一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

2010年・私の将棋10大ニュース

2010-12-31 01:02:26 | ランキング
今年も残すところあと1日となった。そこできょうは、「2010年・私の将棋10大ニュース」を書く。

第1位 植山悦行七段、LPSA金曜サロンの手合い係を卒業。(5月28日)
2008年4月に植山七段が金曜サロン手合い係に着任してから、植山七段は金曜サロンの顔になった。会員のみんなが、植山七段を慕っていた。
そんな植山七段が今年5月、惜しまれつつ手合い係を卒業した。何かが終わった気がした。

第2位 LPSA指し初め式で、船戸陽子女流二段と手合わせする。(1月4日)
指し初め式に招ばれただけで光栄だが、指し初め将棋では「私が勝手に選ぶ女流棋士ファンランキング・第1位」の船戸女流二段と手合わせすることができ、新春から縁起のいい滑り出しとなった。
ファンランキング圏外にもかかわらず、私を指名してくれた石橋幸緒天河には、心から御礼を申し上げたい。

第3位 LPSA指し初め式で、中倉宏美女流二段の着物姿に放心する。(1月4日)
同じく指し初め式では、中倉女流二段が純白の着物姿で登場した。これがまことに艶やかで、中倉女流二段のあまりの美しさに、私は目を奪われっぱなしだった。
もちろんほかにも着物の女流棋士はいたが、ほとんど目に入らなかった。後日中倉女流姉妹のブログに宏美女流二段の着物姿がアップされたが、数時間後には、姉妹の画像に差し替えられていた。ピンの画像を保存しておかなかったことが、いまだに悔やまれる。

第4位 林葉直子さんを生で拝見する。(5月22日)
林葉直子さんといえば、私ぐらいの年代では永遠のヒロインで、その存在感は室谷由紀女流1級や山口恵梨子女流初段が束になっても敵わない。里見香奈女流名人も、林葉さんの敵ではない。林葉ブランドとは、そのくらいのものである。
そんな林葉さんを私は今回、将棋ペンクラブ関東交流会で拝見することができた。将棋ペンクラブはおカネがない。原稿料を払うカネはない、幹事に出す手当もないという貧乏団体だが、ときどきスゴイことをやる。
初めて生で見た林葉さんは、痩せていて元気がなかったが、その妖艶さは凄かった。圧倒される。近寄りがたい雰囲気がある。そんな感じだった。
林葉さんが帰るとき、私は林葉さんが表紙を飾った20年以上も前の「将棋マガジン」(の表紙)を持参し、サインをしていただいた。このときの感激は一生忘れないだろう。
林葉直子の前に林葉直子なし。林葉直子の後に林葉直子なし。林葉さんは、過去とはスッパリ縁を切って、また将棋界に戻ってきてもらいたい。

第5位 マイナビ女子オープン・一斉予選対局を堪能する。(7月17日)
50名近くの女流棋士の真剣勝負を1日で見られるという、贅沢なイベントである。いまではすっかり夏の風物詩となり、今年も大いに堪能させていただいた。
今年は現役女子高生の室谷由紀女流3級が予選を通過し、一気に女流1級に駆け上がった。今期は惜しくも本戦で姿を消したが、来年の一斉対局では、またナンチャッテ制服を着用して、由紀旋風を巻き起こしてもらいたい。

第6位 LPSA移転、芝浦サロンのシステムが変わる。(10月)
10月、LPSAが駒込から芝浦に移転した。サロンはいままでより広くなり、事務所とも一体化したから、いいことづくめだ。
しかしそれは経営側の見解であって、サロン会員は全員が恩恵にあずかったわけではない。私は片道で20分余計にかかるようになったし、サロンへの出費も多くなった。来年のスタンスをどうするかは、思案中である。

第7位 中井広恵女流六段企画、植山悦行七段、大野八一雄七段同行の将棋合宿に参加する。(10月30日・31日)
舞台は「信濃わらび山荘」。中井女流六段が蕨市の教育委員を務めている関係で、蕨市が運営するこの地が選ばれた。1泊2日といっても移動時間を考えると正味1日だったが、初日は深夜3時すぎまで将棋を指し、朝は食事後にすぐ将棋。まさに将棋三昧のひとときだった。
参加の(女流)棋士は、利益なしの将棋普及だったと人伝に聞いた。その熱意には頭が下がる。第2回も行われるなら、喜んで参加したい。

第8位 第4期マイナビ女子オープン・予選組み合わせ抽選会で、中村桃子女流1級の色紙を引き当てる。(5月19日)
これも恒例となった、組み合わせ抽選会である。2回目となる今回は知名度も増して、色紙当選の競争率は約3倍の狭き門となった。
私の整理券番号は終盤まで引かれなかったが、残り3人というところで、宇治正子女流三段が、私の番号を引いてくれた。宇治女流三段は、隠れた殊勲者である。
私が色紙を引いた中村女流1級は、健闘虚しく予選1回戦で敗れ、来期のチャレンジマッチ行きが決定した。しかし中村女流1級は実力者である。チャレンジマッチは軽く突破して、予選でもいい将棋を見せてくれるだろう。

第9位 マドンナの公式戦18連勝を、焼き肉パーティーで祝う。(7月31日)
マドンナを誘っての焼き肉パーティーは、マドンナが15連勝したかしないかのころに計画された。それ以後マドンナの連勝が止まっていたらシラけた会になったが、幸いパーティー直前に新記録の18連勝を達成し、絶好のタイミングで開くことができた。
私はマドンナとデュエットをさせていただいた。いまでもいい思い出である。

第10位 林葉直子さん、LPSA公認棋戦に登場。(7月28日)
このブログでは何度も呼びかけたが、ついに林葉直子さんが真剣勝負の場に立った。将棋への情熱を失い、将棋界を去った女性が再び脚光を浴びる。そんな夢が本当に叶ったのだ。
林葉さんを快く推薦してくれた日本レストランシステム様には、感謝の気持ちでいっぱいである。

次点 倉敷藤花戦を舞台にして、「勝手にマッカラン勝負」を行う。
LPSA所属女流棋士が倉敷藤花戦のトーナメントで好成績を取ったら、ウヰスキーのマッカランを差し上げましょう、というものである。
結果は、挑戦した12名がこちらの提示した条件をクリアできず、私の全勝となった。予想どおりとはいえ、カスリもしなかったのは情けない。来期はガンバッテもらいたい。

以上11コである。私は年賀状にも総合10大ニュースを書いているが(来年で28回目になる)、将棋関係のニュースは、本稿1位の「植山七段、LPSA金曜サロンの手合い係を卒業する」が3位に入ったのみである。総合1位も厳密にいえば将棋関連なのだが、プライベート色が濃いので、将棋の10大ニュースからは外した。

さて今年も女流棋士の皆さま、とりわけ船戸女流二段、中井女流六段には、かなりお世話になった。おふたりから見れば私は、相当な変態というかお邪魔虫だったはずだが、おふたりはそれをおくびにも出さず、ふつうに接してくださった。感謝に堪えない。
読者の皆さまも含め、今年もいろいろありがとうございました。よいお年を。
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第7回『将棋寄席』・楽しかった打ち上げ

2010-12-31 00:14:06 | 落語
注目していると、船戸陽子女流二段、中倉宏美女流二段が現われ、向かいに座った。これは…!! 夢じゃないだろうか。「私が勝手に選ぶ女流棋士ファンランキング」1位と4位の、そろい踏みである。いままで将棋ペンクラブの飲み会では席運が悪かったが、ここで一気に払拭した感じだ。
しかし中テーブル(掘りごたつ式)の定員は5名なのに、7名座っている。そこに桂扇生師匠まで加わったから、総勢8名になった。
まあ女流棋士がふたりも入っているのだから、その気持ちも分かる。しかし私が席を替わるのもヘンなのでそのまま居座り、グラスを足し、肩を寄せ合って?乾杯した。
こうして女流棋士と話せる絶好の機会が訪れたのだが、いざ実現するとビビッてしまい、話しかけることができない。もっともここはテーブルが広く、対面の女流棋士とは話しづらい。私はおもに、両隣のT氏やK江氏と話した。
鍋はモツ鍋。バブル時代に流行ったメニューで、なつかしい。グツグツ煮立ったころ、中倉女流二段がよそってくれた。昨年秋に北海道を旅行したとき、洞爺湖畔の食堂で中倉女流二段に釜めしをよそってもらう絵を夢想したが、小皿を持って私に差し出してくれる姿はそれとそっくりで、私はちょっと感動した。
1時間ぐらい経ったころか。船戸女流二段が席を移動した。なるべく多くの人と接したいという、船戸女流二段らしい配慮だ。
中倉女流二段が、
「この前の大沢さんの懇親会のブログ、『よ~ちゃん』って、陽子さんのことですよ」
と、間違いを指摘してくれる。
「あ、それは(すでに指摘してくれた人がいたんで)もう直しました」
中倉女流二段が私のブログを読んでくださっていることは知っているが、内容について語られると、やはり嬉しいものだ。
さらに聞くと、パフュームの髪型も、ウィッグではなく、自毛をまとめたものだったという。私は知らないうちに、いままで多くの間違いを平気で書いてきたと痛感する。誤字も多いし、信用の置けないブログであることは確かだ。
かなりの会員の席替えがあったが、私は不動である。最初決めた席からは、滅多に移動しない主義である。
「先生、いつだったか私がブログで、中倉先生が小雪に似ているって書いたんですけど、あれはマズかったでしょうか」
若干人がハケたので、中倉女流二段に問う。
「いえいえ、嬉しかったです。ワタシ友達に、大沢さんのブログを見せちゃいました」
ありがたい言葉である。
「卑弥呼、って書いたのはマズかったでしょうか」
「いえいえ」
中倉女流二段は笑って応える。さすがに心が広い。
「先生、1月20日の女流名人位戦、ガンバッテくださいよ。やっぱり女流名人リーグに入って毎月の対局が予定されてると、女流棋士、っていう感じになるでしょ?」
「そうですよねえ。がんばります」
中倉女流二段が力強く宣言すると、T氏が
「女流名人戦の予選決勝に相当するのは、昔の十段戦予選の決勝だったと思うんです。あれはリーグ入りすると、大山、米長、加藤らがいて、10局指せたんですから」
と言った。
「十段リーグですか。あれは2人しかリーグ入りできないんだから価値がありましたよねえ。強い人も、意外な人もリーグ入りした。安恵、石田…」
すかさず私が返す。
「土佐さん」
「…うん、土佐さん、有森」
「有森さんは強いでしょ」
「うん、そうですね。安恵も1局目で中原名人を破ったし…」
…あっ、いかん! 向かいに中倉女流二段がいるというのに、ついマニアックな話に走ってしまった。T氏が横にいるとどうもいけない。
三遊亭とん楽師匠がいらっしゃる。とん楽師匠は石立鉄男に似たナイス・ガイだが、話すのは意外にもこれが初めて。今回も最初は、顔と名前が一致しなかった。申し訳ない。
将棋ペンクラブに入ってありがたいと思うのは、その道の達人、ふだんならお話もできない方と気軽に話せることだ。今回も初形のテーブルメンバーでは、T氏と私以外の6名は、いずれも「先生」と呼ばれてもいい方だった。もっとも将棋の会では肩書なんて気にせず、お互いフランクに話せばいいのだ。
今回もとん楽師匠には、知る人ぞ知る名店を紹介していただいた。とん楽師匠に厚く御礼を申し上げたところで、お開きの時間になった。
女流棋士ふたりに言葉をいただく。中倉女流二段は、
「落語を生で聞いたのは初めてでしたが、とてもとてもとても楽しかった」
と語った。
船戸女流二段は
「落語に出ろと言われたから、最初は高座に上がるのかと思いました」
と言い、次は舞台に上がるのも吝かではない、という意味の言葉を続けた。
いまから来年のことを言うと鬼が笑うが、今年もあと1日だ。来年はゼヒ中倉女流二段と、あの舞台に上がってもらいたい。
最後は三本〆で幕。私にとっては落語よりも、打ち上げが楽しい将棋寄席だった。
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第7回『将棋寄席』・バトルロイヤル風間氏の似顔絵

2010-12-30 00:23:27 | 落語
28日(火)は、東京・浅草「木馬亭(もくばてい)」へ、「第7回・将棋寄席」を聞きに行った。
私は落語が「嫌いではない」という程度。だからおカネを出してまで聞きには行かないが、この寄席は将棋ペンクラブの会員が出演するので、楽しみにしていた。
開場は午後5時、開演5時25分。昨年は6時開演だったから1時間早い。今年は仕事を40分早く切り上げ、浅草に向かった。自営業の強みである。昨年は徒歩で向かったが、今年はバスを利用した。某女流棋士からいただいた定期券入れを早速使わせていただき、Suica(JR東日本が販売している集積回路カード)でピッとやる。ちょっと嬉しい。
木馬亭は分かりづらいところにあり何度行っても迷うが、今年はたまたま将棋寄席のチラシを持っていたので、路上の案内板と照らし合わせ、ロスなしで着いた。
時に5時3分。昨年は小屋130席が満席、立ち見にパイプ椅子も出るという有様だったので、早めに着けたのは僥倖だった。
木戸銭(2,000円・予約1,800円)を払って小屋に入ると、ほどなくT氏やY氏が木戸をくぐってきた。おふたりには昨年もお会いしている。
開演時間が迫ってきたが、客の入りは七分程度だ。昨年に比べてかなり閑散としていて戸惑うが、いま考えれば、開演時間が1時間早まったことと関係があるのかもしれない。
こうして5時25分、第7回・将棋寄席は開演した。
…と、以下の模様を詳しく書いてもいいのだが、めんどうなので端折る。昨年は湯川博士統括幹事の、「キミ、(「将棋ペン倶楽部」に、このレポートを)書いてよ。2ページ」の一言でレポートを書く羽目になり、妙な緊張感を持って落語を聞いたから、それに比べれば今年は気楽だ。
ここで今回の演者と出し物を、一応記しておこう。

落語『浮世床(うきよどこ)』 あっち亭こっち亭ATK58
落語『平林(ひらばやし)』 湯川一葉(湯川恵子)
創作落語『椎名の手』 木村家べんご志(木村晋介)
落語『時そば』 桂扇生
(仲入り)
上の空似顔絵問答 中倉宏美女流二段、船戸陽子女流二段 バトルロイヤル風間
落語『淀五郎(よどごろう)』 仏家シャベル(湯川博士)
(お囃子・恩田えり)

この中で注目すべきはバトルロイヤル風間氏による似顔絵問答だ。従来は観客のひとり(計3人)に高座に上がってもらい、バトル氏が即興で似顔絵を描く、というものである。しかし今年は趣向を変えて、女流棋士2人が似顔絵対象である。しかもその女流棋士が中倉女流二段、船戸女流二段という、私にとっては願ってもないメンツだ。ご丁寧なことに湯川統括幹事からも、「船戸さんが出ますのでお越しください」と、書状をいただいていた。
だが今回はバトル氏が日頃語っているように、苦手な美人相手である。美人は特徴が掴みにくく、描きづらいらしいのだ。事実バトル氏の筆による将棋寄席のチラシ(第2稿)には中倉・船戸両女流二段の似顔絵が挿入されていたが、船戸女流二段のそれは、お世辞にも似ているとは思えなかった。
しかし今回はモデルがすでに決まっている。本番でバトル氏がどう修正してくるか、そこが見どころでもあった。
桂扇生師匠の名人芸を堪能した後、いよいよバトル氏の出番である。
この日は特別ゲストとして渡辺明竜王も参加した。まずは中倉女流二段の登場である。バトル氏がハーレーの話を振って、それに中倉女流二段が応えるという図式になった。
短時間でできた似顔絵は、まずまず。しかしバトル氏には、不満の残る出来だったろう。ふだんは、オオーッ、と歓声を挙げるくらい、似ているからだ。
続いては船戸女流二段の登場である。中倉女流二段は白系の服だったが、船戸女流二段は全身黒系である。しかもミニスカート。抜群のプロポーションなので、年齢のわりに違和感がない。
話術に長けている船戸女流二段、ふつうにインタビューは受けないだろうなと思ったら案の定で、船戸女流二段がマイクを持つと、バトル氏に質問を投げかけた。
いつもと勝手が違って冷や汗をかくバトル氏。しかしここから先は書くのが憚られる。
結果から書くと、船戸女流二段の「3勝0敗」だった。バトル氏はサラッと似顔絵を描いたものの、「描き直させてください」と、2枚目に取りかかったのだ。
私はバトル氏の似顔絵問答をいままでに3回拝見しているが、こんな展開は初めてである。その2枚目もうまくいかず、何と3枚目に入った。しかしそれも本人は納得がいかず、ついにバトル氏のギブアップとなった。
これはある意味、すごい展開である。即興で似顔絵を描くバトル氏の技術は、世界でも通用すると私は信じている。そのバトル氏に満足いく似顔を描かせなかったのだから、これは船戸女流二段が自慢していいと思う。
渡辺竜王の似顔絵はそっくりだったが、バトル氏は船戸女流二段の件が尾を引いてか、打ちひしがれた様子だった。

8時すぎからは「魚民」で打ち上げ(3,500円)。定員は25人。仲入りのときに挙手して申し込むが、私も何とか定員内に入れたようだ。
魚民に入る途次、船戸女流二段、中倉女流二段に、「やっぱりおふたりは綺麗ですよねえ」と、本当のことを言う。
打ち上げ会場は地下2階で、ワンフロアすべて貸し切りだ。中テーブルが4つに大テーブルが1つだから、25人は余裕で入れる。
ここでは女流棋士と同じテーブルになるのが最上なのだろうが、私は「席運」が悪いので、それはハナから諦めている。適当な中テーブルに、一番手に座った。グラスが5つあるから、それが定員なのだろう。
左にT氏が座る。将棋ペンクラブ交流会の2次会や将棋大会後の飲み会など、不思議とT氏と隣合わせになることが多い。T氏は仲入りのときの抽選会で、湯川統括幹事の著書が当たった。いつもながら強運だ。対して最近の私は、運気が落ちている。
向かいの席はまだ空いている。さて、そこに誰が座ったか。
(つづく)
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クリスマスイブのLPSA芝浦サロン・セクシーダイナマイト

2010-12-29 18:41:04 | LPSA芝浦サロン
12月24日(金)・クリスマスイブ。
この日は女流棋士スーパーサロンで藤田綾女流初段に指導対局を仰ぐ予定だったが、2週間ぐらい前にドカドカッと注文(仕事)が入ってしまい、金曜日の昼は休めなくなった。
クリスマスイブに女子大生と将棋を指せる機会はなかなかなく、今年は絶好のチャンスだとフンでいたのだが、叶わなかった。
まあよい。午後6時からはLPSA芝浦サロンで船戸陽子女流二段との指導対局がある。その船戸女流二段、20日のマンデーレッスンSではサンタ仕様のいでたちだったが、芝浦サロンではどんなコーディネートを見せてくれるのか、楽しみにしていた。
6時少し前に入室する。船戸女流二段は指導対局の最中だった。パッと見はマンデーレッスンSのときと同じ装いだった。手合い係は大庭美樹女流初段。さっそく芝浦サロン3回目の回数券(15,000円で5回分。有効期間3ヶ月)を求める。芝浦に移転して月極め料金が廃止になったのにもかかわらず、「おかわり対局」を多用したから、おカネの出て行くペースが早い。来年も毎週芝浦サロンに通うかどうか、思案中である。
「Wさんは帰っちゃいましたよ」
船戸女流二段が残念そうに言う。W氏ら有志は、この日駒込ジョナサンで将棋談議に花を咲かせることになっていた。もちろん私も誘われたが、船戸女流二段が担当の日に、中途でサロンを抜け出すことは出来ない。しかもきょうはクリスマスイブである。もし駒込ジョナサン組の会員が誰も来なかったら、か、帰りに、ふ、船戸女流二段を、の、飲みに誘ってみようか、と考えてみる。
それにしてもW氏、芝浦リーグはクリスマスイブに戦おうと約束していたのに、見事に約束を破りやがった。まあ昼間に行けなくなった私に責任があるが、そんなに早く芝浦を発たなくてもいいじゃないかと思う。
「大沢さんも(このあと駒込へ)行くんですか?」
「いえいえ私は船戸先生と…」
飲みに行くつもりです、という言葉をぐっと飲み込む。
そんな船戸女流二段の「下半身」は、超ウルトラミニスカートだった。…というのは錯覚で、のちにショートパンツを着用していたことが分かったのだが、当初はミニスカートにしか見えなかった。
ストッキングはベージュで、素足に見える。マンデーレッスンSでは黒系だったから、ここでコーディネートの差別化を図ったようだ。
いやしかし、クリスマスイブに、素晴らしいいでたちである。この格好が似合う女流棋士は、何人もいる。しかしそれを着るか着ないかは別問題で、会員のためにサラッと着用してくれる女流棋士が何人いるか。私は船戸女流二段の「ファンサービス」に、頭が下がる思いだった。
すでに駒が並べられており、指導対局開始。開始したのはいいが、船戸女流二段の脚がチラチラ目に入る。除夜の鐘が鳴るのは翌週だが、頭の中には煩悩が渦巻いている。
この時点で3面指し。船戸女流二段は、私の方へは身をよじって考えているが、それがまたモデルのポーズに見える。室谷由紀女流1級がもし同じポーズを取っても、モデルには見えない。ここが船戸女流二段と室谷女流1級の違いである。
私は何とか盤面に集中し、対局を終えた。
このあとは関西から来たお客様を一局。私の後手で☗7六歩☖3四歩☗6六歩☖8四歩☗5八金右。ここで相居飛車を嫌った私は、数手後中飛車に振ったが、これは作戦を誤った。
以下双方自信のない戦いが続いたが、終盤で☖6七金と打ちこんだのが悪手。じっと☗7九銀と引かれて、6七金がスカになってしまった。以下は先手玉の不詰めを見切られ、無念の敗戦となった。
感想戦では、☖6七金に代えて5四の銀を☖6五銀と活用すれば、まだ一山あったようだ。
相手の男性氏は、快勝したのに終始控えめで、こちらも恐縮してしまった。男性氏はまた上京するそうなので、また指せる日を楽しみにしている。
この対局の途中、前日のLPSA懇親会にも見えた、大分県の男性氏が訪れた。船戸女流二段には二枚落ちで臨んでいたが、船戸女流二段の教えは水を得た魚のごとく、絶妙を極める。下手がヘンな手を指すと局面を戻し、下手が自分の力で正解を出すよう導いてゆく。一見簡単そうだが、この教え方が私たちにはなかなかできないのだ。大分県の男性氏も、満足されたのではなかろうか。
将棋も一段落して、船戸女流二段に長崎土産を渡す。種々のお土産の中に、直径20㎝はあろうかという、ざぼんの実を入れておいた。船戸女流二段にも、砂糖漬を作る苦労を味わってもらおうというわけである。結構な勝負手だったが、意外に好評だったようである。
というわけで今年最後の芝浦サロンも、船戸女流二段のおかげで、大いに満足できた。LPSAの皆さま、来年もよろしくお願いいたします。



…そうだ、あの結果を書かなければなるまい。
船戸女流二段とふたりで飲みに行く極秘計画だが、あのあとは駒込ジョナサン(芝浦サイゼリヤ)組の会員は誰も来ず、絶好のチャンスが訪れた。
しかし結果はちょっと、アレだった。
告白したら、いいお友達でいましょう、と言われたような感じか。まあ、勝負は来年である。
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LPSA懇親会・パフュームに萌える

2010-12-28 00:29:05 | LPSAイベント
12月23日(木・祝)、東京都文京区の「文京シビックセンター」でLPSA・1DAYトーナメントが行われたあと、同所で午後6時30分から、懇親会(忘年会)が開かれた。
これは有料で、希望者のみの参加となる。参加費5,000円は昨年より1,000円上がって結構な出費だが、女流棋士と直にお話しできる機会はなかなかないので、申し込んでおいた。
私は蛸島彰子女流五段にビールをついでいただく。光栄である。
フランボワーズカップの協賛である、山青貿易社長の音頭で乾杯。私は酒が弱いが、喉が渇いているときのビールは美味い。
ひとりで食事を摂っていると、島井咲緒里女流初段が
「おひとりなんですか」
と声を掛けてくれる。
ビールをついでくれるが、ここで遠慮するのはヤボなので、もちろんありがたくいただく。
「先生の将棋は、広瀬クン(章人・王位)に似てますよねえ」
私は恐る恐るしゃべる。ふだんはあまり話す機会がないからか、船戸陽子女流二段のときとは違う緊張感がある。
「はい。私も広瀬クンの将棋を勉強してるんです」
そう言って、つぶらな瞳で私を見つめる島井女流初段がかわいらしい。LPSAのアイドル担当は渡部愛ツアー女子プロだが、私を忘れてもらっては困ります、というところである。
そんな島井女流初段は、来年1月から始まる女流名人位戦の対戦相手に複雑な表情だった。
1回戦で中倉宏美女流二段、2回戦で船戸女流二段と、LPSA所属棋士と当たるからだが、モノは考えようだ。アウェーを感じないで済む分、心おきなく戦える、ともいえる。
「私は島井先生と船戸先生、宏美先生の中では、島井先生が一番将棋の天分があると思ってます。絶対リーグ入りできますから、ガンバッテください」
と激励した。船戸女流二段と中倉女流二段にはちょっと後ろめたいが、もし会ったときは別の言い方をするので、構わない。
ほどなく「紅白旗あげゲーム」が始まる。あの「赤あげて、白あげて」というやつである。女流棋士や阿久津主税七段、ファンクラブMinerva会員など5名が壇上に上がって挑戦する。勝者2名には賞品が出るが、いざ始まってみると皆さん粘り強く、容易に脱落しない。
読み上げ担当は神田真由美女流二段だが、選手を間違わせるためにトリッキーな指示を出さなければならず、意外に難しい。
何人かが交代で読み上げたが、やはり脱落者は出ず、最後はなし崩し的に終了するという、意表の結末となった
このあとは、中倉女流二段と船戸女流二段、アイリススタッフ嬢が壇上に登場した。3人組のユニット・パフューム(Perfume)の「チョコレイト・ディスコ」を踊るためだ。これは見物である。
パフュームの公式ブログを見ると、デビューは2000年。現在のメンバーは、あ~ちゃん(西脇綾香)、のっち(大本彩乃)、かしゆか(樫野有香)だが、デビューから数年は鳴かず飛ばずだった。
私が昨年の夏に八重山諸島を旅行したとき、石垣島のユースホステルで、斎田晴子女流四段似のボイストレーナーと同宿になった、という話は以前書いた。
そのボイストレーナーさんから聞いた話だが、全然売れないパフュームは、これではマズイと、本来3人で営業すべきところを、ピンで3ヶ所に分かれ営業したそうだ。禁手に近い、非常手段である。そしてそのひとりは、
「ここで売れないと、私たち終わっちゃうんですぅ~」
と悲痛な叫びをあげていたという。
そのなりふり構わぬ努力が実って、パフュームは、その直後に出したシングルがヒットし、NHK紅白歌合戦に出場するまでになる。ヒトの人生は分からない、を地で行く例であった。
向かって左から船戸女流二段、中倉女流二段、アイリスの順に位置した3人は、BGMに合わせて軽やかに踊る。風貌から推して、左から、あ~ちゃん、のっち、かしゆかの担当だろう。
のっちこと中倉女流二段は、ウィッグを着用し懇親会に臨んでいたが(注:中倉女流二段ご本人から、あれは地毛でした、とのお知らせがあった)、この出し物のためだったようだ。……えっ!? 卑弥呼?? 笑顔いっぱいの中倉女流二段が、白の衣装も相まって、卑弥呼そっくりに見える。いやもちろん卑弥呼を見たことはないが、現代に舞い降りれば、あんな感じではなかろうか。
そう考えると、ああもう、中倉女流二段が卑弥呼にしか見えない。しかし何という神々しさだろう。私は心の中で、中倉女流二段に手を合わせたのだった。
会場内では手拍子が鳴り響き、3人が「チョ、コ、レ・イ・ト!!」と叫ぶと、私たちが「ディスコ!!」と返す。何だか知らないが、ものすごい盛り上がりになった。
とにかく3人ともノリがよく、コンサート会場のようだ。BGMが終わると、鳴りやまぬ歓声の中、LPSAパフュームは惜しまれつつ退場した。
松尾香織女流初段がいらっしゃり、ビールをついでくれる。恐縮である。松尾女流初段は最近いいことがあって、私に会うとニコニコする。しかしこちらは訳あって、おもしろくない。
私の前にいた大柄の男性は、はるばる大分県から来たという。当然LPSAのファンクラブに入会しているが、イベントがあっても行けるのはせいぜい関西までで、今回は年末年始の休みを利用して上京したらしい。しかし交通費が5万円かかったという。
こういうファンはLPSAにとってありがたい。LPSAを応援するファンは全国にいるが、そのほとんどは、LPSA女流棋士に会えない。
私などは、LPSAのどなたかと毎週会える環境にありながら、自宅から芝浦までの電車賃が片道130円から190円になったことに不満を漏らしているのだから、バチ当たりだ。
それはともかく、LPSAは、地方在住者との交流を、もっと図らなければならない。
中井広恵女流六段がいらっしゃる。
「先生、今度ふたりで長崎の喫茶店に行きましょうよ」
「……そうよねえ」
中井女流六段も例の喫茶店に行きたいらしいのだが、多忙で叶わないのだ。よしんば叶っても一人旅になるだろうから、私が同行します、というわけである。
中井女流六段の周りにはいつもファンがいる。こっそりナンパするつもりが、みんなにバレバレになってしまった。
最後の大イベント、ビンゴゲームが始まった。パーティーを盛り上げるのに欠かせないアイテムだ。
私は松尾女流初段からカードを受け取ったが、ビンゴが始まっても、全然番号が開かない。ヘンなカードをもらってしまった。
早くも1人目のビンゴ者が出た。今回もLPSA女流棋士が賞品を提供してくれるが、中身は説明されなかった。賞品も選択制ではなく、今回はクジで決める。特定の女流棋士の提供品や、レア物が先にハケるのを防ぐためであろう。
しかしこれだと、早くビンゴした人の利点がない、とは云えた。ともあれ、毎回工夫の跡が見られるのはいいことである。
ようやく私もリーチがかかったが、遅かった。最後の2人が同時に決まり、ここでゲームセット。Minervaイベントなど、最近は毎回何かしらの賞品をもらった私だったが、今回はスカだった。
楽しい懇親会も、これで全プログラムが終了となった。今回の企画は、ファンクラブ担当の船戸女流二段が中心になって考えたと思う。彼女はかなり前から、懇親会での出し物に腐心していたが、フタを開けて見れば笑いの連続で、とても楽しいひとときを過ごすことができた。
もはや船戸女流二段なくしてMinervaはない。船戸女流二段の更なる活動に期待したい。
最後は蛸島女流五段の三本〆で、懇親会は中締めとなった。

このまま去り難く、有志で飲みに行く。参加者は、W氏、Is氏、Tat氏、G氏、Kub氏、Hak氏、Kaz氏、それにN氏、私の9名である。
これだけメンバーがいても、話は将棋に関することばかりだ。もっともこの夜は、中井女流六段がとにかく妖艶だった、という話に終始した。アラフォー、3人の子持ちにして、あの色気。船戸女流二段といい、中井女流六段といい、LPSAはまことにいい人材に恵まれていると思う。
とにかく中井女流六段のあの笑顔があれば、今後のLPSAも安泰だと思った。
コメント (7)
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