していて、例えばこんな一覧表を、ふつうの将棋ファンは作らない。
そうしてFuj氏は、誰々は今期負ければチャレンジマッチ行きだとか、アマチュアの誰々は期待できるとか、誰々は懸賞金が多くなるだろうとか熱く語るのだが、それが私には少々うっとうしいのだ。
私の場合は、同じ女流棋士の話でもちょっと違って、容姿とか男関係のほうに重きを置いている。だから話が噛みあわないのである。今回だってFuj氏は、目の前でトーナメント表が出来上がっていくさまを見るのが楽しいのだろうが、私の目的はただひとつ、室谷由紀ちゃんか山口恵梨子ちゃんの色紙をゲットすること、これしかないのだ。
時刻は4時18分。色紙ゲットの戦いはすでに始まっている。私は18日生まれなので、「18」をラッキーナンバーにしている。この時間まで待って、私(たち)はマクドナルドを出た。
2階の抽選会場に戻る。整理券はFuj氏が42番、私が43番だった。「43」は、私の学生時代の学生番号の下2ケタが「43」だったので、好きな数字だ。現在中井女流六段が43歳、というのもいい。
とはいえこの時間で43人とは、抽選参加者が少なすぎないか?
きょうは、名人戦最終局の第2日目があてられていた。女流棋士会でも解説会を用意していて、それがあれば、もっと客が来ていただろう。
余談ながら2年前の抽選会はその名人戦があり、勝又清和教授の解説を拝聴した。私の横にはなぜか加賀さやかさんが座り、ドキドキしながら、それでいて妙に落ち着くという、得難い経験をしたものだった。
話を現在に戻して、会場左後方の席には、WパパとKub氏がいた。Wパパの娘さんはこのたびチャレンジマッチを勝ち抜き、めでたく一斉予選参戦を決めた。父としてはいても立ってもいられず、様子を見に来たのだろう。しかし整理券は受け取らなかったそうだ。
ほかにジョナ研メンバーは見当たらず。私たちは彼らの前に座った。
バトルロイヤル風間氏が入室。整理券をもらっている。私は目礼をした。しかしバトル氏、「週刊将棋」に連載を持っているのに、どうして一般客に混じって来るのか分からない。
定刻の4時半になり、本日参加の女流棋士が入場した。左右に分かれて座る。
向かって左、前列の左から、中倉彰子女流初段、島井咲緒里女流二段、中倉宏美女流二段、石橋幸緒女流四段、中井女流六段、千葉涼子女流四段、矢内理絵子女流四段。
後列は左から、渡部愛アマ、中村桃子女流1級、野田澤彩乃女流1級、室谷女流初段、安食総子(ふさこ)女流初段、中村真梨花女流二段。
向かって右、前列の左から甲斐智美女流四段、山田久美女流三段、高群佐知子女流三段、竹部さゆり女流三段、古河彩子女流二段、早水女流二段。
後列は左から、藤田綾女流初段、井道千尋女流初段、北尾まどか女流初段、貞升女流1級、渡辺弥生女流1級。
参加女流棋士は全体の約半分だが、豪華である。向かって左のシマは、LPSAグループの中に女流棋士会が混じっている形だ。室谷女流初段がこの位置からはバッチリ見える。この女流棋士会の7人だけでもLPSAに移籍してくれれば、女流棋界の勢力地図は逆転するのだが、それは天地がひっくり返ってもあり得ない話だ。
郷田真隆棋王、上田初美女王も入場。北島忠雄理事もあとに続いた。
マイナビ女子オープンの責任担当者(女性)が開会の辞を述べた。続いて司会進行のA氏が矢内女流四段にマイクを向ける。
矢内「ついに一斉予選公開抽選会に、参加することになってしまいました…」
観客が苦笑し、いよいよ抽選会の開始である。
ちなみに今年の整理券は、57番まで出た。100番(人)くらいは覚悟していたから、この数字は意外である。私たちの引いたクジで、女流棋士の運命が決まるのだ。いくら平日とはいえ、もう少し人が集まってもよかったのではないか。
今回も4人一組の12ブロックに分けられる。シード選手(前期の本戦出場者から、ベスト4を引いた)12人は、すべて左端に位置する。その相手と、もう片方の組の左側はすべて一般参加選手で、24人。さらに第12ブロックの右側も一般参加選手で、これで計25人となる。
右端には、チャレンジマッチの勝ち上がり組が9人。第6、7ブロックは奨励会員。これで計48人となる。なお奨励会員の色紙はなく、その代わりに上田女王のそれが入っている、とのこと。
さらに植村真理女流三段は今回も色紙を提供せず、その代わりに植村女流三段推奨の棋書と、上田女王の色紙が提供されるとのこと。植村女流三段は、どうしようもない。
まず、矢内女流四段が四角い箱から整理券番号を引く。「57」だった。57番の整理券を持った人が前に出て、「シード」の山から、任意の封筒を1枚取る。係の人が色紙を取り出すと、それは石橋女流四段の揮毫だった。
次は反対側に座っている甲斐女流四段が整理券を引いて…という具合に、儀式が進行する。
私は、室谷女流初段か山口女流初段の色紙を引くイメージを、頭の中にひたすら描いていた。
(7月2日につづく)