一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

11月27日の検索キーワード

2015-11-30 00:09:14 | プライベート
中村桃子先生、お誕生日おめでとうございます!!

   ◇

今月下旬から、goo恒例の「無料アクセス解析」が始まった。
これは2か月に一度行われ、ふだんは有料のアクセス解析(閲覧の時間帯、訪問者の時間帯、検索キーワード、ページごとの閲覧数、閲覧元URL、ブラウザリスト)が、10日間無料で見られるというものである。
今日は「検索キーワード」の11月27日分を転載する。

1 一公 8PV
2 中井広恵 退会一公 2PV
3 西條耕一 2PV
4 室谷由紀一公 2PV
5 横山泰明一公 2PV
6 羽生善治 一公 2PV
7 おおさわいっこう 2PV
8 LPSA 将棋連盟 一公 2PV
9 北島将棋似顔絵 1PV(以下同じ)
10 二十世名人
11 島井咲緒里 結婚一公
12 渡部愛
13 長谷川優貴 やったー
14 中井広恵 米長
15 大山康晴 将棋 勝つ受け方
16 将棋教室 蕨
17 将棋一公
18 将棋 普及指導員
19 将棋 丸山
20 室谷由紀女流二段
21 高浜愛子 声
22 九州 旅行 冬
23 近代将棋
24 芹沢博文
25 岩根忍 妊娠
26 一公の将棋雑記
27 一公 将棋
28 一公 ブログ
29 一公 禿げ 大沢
30 チア ダンス 高校
31 スカイマーク 30C
32 アンデルセン 長崎 マスター 言葉
33 NHK杯将棋トーナメント永井

私の名前での検索が13もある。目的の記事に辿りつけたらいいのだが。
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11月21日の大野・植山教室(5)

2015-11-29 20:01:57 | 大野・植山教室

第2図以下の指し手。△8五歩(途中図)

▲7五馬△7九飛▲3九馬△6七歩▲5八金左△5六桂▲5二金△6八歩成▲4一角△3三玉▲4五桂△4四玉▲4二金△5八と▲5二角成△4八と▲5三馬(投了図)
まで、Shin氏の勝ち。

私は△8五歩!?と打った。Shin氏も秒に追われ、▲7五馬!? 私は△7九飛と打ち、Shin氏は▲3九馬。馬をこっちに引いてくれるならありがたいが、私に攻め手もない。△6七歩から攻めたが、全然成算がなかった。
Shin氏は▲5二金~▲4一角から▲4五桂。私は△4四玉と逃げたが、△2四玉は▲5七馬がある。
▲4二金に△5八とと金を取ったが、ここはとりあえず△4二同銀とすべきだった。
▲5二角成とされて、ここで△4二銀は▲同馬で無効。私は△4八とと開き直ったが、自玉に詰みはないと見ていた。しかし▲5三馬で簡単に詰むではないか。が、Shin氏は考えている。
25秒を過ぎ、Shin氏はスッと▲5三馬と引いた。これで即詰み、投了した。

感想戦はOg氏を交えて行われた。私が真っ先に聞きたかったのが第1図の▲7三歩成で、これに△同歩としたら、Shin氏はどう指すつもりだったのか。

その回答は「▲7二歩」だったが、この攻めなら後手はどうとでもなりそうである。
そんな感じで感想戦を続けていたら、私だったか誰だったかが絶叫した。第2図での△8五歩は、二歩ではないか!!
ふつう二歩は、打った瞬間にどちらかが気付くものである。しかし本局はお互い気付かないばかりか、終局してしまった。こんなバカなことがあるか!!
8一にいる駒は、通常は桂。そういうアタマがあったから、△8五歩は何緒の躊躇もなく打った。まったく、どうかしていたとしか言いようがない。
この後も私たちは感想戦を続けたが、△8五歩と打った後の変化をつつくことに何の意味があるのか。私は自己嫌悪に陥るばかりであった。
ちなみに第1図で△7三同歩▲7二歩なら、△8八歩▲7一歩成△8九歩成▲7二と△6四歩▲7三と△8六飛…が大野八一雄七段指摘の一例。
「相手の駒をギリギリまで引き付けてから、捌く」
大野七段の金言だった。
それにしてもこの将棋、もし私が勝っていたらどうなっていたのだろう。「投了優先」だから私の勝ちになるだろうが、二歩の見逃しで勝ったなどは恥ずかしい話で、「無勝負指し直し」を提案したかもしれない。
今日の将棋はこれで終わり。4局戦って3勝1敗はまずまずか。いや、4局目は2回負けたので、3勝2敗というべきか。リーグ戦も初黒星となり、まったく痛い敗戦だった。
「最近私、全然将棋の勉強をする時間がないんですよ」
とFuj氏。次に言わんとすることはだいたい分かる。「だから将棋の勉強法が悪いわけじゃないんですよ」

遅くなったが、みんなで食事に出る。今日は駅近くのピザレストラン。割引券があるらしい。参加者は7人。では、席の配置を記しておこう。

   仕切り
Shin Og Fuj
            仕切り
一公 W 大野 Tod

私はセットメニューを頼む。パスタやスープなどを選択した。ちなみにピザ食べ放題を選んだのはW氏とFuj氏。その大食漢には恐れ入る。
食後は場所を移動せず、ここでおしゃべり。しかし純粋なファミレスではないので気が引ける。
10時半を過ぎて、Tod氏がフェードアウト。明日は仕事だし、この選択は正しい。
大野七段がおもしろいネタを披露してくれるのだが、おもしろすぎてブログに書けない。
Fuj氏が盛大にむせた。どうも、私が不謹慎な話をマジメな口調でつぶやいたため、飲料が器官に入ってしまったらしい。
「最近私、将棋の勉強をする時間が全然ないんですよ。だから最近冴えないのは、勉強の仕方が悪いわけじゃないんですよ」
とFuj氏。その話は今日、60回ぐらい聞いた気がする。
久保利明九段の話題になる。将棋がそんなに好きでないW氏は久保九段のファンだ。どうも王将戦の話をしているらしい。
断片的な話を繋ぎ合わせると、リーグの最終戦が近々に指されるのだが、久保九段は5勝1敗でリーグを終了している。問題は対抗で、羽生善治名人が4勝1敗で追っている。最終局の相手は渡辺明棋王なのだが、問題なのはその星で、1勝4敗で陥落が決定しているのだ。これでは羽生名人が勝ちそう→久保九段とのプレーオフ→久保九段やばい、の図式になっているのだった。
こうしてしゃべっていると、時間が経つのが早い。時刻は12時にならんとしているが、みんな帰る気配がなく、私が強制的にお開きとした。
私の味気ない毎日の中で、この談笑タイムが唯一の癒しだ。今日も楽しいひとときだった。
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11月21日の大野・植山教室(4)

2015-11-28 21:45:34 | 大野・植山教室

第3図以下の指し手。△3一銀▲2二歩△同玉▲2四歩△同歩▲5三桂成△同銀▲同角成△同金▲4一飛成△3二銀▲8一竜△7四飛▲3五桂△3一桂▲2三歩(投了図)
まで、58手で一公の勝ち。

大野八一雄七段は△3一銀と引いて守りに備えた。私はノータイムで▲2二歩。上手の応手は読まないが、一本利かしてみたいところである。
大野七段は△2二同玉だが、これはありがたかった。というのは、4一に飛車を成る手が生じたから。
私は▲2四歩。アマ強豪の佐藤氏が見えて、「(この手は)厳しいね」とつぶやく。大野七段は△2四同歩だが、私は△4三歩と我慢されるほうがイヤだった。ただ指導対局なので、上手もそこまで意地悪しない。
私は予定通り、▲5三桂成から▲4一飛成。角桂桂と銀の交換で大損だが、元々角落ちだし、上手の△8四金も遊んでいるので、十分釣り合いは取れている。そしてこの局面で、先の▲2四歩の打ち捨てが生きてくる。すなわち▲2三歩の先手なのだ。
大野七段は△3二銀と立ったが、私は▲8一竜と桂を取りつつ飛車金取り。あまりにも事がうまく運びすぎて、怖いくらいだ。
△7四飛に▲3五桂。△3一桂には▲2三歩と打って、大野七段が投了した。以下△2三同桂は▲3一銀△1二玉▲8四竜。△2三同銀は▲同桂成△同玉▲3一竜で、下手勝てるだろう。△3一桂ではまだしも△4一歩だったかもしれないが、▲2三歩△3一玉▲5一竜で下手勝ち。
すぐに感想戦になったが、周りは「もう一番」の雰囲気だ。しかしもう、再戦は味がわるい。そのまま感想戦を続けた。
大野七段は、序盤の△7三金を悔やんだ。最初は陣形を低く構える方針だったのに、つい飛車先の歩を伸ばし、金を上がってしまったという。これで私は▲7七桂と跳ねることができ、戦端を開くことができた。
次に大野七段が悔やんだのは△3一銀で、いくつかつついた後、大野七段自身が△6一桂を示した。
なるほどこれで、下手の攻めはすべて防がれている。
なお感想戦では、本譜△7五歩の局面で上手の飛車が△8二になっており、▲7五同歩に代えて▲5三桂右成△同銀▲同桂成△同金▲7五角△同金▲同飛△7三桂打、という変化になった。これもむずかしい形勢だが、局面自体が違うので、あまり意味はなかった。
感想戦が何となく伸び、ほかの対局者に待ちぼうけを食らわせてしまい、迷惑を掛けてしまった。
時刻は午後6時に近い。和田あき女流初段が空いているので、W氏が私との対局を組んでくれるが、和田女流初段はもう帰るという。私が次に彼女と指すのはいつになるだろう。
「最近勉強する時間がなくて冴えないんですよ。だから将棋の勉強の仕方が悪いわけじゃないんですよ」
とFuj氏。私はただうなずくのみである。

4局目はShin氏と指すことになった。Shin 氏はどちらかといえば居飛車党で、大野七段に平手で勝ったこともある強者である。前回のリーグ戦では必敗の将棋を逆転勝ちした。本局はどうなるか。
Shin氏の先手で▲7六歩△8四歩▲7八飛。Shin氏の振り飛車は珍しい。私は後手番ながら急戦を目論む。観戦していたOg氏が「昭和の将棋ですね」と、往時を懐かしむように言った。
中央から小競り合いになり、私は△6五桂と跳ねる。居飛車は右桂がここまで捌ければ成功だ。ただ、▲7四歩の突き出しに△7二歩と受けたのは利かされだった。△8三飛と浮くべきだった。
▲7八飛回りに△8三飛。そこでShin氏は▲7三歩成ときた。

第1図以下の指し手。△7三同飛▲同飛成△同歩▲8二飛△4二金直▲6五銀△同銀▲4五桂△6四歩▲5三桂成△同金上▲5一銀△5二銀▲6二銀成△8一歩▲7二飛成△5四銀▲6四角△6三銀▲5二成銀△同金引▲5三歩△7二銀▲5二歩成△同金▲5三銀△同金▲同角成△4二銀▲5四歩△4一桂▲8六馬△6九飛▲6八金△8九飛成▲5二金△3一銀打▲5三歩成△同銀▲4一金△同玉▲5三馬△4二金▲5四歩△6一桂▲8六馬△3二玉▲4五桂△4四角▲5三銀△同桂▲同歩成△同角▲同桂成△同金▲同馬△4二銀打▲8六馬(第2図)

△7三同歩ならどう指すのだろうと訝ったが、先手の手段はともかく、△同歩では飛車が働かないと思い、△同飛と応じた。
しかし▲同飛成から▲8二飛と下ろされ、私は防戦一方。△6三銀には▲5三角成と殺到されて負けだったと思うが、本譜は▲5二成銀だったので手順に金を引き、一息ついた。
以下の折衝でShin氏の猛攻を受け切ったと思ったのだが、Shin氏は5四に歩を繋いで、巧妙に攻めを続ける。突っ込んでくるかと思えば▲8六馬とじっと引き、緩急自在というべきか。指していてホント、イライラした。
長手数を進めたが、2度目の▲8六馬(第2図)に、秒読みの私は、奇想天外の手を指す。それはコンピューターには絶対指せないものだった。

(つづく)
コメント (2)
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11月21日の大野・植山教室(3)

2015-11-27 00:16:37 | 大野・植山教室

第2図以下の指し手。△8八歩▲6六角△同角▲同飛△6五歩▲6八飛△8九歩成▲7一角△8六飛▲6五桂△同桂▲3五角成△4四銀▲4六馬△5七角▲6七飛△4六角成▲同歩△5八角▲6八飛△2五角成▲4五歩△同銀▲6五飛△同銀▲7七角△5六飛▲1一角成(第3図)

私は△8八歩と打った。これに▲同角は△8六飛、▲同飛は△6五桂だ。Han氏は▲6六角と捌いてきたが、私は自然に応接し桂得を果たす。▲7一角には手順に△8六飛と出て、さらに銀得。この将棋は負けられないと思った。
ただし△4四銀は大事を取り過ぎた。ここは△7九角とすれば、先手の飛車が釘づけだった。
Han氏の▲6五飛から▲7七角がなかなかの勝負手で、▲1一角成までと進んでみると、後手も気持ちの悪い局面になっている。

本譜はさらに▲4九香~▲4五香と駒損を回復され、逆転模様になった。しかしHan氏に攻め急ぎがあり、私が再び優勢になった。
局面は進んで第4図。

第4図以下の指し手。△4六桂▲4八金寄△3九竜▲同銀△同飛成▲2五金△1三玉▲1四金△1二玉▲2八飛(途中図)
△2八同竜▲同玉△6八飛▲5八歩△3八金▲同金△同桂成▲1七玉△2五銀▲2三金△同玉▲2四飛△同玉▲1五金△2三玉▲2五金△2八角▲2六玉△4八角▲3七歩△同角右成▲同桂△同角成▲3五玉△4六銀▲4四玉△5五銀▲3五玉△3六金▲同銀△同馬▲同玉△6六飛成▲4五玉△4七飛▲4六歩△同飛成▲5四玉△6三金(投了図)
まで、一公の勝ち。

Han氏の攻め急ぎがあって、ここでは再逆転していると思う。私は△4六桂。Han氏は▲4八金寄としたが、▲3四金△1三玉▲4九歩とすれば、むしろ先手が有望だったのではないか。
戻って▲4八金寄には自玉の不詰を読み切り、△3九竜と踏み込んだ。
以下△1二玉まで、Han氏が投了すると思った。しかしHan氏は▲2八飛と打つ。この粘りには本当に驚いた。

冷静さを欠いた私は△2八同竜としたが、ここは△3八銀とすれば簡単な勝ちだった。以下▲3八同金△同桂成▲同飛△同竜で、後手玉に詰みはない。
△2五銀で今度こそ勝ったと思ったら、Han氏は金、飛車を捨てて、上部を開拓してきた。将棋は手があるものだと感心したが、そこまで指すか、とも思う。
この局面で私の持駒は飛、角2、金2、銀、桂、香。これではさすがに後手玉が詰む。しかし詰まし方がダサかったようで、すっきり決められない。
Han氏も投了する気はさらさらなく、私が俗手で迫ると、とうとう詰め上がってしまった。

「そこまで指すかねえ?」
と、私も不満をぶちまけた。Han氏の投げっぷりが悪いので、最後の方は私もカリカリきていたのだ。終盤まで緊張感のあるいい将棋だったのに、最後の最後でミソがついた。記譜が汚れた。社団戦じゃあるまいし、そこまで負けを拒絶しなくてもいいのにと思う。
「大沢さん、1手詰を逃しましたよ」
と、観戦していたFuj氏。私も30秒将棋で、全然手が見えなかった。「私、仕事で帰宅時間が遅くなって、将棋の勉強をする時間がないんですよ。だから将棋の勉強法が悪いんじゃないんです」
「……」
その話はさっき聞いた。

3局目は大野八一雄七段に教えていただく。大野七段はさっきから「リベンジ、リベンジ」とつぶやいている。前回の教室で私に往復ビンタ?を喰らったのが屈辱だったようで、私との対戦を心待ちにしていたのだ。教室の講師が一生徒に雪辱の炎を燃やすとはあべこべだが、生徒としては光栄だ。
では、角落ちでお願いする。私は飛車先の歩を交換し、△2三歩に▲2五飛。半ば局面指定の、一公流▲2五飛戦法である。

第1図以下の指し手。△4二金▲7八金△6二金▲6九玉△2二銀▲3七桂△7四歩▲5九金△8四歩▲4八銀△8五歩▲9六歩△7三金(第2図)

大野七段は慎重に駒組を進めている感じだ。私の方は、指す手は決まっている。桂馬を跳ねて、中原囲いに組む。△8五歩には受けず、▲9六歩。△8六歩▲同歩△同飛には▲7七桂と跳ねて、飛車交換を挑むつもりだ。
大野七段は△7三金と上がる。局後大野七段が悔やんだ手で、私に絶好の手があったからだ。

第2図以下の指し手。▲7七桂△8四金▲9七角△6四銀▲6六歩△9四歩▲6五桂△7二飛▲4五桂△7五歩▲同歩△4四歩▲7四歩△4五歩▲同飛(第3図)

▲7七桂が絶好の手。▲6五桂の両取りを防いで大野七段は△8四金だが、これは当初の方針から外れているように思った。
私の▲9七角に大野七段は△6四銀。▲5三角成△同金▲6五桂△5二金▲4五桂の狙いがあるので、先受けしたのだ。
それでも私は両方の桂を跳ね、目一杯の攻め。でも軽快の一貫性はあると思った。
△4四歩に▲5三桂右成からの二枚換えは損と見て、私は▲7四歩と伸ばす。以下△4五歩▲同飛となったが、第3図からの次の手を、大野七段は大いに悔やんだ。

(つづく)
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11月21日の大野・植山教室(2)

2015-11-26 00:08:36 | 大野・植山教室

第2図以下の指し手。▲7三銀不成△8八銀成▲6四銀成△6九飛▲6三と△5八角▲4八金引△4九角成▲7一飛△5九飛成▲4九金△同竜▲2九角△2五歩▲同歩△同桂▲同桂△2六歩▲同銀△2七歩(途中図)
▲2七同金△3九金(第3図)

向こうの和田あき女流初段―Fuj氏戦は、Fuj氏が投げたようだ。戦型指定でFuj氏の苦手な横歩取りの将棋になったようで、和田女流初段の快勝だったようだ。
私の左のShin氏の将棋は、Shin氏が細い攻めを繋げて快勝。感想戦がほとんどなかったので、下手がうまく指したということだろう。

△7七銀不成に▲4八飛は△8四角があるので、私は飛車を逃げずに大駒の取り合いに応じたが、これも功を焦った。じっと▲8九飛と引くべきだった。以下飛車を下ろしてと金を活用すれば、有利になったはずだ。
とはいえ上手の8八成銀も冴えない駒だ。遊び駒は植山悦行七段が忌み嫌うもので、私たちはこういう駒を作らないよう、口を酸っぱくして教えられた。だから本局も、あえて8八で飛車を取らせた、ということはある。
私は▲6四銀成。銀の働きは下手がいいが、桂損。手番は上手に回って、難しい形勢と思った。
植山七段に△5八角から△4九角成とされて下手ピンチのようだが、私はさわらず▲7一飛。ここ▲4九同金では△同飛成が詰めろになり、端を詰められた弊害が出てしまう。また▲7一飛では▲2九飛も浮かんだが、攻め味がなくなるので指し切れなかった。
▲7一飛に△4八馬は▲同金。△3八馬も▲同銀で続かないので、植山七段は△5九飛成とした。私はそこで▲4九金と取り、一手得した勘定だ。
△4九同竜には、敵の打ちたいところへ打て、の▲2九角。もったいないようだが、下手は▲5三と~▲4三とが回るまでの辛抱である。
植山七段は△2五歩と、今度は上部から攻めてきた。桂損の見返りに一歩を得て、△2七歩(途中図)。これも厳しい。

これを▲2七同玉は△2九竜。▲1八玉は△3八竜。▲3七玉は△4五桂▲同歩△4六金▲2七玉△2九竜▲2八桂△3六金以下詰み。よって▲2七同金と取るしかないが、△3九金と張り付かれて、いよいよまずい形勢になった。

第3図以下の指し手。▲3八角打△4八竜▲3七銀△3八金▲同角△3九角▲2九玉△3七竜▲2一金(投了図)
まで、一公の勝ち。

△3九金は詰めろなので、▲3八角打と受けるしかない。植山七段は△4八竜と逃げ、私は▲3七銀。この手の味がよく、何だか凌いでいる気がした。
△3八金▲同角の瞬間に、上手玉が詰めろになった。これは下手の勝ちになっているのではないか!? 植山七段は△3九角から△3七竜と形を作り、▲2一金を待って投了した。
私の、勝ちか…。まさに、勝ちに不思議の勝ちあり、だ。

植山七段は、
「端の位を活かす将棋にできなかった」
としきりに悔やんだ。「△3五歩もあったかもしれない」
私の上部を攻めつつ、▲5三とに△3四金と逃げる形を作るものだ。なるほど…。確かにこう指されたら下手の苦戦が続いていたが、指導対局ではこういう指し方をしないのが、植山七段なのだ。
私は盤を離れてホッと一息。
「金曜日は11時半に帰宅しましたよ」
とFuj氏。「全然将棋を勉強する時間がありません。だから私が将棋が弱くなってるのは、勉強方法が悪いからじゃないんですよ」
私は先日書いた記事についての反論らしい。
時刻は午後3時半近くになり、ここで30分間の講座となった。10月から新設されたコーナーだ。
ネット上で仕入れた局面を参考に、まずは最終盤の3手詰の局面を見る。そこから遡り、両者の指し手を考察する形になった。しかし、急にレベルが高くなった。これが級位者向けとは思えないが、私には参考になった。
一通り検討を終えた後、今度は別の将棋を並べる。これがまた難解で、どちらが勝ちか分からない。もはや内容は高段者向けだ。私はおもしろく拝見したが、級位者向け講座として、これでいいのかと思った。
講座の時間が終わり、対局に戻る。2局目はHan氏と。前回の教室では氏の四間飛車穴熊に惨敗した。早くも雪辱戦のチャンスだ。
振り駒で私の後手。Han氏は角道を止める四間飛車できた。そして▲1八香。Han氏とはこれが3局目だが、すべて四間飛車穴熊だ。つまり、彼はこれしか指さないことを意味する。
私が△7四歩と急戦の意思を示すと、Han氏が頭を抱えた。対急戦は不得手なのかもしれない。
私は△6五歩。先手は取る手はなく、しばらく見合ったまま、駒組が続く。△6六歩では先手の研究範囲と見て、私は△7五歩と変化してみた。

第1図以下の指し手。▲7五同歩△6六歩▲7六銀△6四銀左▲3五歩△同歩▲3四歩(第2図)

△7五歩はFuj流。あまりヒトの手を拝借したくないが、相手に時間を使わせたかった。
▲7六銀に△6四銀左と力をためる。Han氏は▲3五歩~▲3四歩。穴熊を指しなれている感じで、いちばんイヤなところを突いてくる。

(つづく)
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